真っ当な仕事があっという間に吹き飛ぶ(金融庁「2,000万円不足」報告書) | 公務員 島田正樹 〜仕事と私事と志事と〜

公務員 島田正樹 〜仕事と私事と志事と〜

仕事も家族・友人との私事も楽しみながら、魂を燃やして挑む“志事”で社会を変えていきたい! 地方公務員として働きながら、NPO活動、講演、執筆、ワークショップデザイナーなどに取り組む“公務員ポートフォリオワーカー”として活動しています。

 

 

 

話題の、金融庁の報告書。

 

2000万円足りない!

 

ってやつです。

 

 

 

撤回?

受け取らない?

訂正?

 

 

などと物騒な情報を眼にしたので慌ててダウンロードして、1次情報として読ませていただきました。

 

 

 

ちまたでは、

 

人生100年時代とか言いながら、

年金だけでは2000万円足りないだとぅ!?ゴルァ

 

みたいに炎上しているようですが。

 

 

 

 

1次情報としての報告書を拝見させていただいたところでは、それほど変なことは書いていない印象です。

 

 

(現状)

年金だけだと毎月5万円くらい不足

右矢印退職金など資産を取り崩しながら15年間(80歳まで)生きる

右矢印15年間で900万円取り崩しても何とかセーフ

 

(これから)

年金だけだと毎月5万円くらい不足

右矢印退職金など資産を取り崩しながら35年間(100歳まで)生きる

右矢印35年間で2,100万円取り崩さないといけないけど……

 

 

すごく単純化すると、この2,000万円を自力で貯めなさいね、そのためには資産形成についてちゃんと考えた方がいいですよ、というのが報告書の趣旨。

 

 

 

 

こちらの記事を読むと、もう少しちゃんと理解できると思います。

右矢印人生100年時代に自助努力を、と国が示して怒っている人は、「一部」と「全部」の大違いが分かっていない

 

 

 

 

『LIFE SHIFT』(リンダ・グラットン)を読んだときから、

 

資産(お金)形成が大切

長く働くための意識的な“変身”とそれを可能にする無形(お金じゃない)資産の形成も重要

 

というのは分かっていたこと。

 

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

 

 

 

 

むしろ、受け取れる期間が長くなるのに、毎月受け取れる年金の額が維持されたら不自然じゃないですか?

 

そして、長生きするんだから、老後の総支出額が増えるのは当然ですよね。

 

だったら、今の高齢者より取り崩せる資産を多く保有しておく必要があるのは自然な気がするのですが。

 

 

2,000万円という額はともかく、資産が不足することを想定外だと思う人が多いとしたら、そのこと自体が意外です。

 

 

 

 

議論の現場にいたわけではないので、私の立場で断言できるわけではありませんが、報告書を先入観なしの自然体で読んだら、そんなにデタラメな議論を経て書き上げられた報告書だとは思えません。

 

 

私が自分で1次情報たる報告書を直接読んだ感覚と、世間の炎上っぷりはちょっと隔たりを感じます。

 

これで首相や所管の大臣が答弁に窮したり、

 

「報告書は受け取らない」(大臣)とか

「報告書は撤回すべき」(与党幹部)とか

 

それはちょっと事務方も議論した専門家も気の毒だな~と感じますし、そんな風に言ってしまう大臣や与党幹部は、この報告書や議事録をちゃんと読んだのかな~と疑いたくもなります。

 

 

 

 

ちゃんとした仕事を、支持率や政治の駆け引きのために潰すようなことをしていたら、誰も政治家のビジョンに耳を貸さなくなりますし、そんな人のために一所懸命に働く人もいなくなってしまうと思いませんか?

 

 

 

 

いや、まぁ、政府や金融庁の肩を持つわけでも無いですし、この報告書の内容が正しいとか素晴らしいとか、批判する人のセンスを疑うとか、そういうことが言いたいわけではなくて、

 

マスコミが切り取った情報で

マスコミが発したリード文だけで

多くの国民がこんなにも反応して、

しかるべき機関の真面目な仕事が

 

あっという間に吹き飛ぶ

 

って、なかなか怖いことだな、と。

 

 

 

 

皆さんは如何お考えでしょうか?

 

 

 

 

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

 



 

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