多賀城碑や日本中央碑はジオポリマーのコンクリートで出来ている! | 日本の歴史と日本人のルーツ

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花崗岩の風化した真砂土に石灰と海水(にがり成分)を混ぜて突き固めたものが版築であるが、同様に花崗岩を原料にした古代コンクリート(ジオポリマー)というものがある。花崗岩質砂岩からジオポリマーを作れば、元の花崗岩質砂岩と区別がつかないものが出来上がりそうだ。


⑴ 多賀城碑

多賀城碑の岩は花崗岩質砂岩であると言う!それならば、ジオポリマーのコンクリートで作られているかも知れない。

この仮説を元に多賀城碑を見てみると、どうも花崗岩質砂岩の丸い岩の表の面を平面に粗く研磨し、その上にジオポリマーのコンクリートを均一に塗りつけ、コンクリートが完全に固化するまでに碑文を刻み込んだのである。

その証拠を列挙すると、
① 表面より裏面の方が風化が早い。
② 表面下部の一部が剥落し、地の岩が見える。
③ 碑文の周囲に長方形の囲みの直線があるが、コンクリートが固まる前に、細い糸か何かを引っ張りながら押し付けた様に見える。


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多賀城碑(参考)

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拓本(wikiより)

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側面(参考)

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碑文の上部の拡大

碑文の文字は引っ掻いたようなギザギザ感が若干見受けられるが、左右の直線は極めて細く、表面を引っ掻いたようなギザギザ感が無い。また、小さな凹みの上に直線が左右に引かれているが、凹みを左右に引っ掻いたようには見えなく、元からあった凹みの上から直線を押さえつけたように見える。


⑵ 日本中央碑

日本中央碑についても、碑文の周辺は滑らかな平面で、その周りの石の本体は肌理の荒いブツブツの穴が空いている。すなわち、石の本体と碑文の周辺では、風化の度合いが異なって、境目がはっきり見える。碑の石本体はそのままにして、碑文周辺を平面に研磨してから碑文を刻んだと考えられる。

そうだとすると、碑文の文字「日本中央」の四文字が、読み取れるように後世に人為的に彫り直した可能性も有り、周辺に比べてあまりにも風化が早い。

推測であるが、碑の石本体の正面を削ってジオポリマーのコンクリートを上塗りし、固まる前に当時の著名人(坂上田村麻呂または文屋綿麻呂?)に直接に碑文を書き込んでもらってのではなかろうか?!だから、碑文の書き込みが浅くなって風化で早く見えなくなったと考えられる。

歌学者の藤原顕昭が出した『袖中抄』に『陸奥には「つぼのいしぶみ」という石碑があり、蝦夷征討の際に田村将軍(坂上田村麻呂)が矢筈を使って「日本中央」という文字を刻んだものである』という一説があり、これと辻褄があう。

注: 矢筈(やはず)とは、矢の末端の弓の弦(つる)を受ける部分。矢柄を直接筈形に削ったものと、竹・木・金属などで作って差したものとがある。

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新しい建物の中の日本中央碑

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かつての日本中央碑の保存状態


参考

① 石碑の岩質(参考)

碑は、自身と同質である砂岩の基部全体を土中に埋め、正面をほぼ真西に向けて建っている。一般に砂岩はもろいとされるが、碑石に使われたものはアルコース砂岩と呼ばれる硬質のもので、今も碑面の風化はほとんど見られない。昭和40年代の前半に碑近くの丘陵から同質の石が出たことから、多賀城碑に使用された石材は建立地近辺から掘り出されたものと推測されている。


② 花崗岩質砂岩(かこうしつさがん、Granitic sandstone)(参考)

理科教材データベース 岐阜大学教育学部理科教育講座(地学)

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花崗質砂岩はアルコース砂岩ともいい、石英、長石、雲母といった花崗岩を構成する鉱物からなる砂岩である。風化した花崗岩との区別が難しいこともあるが、片麻岩や堆積岩の岩片を含むことで見分けられる。また、顕微鏡で観察すると粒子の隙間を埋めているセメントの存在から堆積岩起源であることがわかる。

産地=茨城県常陸国多賀郡川尻。


③ 古代コンクリート(wikiより)

