組織にとっての“2枚目の名刺”とは? 組織としてできることは? | 公務員 島田正樹 〜仕事と私事と志事と〜

公務員 島田正樹 〜仕事と私事と志事と〜

仕事も家族・友人との私事も楽しみながら、魂を燃やして挑む“志事”で社会を変えていきたい! 地方公務員として働きながら、NPO活動、講演、執筆、ワークショップデザイナーなどに取り組む“公務員ポートフォリオワーカー”として活動しています。

 

 

 

 

組織にとって、所属するメンバーが“2枚目の名刺”を持って組織の外で活動することは、どのように見えるのでしょうか。

 

 

 

単純なボランティア活動であれば、

 

偉いね、いい社会勉強になるね

 

くらいの受け止め方でしょうか。

 

 

 

 

これがお金をもらう副業になると

 

仕事に支障をきたすのでは!?

 

という受け止め方も、まだまだ多いように感じます。

 

 

 

 

これが市役所となれば、組織として職員の働き方への影響を心配するのに加えて、人事当局に対する議会や市民の目も気になって、

 

仕事に支障をきたすのでは!?

 

だけではなく、

 

「副業なんかさせてんじゃねーよ」という議会や市民からの指摘がありそうで厄介だ

 

という二重の心配をしてくれる気がします。

 

 

 

 

しかし、副業/複業、パラレルキャリア、2枚目の名刺、プロボノなど、様々な形で表現されますが、いずれにしても組織外で活動することに対する組織としての評価は、変わりつつあります。

 

 

 

 

民間企業を中心に、組織の外へ“越境”する経験をきちんと人材育成的な観点で評価し、副業を認める企業も徐々に増えているように感じます。

 

公務員の世界でも、生駒市や神戸市が有償で対価を得る活動の許可基準を明確化し、実際に神戸市ではNPO法人の理事として報酬を得ている職員も現れました。

 

それを追うように、国家公務員も報酬を得て活動するための許可のガイドラインを作りました。(民間企業を明確に排除している点が、神戸市や生駒市と比べて少し残念ですが)

 

 

 

民間企業を中心に、組織として2枚目の名刺を持つことを推奨する雰囲気は高まってきているものの、地方公務員の世界ではまだまだ、それがたとえボランティアであったとしても、2枚目の名刺を持つことを前向きに評価している雰囲気は感じられません。

 

 

 

 

私自身はこれまで、2枚目の名刺を持つ公務員が増えるために有効なのは、あくまで当事者がキャリア自律を実現するためにマインドを変えて組織の外に飛び出すことだと言ってきたつもりです。

 

それは組織の変化はあてにならないから、自分(個人)から変わっていこう、という呼びかけです。

 

 

 

 

でも、もし、組織として公務員が2枚目の名刺を持つことを前向きに評価することができて、後押しするならば、一体組織としてできることとは何だろう?

 

 

 

そんな問いをいただく機会がありましたので、少し考えてみました。

 

 

 

 

2枚目の名刺を持つかどうか、という点で考えるとき、個人にできるのは置かれた環境をどう解釈するかということに尽きます。

 

今の自分の状況をヤバイと解釈し

職場と2枚目の名刺で得られることが何なのかを解釈し

職場で空気を読む必要なんて無いなと解釈し

そういった解釈に従って行動すること。

 

 

 

 

一方で組織には、個人を取り巻く環境そのものを変えることができます。

 

 

 

例えば、

 

組織外での活動が人材育成として有効なことであると、公式に認めること。

 

市役所の職員は、職場でのOJT、職場を離れたOff-JT研修、それだけではなく、2枚目の名刺による“越境経験”でも磨かれるということを人事当局が最新の人材開発の研究成果なども取り入れながら理解すること。

 

生駒市などは地域活動が人材育成に繋がることを、人材育成基本方針に位置づけています。(ちなみに、私が所属するさいたま市の「人財育成指針」の基本理念は『職員は、職場で仕事を通じて成長する』です。)

 

 

公式に認めることで、これまでは

 

NPOなんてやってて、仕事は大丈夫なの?

 

なんて言っていたオジサンのうち何割かは、素直に組織の見解を受け止めて

 

職員としての成長のために

外での活動も大切だよね

 

と変わるかもしれません。

 

 

それだけで、職場に黙って活動する“隠れキリシタン化”している2枚目の名刺ホルダーが、職場で堂々と活動のことを打ち明けられます。

 

応援してくれるところまではいかなくても、職場に隠し事をしなくて済むだけで心理的ストレスを低減してくれますよね。

 

 

 

職場における周囲の目の気まずさという環境を変えることもできますが、他にも例えば、生駒市や神戸市のように一定の条件下で有償での活動を認めることができれば、更に環境を改善することができます。

 

 

 

お金をもらえること自体は、実は私はあまり大きな意義は無いと思っています。

 

 

 

但し、公務員の世界で時々耳にする

 

お金をもらえるのは困るから、

その活動には参加できません

 

という有償だから参加できない活動があることや、

 

お金はもらえないから

交通費も消耗品費も

全部自分で負担します

 

そして結果的に赤字になるので、参加する負担が大きくなってしまうケースがあることからも、お金を得ることが可能だと認め、ルールや基準を整えることは、2枚目の名刺を持ちたいと思う人を大きく増やすというよりも、2枚目の名刺って持ちにくいなと思う人を減らすことができると思うのです。

 

 

 

これも組織だからできる、個人を取り巻く環境の改善です。

 

 

 

 

もっと様々なケースを調べて、関係法令なども勉強したら、組織としてできることを整理できそうですが、今日のところはこのくらいにしておきます。

 

 

 

 

いずれにしても、

 

私自身は、やはり2枚目の名刺を持つ公務員は増えて欲しいと思っていますが、それは第一には個人としてできることがまだまだたくさんあって、これからもそこに働きかけていきたいと思っていますが、

 

改めて考えてみると、今日書かせていただいたように、組織としてできることとして、2枚目の名刺の人材育成効果を公式に認めることであったり、神戸市や生駒市のように制度として有償での活動を認めることなど、有効な施策はありそうだな~と思いました。

 

このあたり、もう少し勉強してみたいと思います。

 

 

 

 

皆さんは、如何お考えですか?

 

 

 

 

写真は、今年リニューアルした「ガバナンス」に「2枚目の名刺をつくりにいこう!」と題して、地方公務員にとっての2枚目の名刺について書かせていただいた時の誌面です。

 

 



 

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