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![飛び出すハート](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/610.png)
あの、何考えてるのか、さっぱりわからないヤマモトさんが初めて私に気持ちを伝えてくれてから。
私が部屋に入ると「おう」と
片手を上げて挨拶してくれるようになって。
退室するときには、
手をひらひらと振ってくれるように
なりました![昇天](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/618.png)
![昇天](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/618.png)
でも、
特に目に見えて親密になったわけでもなく。
やっぱり最低限のことしか話さない感じだけど。
でも、
前みたいに分厚い壁を感じることは
なくなった気がする。
ちなみに、
セクハラは全くなくなりました
( ´∀`)![飛び出すハート](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/610.png)
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管理者さんが言ってた。
セクハラは、
「相手のことを、どうでもいい存在だと思ってるからできること」
なんだって。。
まあそうだよね。
大切に思ってる人に対して、
わざわざ不快に思う言葉を投げつけたり、
嫌がる形で触れたりしないね🤔![気づき](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/675.png)
![気づき](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/675.png)
そんな感じで週1の訪問を続けていたら、
ヤマモトさんの首にしこりを見つけた私![無気力](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/624.png)
![気づき](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/675.png)
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![気づき](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/675.png)
ああ、、もしかして。。
調べてもらったところ、
やはりそれは癌だった。
余命半年。
延命治療不可、というか希望しなかった。
生保だから、治療なんてほぼ出来ないしね🤔![気づき](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/675.png)
![気づき](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/675.png)
ヤマモトさんはといえば。
全く取り乱しも悲観もせずに、
同じ毎日を同じように過ごしてました![大あくび](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/628.png)
![大あくび](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/628.png)
でもね、こぶとりじいさん状態になっても、
酒も煙草も飲みまくりだし、
痛み止めも全然飲まないで
済んでる。
治療をしない方が、
苦しまなくて済むんだなあ。
ヤマモトさんだけじゃなくて、
他の利用者さんでも。
結果的に、
治療をしなかった人の方が、
安らかな最期のとき、そして死を得られている
ような。。
さて。。
ヤマモトさんの癌は、
すくすくと育ちまして。
口の中に膨らみまくり、口腔を変形させ、
気道や食道を圧迫していきます。。
飲み込みにくくなり、口も閉じられなくなって、
唾液がこぼれてきます![大あくび](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/628.png)
![大あくび](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/628.png)
痛みを訴えることなく、
(たぶんめっちゃ痛い)
最期の最期まで酒と煙草をやって
あの世に逝きました。。
ヤマモトさんは最期の最期まで、
泣き言も愚痴も溢さず。
ただ静かに、
はじめから何もなかったかのように、
この世から居なくなりました。。
たまーに、
ニコッと笑うその顔が意外に可愛くて。
「またねぇ
」と煙草咥えて挨拶してくれて。
![バイバイ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/128.png)
最後に訪問した日、
ヤマモトさんは傾眠状態でした。
たまーに目は開くけど、すぐに目を閉じて。
足をマッサージして、背中をさすりながら、
ヤマモトさんにしばらく話しかけてました。
ヤマモトさんは答えなかったけど、
マッサージしていくと寝息を立てて
熟睡し始めて。
「おやすみなさい」
それが、
私がヤマモトさんにかけた、
最後の言葉でした。
ケアマネさんから言われました。
【ケアマネさん】
ヤマモトさん、訪看ステーションさん(うち)が担当されるようになってから、本当に穏やかになって。。
本当に信じられなかったです、表情がやわらかくなって、私たちに暴言を言うこともなくなったんです
そう。
ヤマモトさんは、
セクハラ・暴言・暴力、三拍子揃った
モンスターペイシェントだった
朝から大量飲酒をして、
ドヤ街にある簡易宿泊所のエントランスで
寝転がって大暴れしたり、失禁したり、帳場さんに悪態吐いたりなんて日常茶飯事。
ヘルパーさんたちにも、
多大なる負荷を掛けていたらしい。
そんなヤマモトさんがころっと穏やかになり、
私のマッサージですーすー無防備に眠る姿を見て、
ケアマネさんもヘルパーさんも
びっくり仰天したらしい
(✽ ゚д゚ ✽)
ヤマモトさんはあの世に逝ったから、
そうだったのかどうか、確かめるすべはない。
でも。
少しでも最期の最期に、
安心して、
あたたかく眠れたんなら、
よかったと心から思う。。