地蔵岩ヤッホー公園の巨石群は修験道場であった。また、南東隣の鬼の手形岩も同様な目的の磐座と思われる。さらに、北西隣には陰陽道の安倍晴明の天文台があった。これらは聖なるラインの基盤的なネットワークの一つの交点に、ひとまとりとして包含されていた。
このように、岡山県矢掛町と浅口市と笠岡市にまたがる地域は古代の中国地方の中心的な聖なるラインのネットワークの交点、すなわち天文観測施設・センターと考えられる。
驚くべきことに、この近くに国立天文台の望遠鏡が現在、存在している。
② 黄丸: 国立天文台
③ 緑丸: 阿部山(安倍晴明の天文台)
④ 青丸: 鬼の手形岩
② 緑丸: 三保神社
③ 緑四角: 弥谷寺
④ 青丸: 出雲大社
⑤ 青四角: 鷲羽山
⑥ 黄丸: おのころ島神社
⑦ 黄四角: 石見畳ヶ浦
修験者が彫ったか?岩文字探そう 24日、矢掛の公園でイベント
岩に彫られた「等」の文字
岡山県矢掛町と浅口市にまたがる竹林寺山中腹の「地蔵岩ヤッホー公園」(矢掛町南山田)には、漢字が刻まれた不思議な岩があちこちにある。その昔、修験者が仏教の経典を彫ったとみられる。経典は全文で72字のはずだが、確認されているのは約30字だけ。残りはどこにあるのか―。広大な森林公園の中から、時の流れに埋もれた“歴史のかけら”を求め、地元住民グループが24日、探索イベントを企画。参加者を募っている。
町教委によると、同山は古くから修験の場として知られ、多くの行者がこもったという。修行の際、岩に経典「舎利礼文」(全72文字)を刻み、文字をたどりながら祈とうしていたと考えられている。
同公園(2003年完成)の整備中、町重要文化財の巨岩「地蔵岩」付近の転石に文字が彫られているのが見つかり、以降、地元住民らが公園内で文字のある岩を相次いで発見した。刻まれていたのは「如」「来」「心」「等」など。それぞれの岩の下には、数字を彫った石が立てかけられており、番号順に読み進むと舎利礼文の一節と一致した。
これまでに31字が確認されている。最近では岩を覆っていたコケの下から見つかったケースもあるという。
森と森の間を山道の遊歩道で結ぶ同公園は約44ヘクタールに及ぶ。壮大なスケールの“宝探し”と言える探索イベントは、地元の住民グループ「南山田を考える会」が企画した。世話人の小川大右さん(85)は「歴史ロマンに思いをはせながら、文字を探すのは面白いはず。地域の自然や文化遺産を肌で感じてほしい」と言う。
当日は3コースに分かれ、残りの岩文字を探す。午前9時、同公園第1駐車場に集合。参加無料。対象は山歩きのできる人で、小学生は保護者の同伴が必要。問い合わせは小川さん(090―7596―1752)。