ヤマモトさん(仮名)。
60代・男。
アルコールと有機溶剤で頭がイカれてる。ヘビースモーカー。毎朝ストゼロの500ml+カップ酒をロー●ンに買いに行き、一気飲みするファンキーさ。
車いすユーザー。生保。
生い立ちとか、詳しいことは話さない。人と打ち解けないし、打ち解ける気もないもよう。目がギンギン。
薬大嫌いで飲まない。捨てる。
飲んだくれて暴れてそのへんにひっくり返り、ヘルパーさんにも暴言・暴力を加えるどうしようもないヤツ。めっちゃセクハラしてくる。
ヤマモトさんは、私の担当利用者。
かれこれ1年半くらい担当している
ヤマモトさんの家は六畳一間、いわゆるドヤ街ってところに住んでる。
物品はめっちゃ整理整頓されてるんだけど、G屋敷。
今はヘルパーさんたちの尽力により、Gはほぼ見なくなった。
私に夫はいるのかと聞いてきたヤマモトさんが、
次に言った言葉はコレ
いらん
しまえ
チン●引っこ抜いて、おろし金で下ろしますよと言ったら、それからセクハラはなくなりました( ´∀`)笑
こういう人って、
一瞬でも怯んだり、恥じらったりすると
調子付いてセクハラにセクハラを重ねてくるんです。
ヤマモトさんは他人に心を開く人じゃなかったので、
私の前任の看護師に淡々と「もう帰っていいよ」と。
めしがどうの、禁煙禁酒しろとか、
鬱陶しくてたまんなかったんでしょうね
ヤマモトさんはあんまり喋る人じゃなかったから、
淡々と体調確認・固まっちゃった足首をほぐすリハビリをしてました。
時々、午後のロードショー的なハリウッド映画を一緒に少し見たりして。
そのうちに私の家庭の話だとか、
好きな映画の話だとか、いろいろと聞いてくるようになりました。
そんで、
私もヤマモトさんの過去の話とかを
聞いたりしました。
後からケアマネさんに聞いたんだけど、ヤマモトさんが自分の過去の話をするのは、物凄くレアなことだったらしい。
金も無くて生保で。
アル中で肝硬変、なんだか分からんけど足首固まって車椅子生活。
酒のんで煙草吸って菓子パン食ってうんこして。
あとはテレビ見てるだけ。目は死んでる。
この人、何が楽しくて生きてんだろ。
死ねないから生きてるだけなのかな。
正直なところ、
そう思っていました。
つづく。。