ビブリオセラピー【カウンセリング】 | ウェルビーイングのおすそわけ

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心と身体と社会的な“しあわせ”に関する情報メディア
(旧タイトル「カウンセラーからのおすそわけ」)

良質な本は、
心が弱った時や悩んだ時に
カウンセラーとしての
役割を果たしてくれる
ことがあります。


2014年イギリスでは、
国営医療サービス事業の
一つの事業として、
精神障害で苦しむ
人々に対して、
投薬ではなく
「心の読みぐすり」となる
本を処方するサービスを
開始したそうです。


こうした、
本を用いた療法は、
ビブリオセラピー
(Biblio Therapy)

と呼ばれています。


ビブリオセラピーは、
1930年代にアメリカの
心理療法家である
カール・メニンガーと
ウィリアム・メニンガーらが
メニンガークリニックで
始めた研究によって、
注目されるようになりました。


心理療法として、
本を用いることの
主な利点は、
次の2つを
挙げることができます。


まず一つ目は、
文章を読むという行為は、
クライエントの主体性が
守られるものであり、
押しつけがない
ということです。


もう一つは、
読み手が必要だと
思うことを、
自分のペースで
能動的に取り込むことが
できるという点が
挙げられます。


私もカウンセリングの中で、
クライエントの状況に合わせて
書籍を紹介することがあります。


そして、
読書後の感想を
分かち合ったり、
質問を受けたりすることで、
面談とはまた違った、
気づきが得られることを
経験しています。


ビブリオセラピーは、
あまり知られてはいませんが、
とても有益な方法です。


邦訳されているもので
よく用いられている
書籍としては、
以下の書籍があります。
〈増補改訂 第2版〉いやな気分よ、さようなら―自分で学ぶ「抑うつ」克服法/星和書店
¥3,974
Amazon.co.jp

ぜひ皆さんも、
ご自分の心を
健康にするための
良書を探してみて下さい。


参考までに、
英語のサイトですが、
ビブリオセラピーのブックリストは、
以下で紹介されています。



※東日本大震災の復興を
心よりお祈りしています。

神栄カウンセリングセンター のHP