※ この記事は公開から13年以上経過していることにご留意ください。
2024年1月追記
前回はツエナー・ダイオードのアバランシェ降伏を利用した「ホワイトノイズ・ジェネレータ」を製作いたしましたが、今回はお約束通り彼女(ピンクノイズ・プラグ)を紹介します。
ピンクノイズはこのホワイトノイズを20~20,000HZの範囲で-3dB/OCTの下降カーブを描くように整えてやるだけで良いのですが・・・
この生成法は1つ2つではなく在りとあらゆる方法があります、 サーShinさん どんな方法で行くか?
どっちにしてもファンタム電源使用でXLRコネクタを棲家にする身ですから大きさ制限アリ・・・・
カレ(ホワイトノイズ・プラグ)と仲良く「パチリ」)
ピンク色の方がピンクノイズ・プラグ。(わかりやすいでしょ・・・・^^; )
ピンクの方は安いサードパーティ・メーカーのコネクタ(金メッキ電極で200円くらい)です。金属シェルの表面仕上げとブッシングキャップが「テカテカ」しています。
構成部品はブッシングのインナー形状や材質が異なっていますが、どの部品もノイトリックと完全互換、(いいのかな?)
実験後ほぼそのままの状態、半田もキタナイのでモザイク入れたいところです。
恥ずかしくてミノ虫みたいに隠れちゃいました、(隠れろ・隠れろ!)
Analogってのは「類似」「相似」「似たようなもの」という意味、されば・・・と
・カップリング・コンデンサの容量や種類を変えたり
・安定抵抗の値を変えたり
・出力②・③間にコンデンサ入れて高域落としたり
・エミッタ抵抗いじったり・・・・・・・・・・ありとあらゆる方法を試して「似たようなもの」をこしらえた。
こういうのを「カット・アンド・トライ」って言いますね、「無手活流」とも言いますけど。
結局シンプルな回路・値で下のカーブが完成しました、47μF(積層セラミック・チップコン)×2が決め手になりました。
これはケミコンやタンタルコンでは全く実現しませんでした。
このノイズジェネレータのスペクトル分布(サンプリングf=48KHZ)
お行儀良く計算した結果と変わらないか、こっちの方がキレイでしょ、-3dB/OCT (20~20KHZ)のカーブです。
結果良ければすべて良し、「似たようなもの」=Analogの無敵さよ・・・
【スペック】
内容 : XLRコネクタ一体型ピンク・ノイズジェネレータ
電源 : ファンタム電源 DC18V~50V
消費電流 : 540μA (48V時)、 260μA(27V時)、 170μA(18V時)
出力レベル : -39dB(20HZ)~-69dB(20,000HZ)-3dB/OCT特性 ※(48V時)
サイズ : ノイトリックNC3-MXB同等品使用 (19φ×67mm)
重量 : 31g
【製作考察】
ピンクノイズは本当に各種各様の方法で造られますが、ホワイトノイズを簡単な波形整形や
C・Rをいじるだけで出来ないかな・・・とひねくり回してデッチ上げてしまった。
こういうイージーな方式でなかったら絶対にXLRコネクタの中の小さい基板には載らないし、こんなマイクロパワーでは動きませんからね。
しかし、しかしツエナーダイオードというやつは、ノイズを出す事にかけては天才ですね。
んで(へんな事思い出したです)
そういえば大昔、10代のころ「ゲルマニウムダイオード」・・・たしかSD-46の逆電圧特性の「その先」を知りたくて、教科書の特性図では-2V程度までしか図示されていない、そこでSTOPしているけど「その先は?」と。
単に「地球の一番果てはどうなっているの?」とか「水平線のずっと向こうはどうなってるの?」と同じ疑問です。
Shin少年不思議に思い、その先はどうなるのだろ?とおっかなビックリ電圧を上げていった。
火を吹くか爆発を覚悟して、ビクビクしながら-100Vを超えた・・・何も起きない・・・、-130V超えたあたりで突然、オシロのXY波形がガタガタを描くようになり、ラジオを近づけたら「ジャーーーーーーーー」いうノイズ。
ゲルマニウムダイオードが高周波発振を始めたんです、そんなこと教科書にもどこにも書いてないし・・・・・習ったこともなかったけど今、目の前でまさしくランダム発振している・・・・・・オシロ画面を写真に撮っておきたいけどカメラもない。
これに同調回路付けたら「送信機」になる、変調だってできるはず、ダイオード冷やしながらならそこそこのパワーが扱えるかも・・・などと思いながら、そのうち記憶のどこかへお出かけしてしまっていた。
その後も聞かないなー、ゲルマニウムダイオードのそんな使い方。
そのころからダイオードはノイズの発生源と思って、気をつけながらつかうデバイスになってしまった。
この-130V~数Vの範囲は「負性抵抗」を示した電圧であったようです、これはエサキダイオード同様のプロセスが逆電圧方向で起こっていたわけです。
もうちょっとお勉強出来る子だったら「ノーベル賞」もらっていたかも・・・
ムリなのだ
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
【おことわり】
★ここで公開している回路・写真・説明文などはアマチュアの方、音響業界の方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。
★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。
★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。
★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリも結構です、Shinさん独特のこだわりと非常識を以て音響の世界を刺激してまいります。
管理人(Shin)
ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします
メールはこちらから sound_ai@xk9.so-net.ne.jp