地殻中の堆積岩の生成機構と同じジオポリマー反応によって結合してケイ酸ポリマーを形成するため、強度が数千年間保たれている

岩石学などでは岩石の組成を酸化物の比率で表記することが一般的であり、二酸化ケイ素をケイ酸ということもある。この二酸化ケイ素の含有量の多いのものは一般的に有色鉱物が少なく「酸性岩」と呼ばれ花崗岩が典型的な例であり、二酸化ケイ素が少なく有色鉱物の多いものは「塩基性岩」で玄武岩が代表的なもので、さらに二酸化ケイ素含有量が少なく酸化マグネシウムの含有量の多いものは「超塩基性岩」と呼ばれる。


④ ジオポリマー(参考)

水、ケイ酸アルカリ、石炭灰、砂、砂利を混ぜ合わせて造ることができます。この場合,セメントの代わりに使われている「何か」は,「ケイ酸アルカリ」と「石炭灰」となります。

コンクリートでは「水とセメントの化学反応(水和反応)」が起きていましたが、ジオポリマーでは「水とケイ酸アルカリと石炭灰の化学反応(重合反応)」が起きているのです。少し専門的な話をすると、石炭灰は「アルカリに活性のある成分を含む非晶質粉体」として使用する材料ですので、ジオポリマーは石炭灰ではない他の材料でも造ることができます。そのため、いろいろな材料の組合せがあるのです。

また,「ケイ酸アルカリ」はあまりなじみがない材料かもしれませんが、例えばケイ酸アルカリにはケイ酸ナトリウム(ケイ酸ソーダ)があり,石鹸や洗剤,接着剤などの原料となるなど、さまざまな用途で使われている材料です。ケイ酸ナトリウムの濃い溶液は水あめのような状態となり、「水ガラス」とも呼ばれます。

ここで、石炭灰について考えてみますと、石炭灰はコンクリートに混ぜて使われる混和材と呼ばれる材料のひとつでもあります。コンクリートに使われる石炭灰の代表例がフライアッシュです。フライアッシュは火力発電所で石炭を燃焼した際に出る副産物ですが、ゴミとして処分するのではなく資源として有効に活用するため、コンクリートに練り混ぜて使用する混和材に広く用いられています。

つまり,ジオポリマーに用いられる材料として独特であるのは、「ケイ酸アルカリ」だけと考えることもできます。ただし,ジオポリマーが固まるためには、石炭灰のような「アルカリに活性のある成分を含む非晶質粉体」が欠かせません。

「水」と「ケイ酸アルカリ」と「石炭灰」の化学反応を、「水ガラス(ケイ酸ナトリウム水溶液)」と「石炭灰」を例に説明します。

「水ガラス」は、ケイ酸(SiO2)と酸化ナトリウム(Na2O)と水(H2O)の比率によって性質や用途が異なる液体の材料です。

ここに、「石炭灰」が加わると,石炭灰に含まれるアルミニウム(Al)とケイ素(Si)が溶け出し、それらは高分子化合物(ポリマー)のように重合反応を生じてやがて固まります。

このようにして石炭灰を使ってできあがるジオポリマーの硬化体は、外見的にいわゆる普通のコンクリートとあまり違いがなく、ねずみ色をしています。

コンクリートでは、セメント中のカルシウム(Ca)を含む成分が水と反応してできた細かなカルシウム系の水和物が絡まりあうような形で成長し,硬化体が形作られます。それに対して石炭灰を使用したジオポリマーでは、アルミニウムやケイ素が重合して岩石のように固まります。

岩石は地球を構成する物質ですので,地球を意味する「ジオ(Geo)」という言葉と,重合体を意味する「ポリマー(Polymer)」を合わせて「ジオポリマー(Geopolymer)」としたのが名称の語源とされています。

水ガラスと石炭灰の化学反応は,ほかの材料を組み合わせることでも引き起こすことができます。例えば,水酸化カリウム(KOH)などのアルカリ溶液と,メタカオリンなどのアルミニウム成分とケイ素成分を含む粉末の組合せがあります。

コンクリートの性質が水とセメントの比率で大きく変化するように、ジオポリマーでは水とアルカリ成分とケイ素などの比率が性質に大きく影響します。