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2024年1月追記
ファンタム式パナ改マイク 「Technical レポートNo.2」
「ファンタム式パナ改マイク」はfetによる差動AMP出力部にやや仕掛けをして機能をまかなっております。
これには開発経緯があり2010年2月発表のfetⅡ以降共通回路になっています。
ならば、どこまで簡略化できるか実回路でご説明いたします。
◎この簡略化により本来の性能と異なる場合がありますので自己責任でお願
いします。
【なぜ簡略化が可能か】
①電流制限抵抗・・・実用化の経緯の中での必須要望事項であったが値を低く
してあり、省略しても問題ない。
②近傍の携帯電話(800MHZ帯)からの雑音を防止する、省略しても特に問題
はない。
③ファンタム電源の重畳したバランスラインからECM用電源を生成する回路は1つ
や2つじゃない。
④のブリーダー抵抗と③は一対になってECM電源を得ている。
ECMへの電源供給方法を変えることが可能なら③④共に削除可能。
⑤ソース抵抗(1.5kΩ)を省略し、そこに図のようにECMのドレインを接続することに
よってファンタム電圧+48V時、ECMには+1.65V程度(WM-61Aパナ改で)与え
この回路は簡易化アレンジ後の回路図です。
前述のすべてを行った結果、抵抗6本、コンデンサ2本を省略出来た。
これをうまく活用すれば究極の小型化が可能になるかも知れません。
(簡略化した場合のメリット・デメリット)
①強音圧に対してやや不利となり耐音圧は120dB/A 程度までに抑えられる。
②出力レベルがやや下がるが音質変化は殆ど確認できない。
③省部品による小型化・作りやすさ。
④外乱に対してやや強くなる。
(一番大きな部品は2個のコンデンサとなるが、試されつくした赤い「WIMA」にこだわらなければ 従来の半分程度の大きさが実現するかもしれない)
カップリング・コンデンサ容量は0.01μF(fc=16HZ)、0.0047μF(fc=34HZ)というようにカットオフ周波数を認識しながら小さくすることが可能です。
この簡略化回路は他にもいろいろ転用できますので「価値あり」かもしれない。
間違いなく動作しますが、メリット・デメリットについては「自己責任」でどうぞ。
次週予告
来週は「ファンタム式パナ改マイク」2年間のヒストリーを掲載します
乞うご期待
(おしらせ)
fetⅡ、fetⅡi、measurement-fetⅡほか、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください Shin
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