心理的な健やかさは、
しあわせな人生を送るために、
無くてはならないものです。
しかし、
心理的な健やかさを
保ち続けるというのは、
そう簡単なことでは
ないようです。
その理由として、
次の二つが考えられます。
まず一つは、
心の状態は
常に一定に止まって
いるということはなく、
日常で起こる
様々な出来事に対して
“ゆらぎ”が生じる
ということです。
私たちの心は、
状況の変化に伴って
揺れ動きます。
穏やかな状態で
平静な気持ちで
いられる時があります。
波風が立って
ネガティブな気持ちに
なることもあります。
また、
嬉しいことや
楽しいことなどがあると
ポジティブな気持ちにも
変化します。
こうした
“ゆらぎ”が大きいと、
その対応に多くのエネルギーを
使わなくてはならないため、
心身ともに疲れることになります。
しかし、
“ゆらぎ”が程よいものであれば、
心理的な健やかさを保つ上で
重要な役割を果たしてくれます。
こうした
“ゆらぎ”を受け止めて、
対処する方法を
身につけることが
求められます。
心理的な健やかさを
保ち続けることが
難しいもう一つの理由は、
しあわせは主観的なもので、
その時々において変化する
ということが挙げられます。
したがって、
人に合わせるのでなく、
自分なりにしあわせについて考え、
近年しあわせに関する
科学的な研究が進んで
「良いことを数えること」、
「感謝すること」、
「人に親切にすること」、
「今に注意を向けること」、
「多様なつながりを持つこと」など
様々な方法が有益で
あることがわかってきました。
これらの方法は、
心理的な健やかさを保つ上で
大いに役立ちます。
これらの方法を
参考にしつつ、
自分を取り巻く状況と、
自分の状態とを考慮して、
その時に合った取り組みを
行うのがよいでしょう。
以上のように、
心理的な健やかさを
より良く保つためには、
“ゆらぎ”の存在と
しあわせに役立つ方法について
理解しておくのが有益です。
さて、
こうしたことを
前提にした上で、
心の健やかさを
維持するためには、
セルフマネジメントが
重要な鍵になります。
セルフマネジメントを
行う際に重要なことは、
自分自身の状態を
客観的に捉えることです。
これは、
心理学用語で
「メタ認知」
と言います。
その上で、
その時々に合った
考え方や行動を
選択することが
必要になります。
そのためには、
セルフマネジメントに関する
3つのスキルを高めるのが
効果的と考えられます。
つづく…
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