前回の記事で「シンキング(思考)を超える」という話をしました。

 

ネガティブシンキングもポジティブシンキングも、シンキング(思考)には変わりありません。

 

マインドフルネスでは、そのシンキングそのものを超えていきます。

 

シンキング(思考)を超えるとなにがあるかというと、現実があります。

 

逆に、シンキングで作ったものは、どんなものであれ現実ではありません。

 

 

さて、シンキングを超えて現実に至るには、どうすればいいのでしょうか?

 

一番簡単なのは五感を使うことです。

 

五感はシンキングと現実を繋いでいる窓のようなものです。

 

五感を足がかりにして、シンキングの世界から現実の世界に出て行くことができます。

 

五感は現実と繋がっているんです。

 

 

 

五感で実際に感じたものと、シンキングで頭の中に作ったものは、イロイロ違います。

 

例えば、晴れた日に空を見上げて、その明るさを視覚で感じたとしましょう。

 

それは間違いなく現実ですね。

 

明るい空を頭の中でイメージしたのとは違います。

 

イメージした空は現実ではありませんが、視覚で実際に感じた場合、それはもう現実です。

 

否定しようがありません。

 

他の人が

 

いや違う! 明るくないはずだ!

 

明るいなんてとんでもない!

 

とどれだけ言おうが、明るさを視覚で感じてしまったら、それはもう否定しようがないんです。

 

 

 

一方で、シンキングで作ったものは、他人が否定してきたら取り下げることもありえますよね。

 

例えばあなたが、窓のない外の見えない部屋にいたとします。

 

そこであなたが

 

外にはきっと明るい空があると思う

 

と言った時に、誰かが

 

いやいや、俺は今日は曇りだと思うよ

 

俺は気象予報士の資格を持っているんだ

 

その俺が言うんだから間違いない

 

なんて言われたら

 

そっか、じゃあ空は明るくないね

 

と取り下げるかもしれません。

 

しかし、晴れた日に実際に青空を見て、視覚で明るさを感じたとしたら、

 

いやいや、明るくないよ! 明るいはずない!

 

と言われたとしても、関係ないです。

 

感じちゃったんだから。

 

気象予報士だろうが、東大教授だろうが、社長だろうが、総理大臣だろうが、アメリカ合衆国大統領だろうが、

 

だれが何と言おうと、わたしが明るさを視覚で感じている、ということは覆せません。

 

現実だからです。

 

シンキングではないからです。

 

 

 

五感というのは、現実を感じるためのセンサーです。

 

頭の中のシンキングの世界から、五感を足掛かりにして、現実に出ていくことができます。

 

そのために、マインドフルネスでは、呼吸を感じる「呼吸瞑想」や、体の感覚を感じる「ボディスキャン瞑想」、食べ物をよく味わう「食べる瞑想」など、イロイロな方法があります。

 

どれも、五感に意識を向けることで、シンキングから現実の世界に出て行くのです。

 

ネガティブな思考から抜けたくても抜けられない、という人は思考をどうにかしようと頑張るのではなくて、ただ五感に意識を向けてみてください。

 

その方が、思考を直接なんとかするより簡単だと思いますよ。
 

 


 

 

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