容れ物はできていますか? | 公務員 島田正樹 〜仕事と私事と志事と〜

公務員 島田正樹 〜仕事と私事と志事と〜

仕事も家族・友人との私事も楽しみながら、魂を燃やして挑む“志事”で社会を変えていきたい! 地方公務員として働きながら、NPO活動、講演、執筆、ワークショップデザイナーなどに取り組む“公務員ポートフォリオワーカー”として活動しています。

 

 

 

先日の大学での講義での話です。

 

 

 

 

本当の目的は「公務員のリアル」を知ってもらうことによって、学生さんたちの中にある「公務員ってこういう仕事だよね(よく知らないけど)という先入観を変えること。

 

 

 

 

そのためにこの講義では、現役公務員が休暇を取得して○○市役所の職員としてではなく、地方公務員という職業に就いている個人として、自分の公務員人生について「一人称」で実体験を語るという講義になっています。

 

 

 

 

誤解を恐れずに言えば、

 

本当のことをぶっちゃけて話すために、組織の人間としてではなく、一人の人間として登壇する

 

という設定になっています。

 

 

 

 

 

もちろん、信用失墜行為にあたるような話は避けますが、

 

個人としてはこう思う

 

という部分は臆せずに話します。それがたとえ、短期的には組織や業界に与することに繋がらなくても。

 

 

 

 

で、そうやって私もこれまで4年間にわたって、今回登壇させていただいた大学で毎年講義をさせていただいたのですが、今回5年目にして、初めて想いを巡らすことができたポイントがあります。

 

 

 

 

それが、

 

学生さんたちの準備はできているか?

 

ということ。

 

 

 

 

公務員のリアルな職業像を伝えるのはもちろん価値あることだと、私は信じています。

 

 

 

だからこそ、それを聴く側の状態はどうなのか、これまでの4年間は、深く考察が及んでいなかったのではないか。

 

そんなことを、今回の講義のための資料を作りながら、ふと、思い付いてしまったのです。

 

 

 

 

私以外にも同じ大学で毎年数人が登壇しているので、あくまでこれは私のこと。

他の登壇者は、そもそも聴く側の状態をちゃんとケアしていたのかもしれないし、それが必要ないくらい面白い話だったのかもしれません。それは私には分からないことです。

 

 

 

 

だからあくまで私自身のこととしてお伝えしますが、これまでの4年間の講義では、自分が公務員としてどんな仕事をしてきた(している)のか、そこでどんなことを感じたり想ったりしてきたのか、時には当時誰かに言われた言葉などを『 』に入れてお伝えしたり、地方創生や2枚目の名刺といったキーワードも使いながら話してきました。

 

それはそれで、まあまあ、集中して聴いてくれましたし、関心も持ってくれていたように感じていました。

 

 

 

 

でも、今回の講義資料を作っているときに、ふと思ってしまったのです

 

学生さんたちは、公務員の話を聴いたところで、それが真剣であっても関心を持っていたとしても

 

そっか~、そういう仕事なのか~

すごいな~、結構大変なんだな~

想っていたのと違うな~

 

で終わっていないだろうか、と。

 

 

 

 

もちろん、これで終わっても一つの価値です。

 

 

 

公務員って楽なだけじゃないんだな

 

先入観が改められるのは、そもそもの目的と合致した効果が出ていると言えます。

 

 

 

 

 

でも、公務員として働くことを問いかけるのであれば、その前提として、

 

働くということについての自分の考え

 

を、その熟度はともかく何かしら自覚していた方が、公務員として働くということを問いかけたときの「自分事化」の強さが違うのではないかな、そう私は感じました。

 

 

 

 

言ってみれば、公務員のリアルを講義で聴いたときに、それを受け容れる「容れ物」があった方がいいのではないか、という問題意識です。

 

 

 

 

そこで今回の講義では、私の公務員としての仕事について多く語るのを止めて(厳密には90分間の講義一こまの中で10分間だけ語りました)、講義を聴きに来た学生さんたちが「働くこと」について自らの中に掘り下げてもらうことにしました。

 

 

現役公務員から公務員の仕事について聴くはずの講義で、公務員としての仕事について語らないゲスト講師(笑)

 

 

学生さんたちの中には「聴いていたのと違う」と思った人もいたかもしれません。

 

 

 

全体のプログラムはこんな感じです。

 

 

0.オープニング
1.島田から自己紹介
2.聴講生の自己紹介(名前、今日の朝食、今の気分を色(赤・黄・青)で表すと)⇒金曜の朝は疲れてる人多数なのが判明
3.みんなは将来働く? 何故働く?
4.働いて得られるものって何?
5.島田が考える「働く目的」と「働いて得られるもの」
6.働く報酬は「お金」だけではない
7.島田の仕事(経歴)←本来求められていた10分間
8.公務員は就職したい企業ランキング上位
9.公務員人気、共感できる?できない?
10.仕事で得られるものの組み合わせは色々
11.公務員の未来の3つの変化(島田私見)

 ①終身雇用の終わり

 ②9時17時週5日ではない多様な働き方

 ③仕事の高度化・専門化・複雑化)
12.キャリアは轍、アップもダウンもない
13.リフレクション(個人作業)
太字は参加型アクティビティ

※※★は2~3人のグループでの対話型アクティビティ
 

 

 

プログラムとしては、改善の余地がありますが、単なる講義だと寝てしまう学生さんたちも集中して参加してくれていた(担当教授の言葉)らしいので、まずまずだったようです。

 

 

 

 

最初の問いかけで、私は

 

この中で卒業後、働かないことに決めている人はいますか?

 

と問いかけました。

もちろん手を挙げる人はいません。

 

では、何故働くのですか?

 

そう続けて問いかけて、時間をかけて一人で自分の内側に考えを掘り下げてもらった上で、グループの中で共有してもらいました。

 

 

 

 

 

 

「お金のため」「生活のため」

「やりたいことをやるため」

 

 

色々出ていましたが、例えば、働くのはお金のためなのか、それともあくまでお金は働くことで得られるものなのか。

 

この問題一つとっても、これまで深く考える機会はあまり無かったのではないでしょうか。

 

 

 

 

その問いかけと、自分の内側への掘り下げを起点にして、

 

公務員として働く目的

公務員として働いて得られること

 

それを私が話すだけではなく、自ら考えてもらう。

 

 

 

そして、最後に、公務員の未来の変化として、「お金の面での安定=終身雇用・週40時間勤務」が担保されないということをお伝えした上で、更にリフレクションでふり返ってもらい、

 

モヤモヤした状態

 

で講義を終えて、次回以降にバトンをつなぎました。

 

 

 

 

 

今回の講義が容れ物づくりとしてどのくらい機能したのかは実際のところ分かりませんが、好くも悪くも、今回の講義の前後では、公務員のリアルを聴く状態に少なからず変化があるのではないでしょうか。

 

 

 

私が大幅に端折った「公務員のリアル」については、私の後に続く偉大な先輩方が、大いに語ってくれるはずなので

後は任せました~!!にひひ

 

 

 

 

講義を終えたときにFacebookに投稿したのが下記リンクです。こちらも色々とコメントをいただけたので、併せてリンクを貼っておきます。

右矢印https://www.facebook.com/masashimada/posts/2121725291237453




 

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