《これまでのお話》

ヒプノセラピー:おひさまみたいな縄文の人①

ヒプノセラピー:おひさまみたいな縄文の人②

ヒプノセラピー:おひさまみたいな縄文の人③

 

本人尋問は、2時間近くの長丁場でした。私と元夫のそれぞれが証言台に立つのですが、

最初に原告である私、次に被告である元夫という順番で、以下のような構成でした。

 

①私への主尋問
②私への反対尋問

③私への裁判官からの質問

④元夫への主尋問
⑤元夫への反対尋問

⑥元夫への裁判官からの質問


主尋問は自分側の弁護士の質問に答える時間、反対尋問は相手側の弁護士の質問に

答える時間です。主尋問は、事前に法律事務所に行ってリハーサルをさせてもらいました。

反対尋問は、相手側の弁護士に聞かれるので、想定問答レベルでの練習になります。

 

裁判官の前の一段低い位置、向かって左側に、書記官が座っていました。尋問の内容は、

すべて録音されており、後日、書き起こしたものが尋問調書として上がってきました。

 

傍聴席は一番後ろにあります。傍聴に来て下さったマリア先生は、後ろの席に座って

見ていてくれました。

 

なお、弁護士がついていない場合は、反対尋問は自分でやり、主尋問は裁判官から

受けるようです。以下の本に、このあたりのことがわかりやすく書かれていました。

 

   小説 離婚裁判<モラル・ハラスメントからの脱出>
    荘司 雅彦 (著)/講談社文庫 (2009/3/13) 

 

開廷して、ご挨拶の後、まず、原告だった私が裁判官の真正面にある証言台の前に

呼ばれました。宣誓が終わると、証言台の椅子に着席するように指示されました。そして、

尋問内容に答えるときは、尋ねている弁護士の方ではなく、裁判官の方を向いて答える

ように指示されました。

 

だいたい、TVドラマで出てくる法廷の場面と同じような感じですが、家裁だからでしょうか、

思ったより狭いという印象を受けました。証言台は、原告被告の両方から近い位置にある

ので、元夫と元夫側のおしゃべり弁護士が真横にいて、思った以上に近く、私の横顔を

間近で見られている感じになりました。

 

元夫が、ものすごい勢いで念を飛ばしているのはわかりました。離婚調停でも、毎回、

念でひどい頭痛を起こしていたので、これは大変なことになりそう・・・と思いましたが、

不思議とラクなのです。そうか、マリア先生が傍聴席からヒーリングで援護射撃して

下さってるんだ! と気付きました。

 

主尋問は、リハーサルもしていましたし、自分側の弁護士さんから聞かれるので、あまり

心配はいりません。問題は、元夫側のおしゃべり弁護士からの反対尋問でした。

おしゃべり弁護士は、すごく意地悪な答えにくい質問をしてくると聞いていました。輝かしい

キャリアの持ち主で、ニュースに出るような有名判決にもかかわってきた有名人です。

私なんかで太刀打ちできる相手ではない・・・と思っていましたが、始まってみたら、

自分でも意外なほど緊張せず、余裕を持って答えられました。おしゃべり弁護士の罠に

引っかかって、余計なことをしゃべってしまうこともありませんでした。

 

私がリラックスして落ち着いて答えているのに反して、おしゃべり弁護士は、どういうわけ

だか、しどろもどろになってきました。尋問の仕方には、誘導になる質問をしてはいけない

とか、長すぎる質問はいけないなど、一定のルールがあるらしいのですが、そのルールを

破っているらしく、何度か裁判官に注意されていました。これも、マリア先生の援護射撃の

おかげだったと思います。おしゃべり弁護士は、本当はもっと敏腕だったはずでした。

 

離婚訴訟では、子どもの監護権の審判などが並走することがあります。この本人尋問の

1,2ヶ月前に、審判案件で、おしゃべり弁護士が一度私本人に直接質問したいと言って

聞かず、私と元夫は同席はさせないという条件下で、非公開の審問が開かれました。

 

このときは、おしゃべり弁護士の勢いに圧倒されました。元々男性に大声を出されるのが

苦手なのもあり、すっかり委縮して言葉が出なくなったのを見た審判官(裁判官)が、

「すごく緊張されているみたいなので」と、おしゃべり弁護士の質問を一時止めてくれた

ほどでした。終了後、具合が悪そうに見えたのか、「保健室(?)で休んで行きますか?」

(休める所があるのか?)と聞かれましたが、仕事に行かなくてはならなかったので、すぐ

出ました。帰り道、痛めつけられてしまったなあと、力の及ばなさを感じて辛かったです。

 

このときのことから、おしゃべり弁護士は、人間性はともかく、弁護士としての技量はある

のだと思います。反対尋問でしどろもどろになるというのは、あり得ないことでした。

おしゃべり弁護士も、ほんの1,2ヶ月前に簡単にボロボロにできた相手だったので、今日も

楽勝ぐらいに考えていたと思います。

 

その後の元夫の主尋問でも、噛み合っていない感が否めず、始終精彩を欠きました。

元夫も、一緒に暮らしていた時には弁が立つ人で、私はいつも言い負かされていたのに、

この日は、何を聞かれても、的外れなことを答えていて、頭が悪そうに見えました。

 

調停でも、訴訟でも、始終押されっぱなしでしたが、この日だけは優勢でした。ひとえに

マリア先生マジックだったのだと思います。マリア先生の応援が、私を強くしてくれました。

 

本人尋問は正午に終わりました。マリア先生は、この日の午後、講座があったのですが、

私も一緒に連れて行ってくれました。側に居させてもらえただけで、私は癒されました。

本当に本当にありがたかったです。感謝しかありません。

 

私は、人に甘えることが苦手です。心を開くことも苦手です。そういえば、親に甘えた

記憶もあまりありませんし、欲しいものがあっても、頼みたいことがあっても、素直に

それを言えない子でした。それなのに、不思議とマリア先生には、甘えることができ、

心を開くことができました。

 

ヒプノセラピー:おひさまみたいな縄文の人⑤