不合格から始まることもある | 公務員 島田正樹 〜仕事と私事と志事と〜

公務員 島田正樹 〜仕事と私事と志事と〜

仕事も家族・友人との私事も楽しみながら、魂を燃やして挑む“志事”で社会を変えていきたい! 地方公務員として働きながら、NPO活動、講演、執筆、ワークショップデザイナーなどに取り組む“公務員ポートフォリオワーカー”として活動しています。

春ですね。


多くの人が今までいたあの場所から、
この春から新しい場所へ踏み出す時期。

学生さんの中には、
受験に無事合格して希望の進学が叶ったり、

逆に
受験がうまくいかず
憂鬱な気持ちで4月を迎えている人もいるでしょう。



受験は合格すればもちろんめでたいこと。

では、不合格だったら?

きっと、そこから始まる物語もあります。


19年前の私は、ちょうど4月のこの頃、
浪人することを決め、予備校の入学手続きをしていて、

ドヨーンとしていました。

現役の時、中堅の地元国立大学に落ちてしまい、
親に頭を下げて浪人させてもらうことになりました。


追い討ちをかけるように、
当時付き合っていた同級生から
「彼女として あなたのことは応援できない」
とフラれたのがゴールデンウィーク前。


もう、踏んだり蹴ったり。
泣きっ面に蜂。
七転八倒。


でも、恋人に振られたことで
リベンジに燃えた私は、
現役時代に受験した大学ではありませんが、
志望校に合格することができました。

悔しさの中、
あれほどストイックに勉強した日々は、
あれが最初で最後。
今となっては、いい思い出です。



大学は工学部でしたので、
当然のように大学院に進学する同級生、
そして、皆、メーカーなどの研究所に就職。

しかし、
ラボでの研究に対して興味を持てなかった私は、
大学院に進学するもドロップアウトし、
結局、さいたま市役所に就職することになります。



結論から言えば、
これまでの経緯から今の場所にたどり着いたのは
私自身はとてもよかったなと思っているのですが、
一方で、ちょっとした奇跡のような確率だと思います。



現役のときに国立大学に受からなかったから、
浪人したときに恋人に振られたから、
大学院のときにドロップアウトしたから、

それらの途中経過があったから

今の幸せな 私がいます。



もちろん、
私がお示しした“望まぬ結果”の数々以外にも、
今の私にたどり着くことに寄与した要素はたくさんあって、

恋人に振られてもストイックに勉強した自分だとか、
ドロップアウトしても公務員試験を頑張れたこととか、

“望まぬ結果”の後、それをどう受け止めるかが
実はとても大切だと学ばせてもらいました。



だから、この春、

受験の結果、進学がどうだとか
新卒で入った職場の先輩がどうだとか
異動した先の上司がどうだとか
引っ越した先のご近所がどうだとか

何かしらの“望まぬ結果”を
引き当ててしまった皆さんに伝えたい。



今日の自分にとって“望まぬ結果”であることが
将来にわたって自分を不幸にするとは限らない


ということを。



かく云う私も、内閣府から市役所に戻って、
なかなか難儀なミッションをいただきました。
(“望まぬ結果”というほどではありませんが)

困難だということは、
成長のチャンスだということ。

ありがたく、糧にしたいと思います。