【2/16改訂】
次の追加記事をアップしました。
”オペラに見る相続争い
~ジャンニ・スキッキ~その3番外編”
https://ameblo.jp/shimpo-shiho/entry-12575508833.html
なお、その2はこちら
https://ameblo.jp/shimpo-shiho/entry-12573773614.html
(初出2/11)
※すみません、今日朝、
間違えて一度「下書き」でなく
「公開」ボタンを押してしまいました。
失礼しました。
以前から、オペラネタを
書いてみたいと思っておりましたが、
今回、初チャレンジしてみたいと思います。
1 作曲家と概要
この「ジャンニ・スキッキ」というオペラ、
作曲したのはプッチーニです。
3大オペラ作品と呼ばれています。
もっとも、最近では、
「トゥーランドット」も、
有名になってきた気がします。
この中のアリア
「誰も寝てはならぬ」が、
フィギュアスケートで
使われたりもしましたので。
この辺の作品なら、
観たことは無くても、
作品名をどこかで
聞いたような気がする、
という方も多いと思います。
それに比べて、
「ジャンニ・スキッキ」は
それほど有名ではありません。
多少詳しい方なら、この中に
「私の(愛しい)お父さん」
という、すてきなアリアが
あることをご存知かもしれません。
なお、私は、今年1月11日に、
演奏会形式*でこのオペラの上演を
観ることができました。
*本来のオペラ上演から、
いわば演劇的要素を取り、
大道具・小道具はもちろん、
振付や衣装も無い形での上演。
ただし、若干、振付があったり、
衣装などを身に着けることもある。
こちらの団体です。
http://hoshi-o.sakura.ne.jp/web/history.html
アマチュアオケが取り上げているわけで、
最近のアマオケはすごい、の一言です。、
(なお、そうは言っても、
指揮者やソリストは、
プロを呼ぶことがほとんどです。)
2 どんなお話しか?
私の見た公演でも、
プログラムにあらすじが
記されておりました。
ただ、それを使うと著作権の
問題が起きるかもしれないので、
あらすじはWikiを使おうと思います。
(出典元:ただし一部改変しています)
時と場所: 1299年9月1日、フィレンツェ、
大富豪ブオーゾ・ドナーティの邸宅
陽気な前奏とともに幕が開くと
⇒人が死ぬ話なのに陽気です。。。
大富豪ブオーゾの寝室。
カーテンの掛けられたベッドの中では
たった今、彼が息を引き取ったところ。
⇒亡くなった人を、法律用語では、
「被相続人」と呼びます。
すなわち、「本件相続事件」では、
被相続人=ブオーゾ氏です。
親戚一同は大げさに悲しんでみせるが、
皆の関心は遺言の在りか。
⇒よくある話かもしれません。。。
なお、法律用語では「遺言」は
「いごん」と読む方が多いです。
(「ゆいごん」が間違いと
いうわけではありません。)
巷ではブオーゾが親戚には一銭もやらず
全財産を修道院に寄付すると噂されており、
皆はそれを恐れている。
⇒遺言によって、
相続人でない人
(あるいは団体でも)にも、
遺産を渡すことができます。
これを「遺贈」(いぞう)と言います。
(なお、相続人にも遺贈できますが、
手続の関係で「相続させる」
と書くのが一般的です。)
ただ、パンフレットによると、
「親族一同」とは、
甥ゲラルトと、その妻ネッラ、
この二人の子ゲラルティーノ。
義弟ベット。
いとこシモーネと、
その子マルコ、と子の妻チェスカ。
いとこツィータとその甥リヌッチョ
の9名です。
(リヌッチョ以外は欲深という設定)
ただ、日本での相続人は、
配偶者(妻又は夫)のほか、
第1順位 子(あるいは、孫以下……)
第2順位 父母(あるいは、祖父母……)
第3順位 兄弟姉妹(あるいは、甥姪)
なので、相続人は、
甥のゲラルトだけですね。
(それ以外の人は、
「遺贈」してもらわないと、
何ももらえません。)
それと、「全財産を修道院に」
という遺言があった場合、
相続人はいくばくかでも
取り戻せないか、
という問題があります。
取り戻せる部分を「遺留分」
(いりゅうぶん)と言いますが、
これが認められるのは、
配偶者と、第1~2順位までで、
第3順位の相続人には、
遺留分は無いのです。
話が長くなりました(笑)。
部屋中上を下への捜索の末、
若いリヌッチョが首尾よく
遺言状を発見する。
リヌッチョは親戚の子供に、
婚約者ラウレッタとその父親
ジャンニ・スキッキを呼びにやらせる。
⇒スキッキは、婚約者の父親なんですね。
なお、「作品名と同じ名前の役」を
タイトルロールと呼びます。
主役であることが多いですが、
例外もあります。
(参考)
https://www.chacott-jp.com/news/useful/glossary/detail002936.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AB
皆は恐る恐る遺言を開封し読み始める。
⇒これは日本ではやってはいけません。
「検認」と言って、家庭裁判所に
封を切らずに持って行って、
検認期日に相続人や関係者が
集まる中(出頭は任意ですが)、
開封する必要があります。
(ただし、公正証書遺言の場合は
検認不要とされています。
また、今年7月10日から、
始まりますが、これを利用した場合も、
検認不要となります。)
悲しいことに噂の通り、
全遺産は修道院行き(=遺贈)。
「坊主が肥え太るなんて」
と一同は落胆する。
⇒「坊主の衣装になるのか」みたいな
結構ひどい台詞もありました……
そこへスキッキ登場。
リヌッチョは「何か知恵を貸して欲しい」と頼む。
他の親戚が貧しい田舎者の
スキッキを馬鹿にするので
スキッキはへそを曲げて協力を断るが、
娘のラウレッタが
「お父さん、もしリヌッチョと結婚できないなら、
私、ポンテ・ヴェッキオから
アルノ川に身投げしてしまうから」
と脅すので、スキッキも仕方なく
遺産を取り戻す算段を
立てることにする。
⇒ここで歌われるのが、前述の
「私のお父さん」のアリアで、
清らかな心情が豊かに歌われ、
このオペラ屈指の名曲です。
⇒ただ、アリアだけコンサート等で
歌われることも多く、
オペラ公演でこれを聴いた際、
「こんなお下品なドタバタ場面で
歌われるのか」と、
ちょっと幻滅したことを
思い出しました。
まず、愛娘ラウレッタに
悪事の加担はさせたくないので、
彼女には「ベランダで
小鳥に餌でもやっていなさい」
と言いつけて部屋から立ち退かせる。
⇒はい、ここから先は悪事です。。。
ということで、長くもなりましたし、
ここから先は次回、
ということで、
どうぞお楽しみに。。。
その2は、明日12日夜
(21時頃?)公開予定です。
https://ameblo.jp/shimpo-shiho/entry-12573773614.html
建国記念日の意味、知ってる?
⇒昔は紀元節ですね。
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