カゼを引く人が増えてくるこの季節。
10月に入って急に冷えるようになったので、この温度差に身体がついていけず体調を崩す方も多いようです。
カゼを引くと、病院に行ったり市販の風邪薬を買うのが一般的かもしれません。
しかし、そもそも「カゼ」には治療薬が存在しないと言われているのをご存知でしょうか?
市販の風邪薬は症状を抑えるものであって、カゼそのものを治す効果はありません。
あくまで自分自身が持っている免疫力で自然に治癒させるしかないのです。
免疫力が加齢とともに低下していくのは自然なことですが、現代社会では若い世代でも免疫機能が低下している傾向にあります。
これは現代型免疫低下とも言われ、不規則な生活や乱れた食生活、運動不足、喫煙、睡眠不足などストレスの多い生活環境が免疫機能の低下につながっていると考えらえています。
そのため、なかなかカゼが治らない・咳だけがずっと残る・食欲が戻らない・疲れやすくなった・だるさがとれないといったことが起こりやすくなってしまいます。
そんな現代のカゼにこそ、漢方薬は強い味方になってくれます。
先述したように一般的な風邪薬は「カゼの症状を緩和」させるものですが、漢方は症状の緩和にくわえ、「人間が本来持っている自然治癒力を高める」手助けをする目的があります。
■自分の症状にあった漢方薬を選びましょう!
漢方薬は、まずその方の症状、体質、病気に対する抵抗力の程度(虚証・実証)を見極めます。
そしてカゼの場合、引きはじめなのか、数日経っているのか、あるいは治りかけなど時期によって、さらに「熱証か寒証か」ということでも処方は変わってきます。
たとえば有名な「葛根湯」は、「悪寒と発熱、後頭部から首に痛みがある初期のカゼ」がひとつのポイントです。
「葛根湯を飲んでも効かなかった」という方は、その時の症状が葛根湯のタイプではなかった可能性があります。
◎汗をかいているかどうか
◎食欲はあるかないか
◎カゼを引いてどれくらい経っているか
◎熱があるかどうか、高熱か微熱か
◎起きられないほどだるい、あるいはじっとしていられない
これらに加え、頭痛、吐き気、喉の痛み、鼻水など症状に合わせて漢方薬を選択します。
まずはお近くの漢方医・薬局等にご相談くださいね。
漢方薬は、カゼだけでなくさまざまな体の不調に幅広く対応できることも大きな魅力です。
ぜひこのブログを読んで、漢方の魅力を知り、毎日の健康維持や病気の症状の改善に漢方薬を取り入れていただけると嬉しいです。