こんにちは、みなさんお元気ですか?

今日3月3日は桃の節句、ひな祭りの日ですね。
でもそれだけではありません。
わたくし臣(しん)が住む茨城県筑西市出身の陶芸家・板谷波山先生(1872~1963 陶芸家として初の文化勲章受章者)の誕生日なのです。

市内で活動する市民グループ「下館・時の会」(会長・一木努さん)では毎年この日、波山先生ゆかりゲストをしもだて地域交流センター・アルテリオに迎えて、「波山の夕べ」というイベントを開催しています。
ほぼ毎年参加させていただいている   わたくし臣(しん)。昨年に続き、今年も行ってまいりました。

さて、第7回となる今年の「波山の夕べ」には、古陶磁修復家の繭山浩司さん、陶芸家の斉藤勝美さん、学習院大学教授の荒川正明さん、波山先生のお孫さんである板谷駿一さん、村田明子さんなどが参加。
波山先生の誕生日を祝い、先生の残した陶片について語り合いました。

波山記念館が所蔵する波山作品の陶片を修復した繭山浩司さんと、復元された波山作品の陶片↓

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繭山さんは日本有数の古陶磁修復家。
波山陶片の修復にあたっては、欠けた部分を石膏などで覆ったりせず、できるだけオリジナルに近い形で修復されたそうです。
「これほど大量の波山作品の陶片は下館にしかない、波山作品の魅力を発信するお手伝いができたら私も幸せです」と、おっしゃっていました。

映画「HAZAN」で使用された波山作品の複製を制作した斉藤勝美さんと、斉藤さんの作品↓

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波山先生の作品に感銘を受けて陶芸家としての道を歩み続けているという斉藤さん。
映画用の作品は、波山先生の素描集から監督と相談しながら製作したそうです。
「もし波山先生がいなければ陶芸の歴史も今とは違っていたはず、波山を後世に伝えるのが今を生きる私たちの役割です」と、おっしゃっていました。

「波山の夕べ」には欠かせない、波山研究の第一人者で学習院大学教授の荒川正明さん↓

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波山作品が生みだされた田端の旧波山邸が区画整理事業のために近く解体されることに対する憂慮と、保存に向けた筑西の支援を訴えられていました。
ちなみに波山先生の陶片は現在、筑西市にある板谷波山記念館で見ることができるとのことです。


というわけで、みなさんもぜひ一度、波山作品の陶片をご覧になってください。