こんばんは!
先日のソウル旅、この日程でスケジュール組んだ一番の理由はこの観劇。
現在ソウルはシャルロッテシアターで上演中のミュージカル「アラジン」!
韓国で「アラジン」が上演されるのはまったくの初めて、オール韓国俳優キャストでの上演です。
日本では劇団四季が上演権を持っており、2015年の開幕からほぼ連日満席状態の大人気作品。
私も初演時からことあるごとに四季の「アラジン」を観劇しています。
もうとっくに渡韓に縛りがない今日この頃、発表されたキャストの魅力的な顔ぶれも相まってこりゃ観ないわけにはいかない!絶対に観る!と意気込んでいましたが、チケットオープンするやいなやソールドアウト。
想定内ではありましたが、諦めるわけにもいかず、日夜リセールを期待してパトロールを敢行しておりました。
で何とか希望のキャストの日に1枚降ってきた!
ぽちっとする手が震えました。
今も韓国チケットサイトYES24のぞくと、ほとんど売れ切れ状態ですが、たまに出てます。
リセール狙いアリです!
渡韓3日めのソワレ、上演開始は19:30でした。
シャルロッテシアターは蚕室(チャムシル)駅から徒歩5分ほど、ロッテグループで運営される韓国初のミュージカル専用劇場です。
とてもわかりやすい場所で迷うことなく到着。

広い1階ホワイエ、ここのネット予約専用受付窓口でチケットを受け取ります。

特に何も目印がなかったので、劇場スタッフさんにバウチャー(予約書、私は印刷して持参)を見せて、誘導していただきました。
すぐに係の方がバウチャーを確認、チケットが渡されます。

嬉しい。
劇場内は様々にアラビアンな設えでムードたっぷり。

本当にスターだらけの。


本日のキャスト(メインキャストのみ)
アラジン 알라딘 パク・ガンヒョン 박강현
ジーニー 지니 カン・ホンソク 강홍석
ジャスミン 자스민 イ・ソンギョン 이성경
サルタン술탄 イ・サンジュン 이상준
ジャファー자파 ユ・ソンヨン 윤선용
イアーゴ이아고 ジョンイル 정열
カシーム카심 ソ・マンソク 서만석
オマール 오마르 ユク・ヒョヌク
バブカック밥칵 バン・ボヨン 방보용
以下、あくまで個人の感想です。
見間違い聞き間違い、いっぱいあると思います。
そして、やっぱり長いです…
席は2階の真ん中あたりのサイドブロック、あまり良い席とは言えませんが、座ってみると舞台が遠いとは思わず、むしろセットの仕掛けが見えすぎるほど全体を見渡せました。
四季劇場海のC席よりは全然近い!
ただ、席の間隔が狭くて隣の方と袖すり合う感じ。
客席内は撮影は一切禁止でした。
ジーニーアナウンス、ありました、結構長めなやつ。
もちろん何もわかりませんでしたが、「シシカバブ」のワードはなかった。
緞帳は四季のと少しデザインが違っていて、アラビア風のパッチワークみたいなデザイン。
オーバーチュアが流れるとライティングで色が変わるのは一緒でした。
オーケストラはブログラムで確認したところ、10名の少人数編成ですが、ブラスセクションがしっかり揃っているようで、金管の良い音が響きます。
マニュピレートによってオケの厚みを加えています。
ドラム&パーカッションは生演奏、素晴らしい臨場感でリズムを刻んでくださっていた。
ノリノリ!
幕が開くと登場のジーニー、カン・ホンソクさん!
客席もホンソクさん登場だけで湧く。
韓国ドラマでおなじみの俳優さんですが、ミュージカルの俳優さんと知ったのは最近です。
ドラマでも全開の声の良さとコメディセンス、やはり舞台ではひときわ。
注目のジーニーの髪型、撫でつけた黒髪だ!
こんなジーニー初めて!
衣装はほぼ四季のジーニーと同じ。
「浅草で買った提灯」のくだりでは、小さなマッコリヤカン出して「マイタンブラーだ」言うてはって、なるほど!
歌唱、初めて聴きましたが、少しハスキーでよく伸びるお声。
声もいいけど、歌唱の緩急が凄くて言葉はわからないけれど、曲の中で演技しているのがわかります。
続いてアラビアンナイトでのダンサーさん、女性アンサンブル6名男性アンサンブルは8名でした。
男性アンサンブル、通常より少ない。
それでもって、舞台そのものは海劇場より広めなので、割とスカスカなアラビアンナイト。
四季版のあのギチギチに詰め込まれたむせ返るような喧騒、ワクワクする熱気があまり感じられませんでした。
振付はほぼ四季版と同じですが、皆さま体格が良いので空間を大きく使って思いっきり個々の感覚で踊っている印象。
一体感はなかったけれど、また違った雰囲気で面白い。
そしてコーラスの圧が強い。
いよいよ登場のパク・ガンヒョンさんアラジン。
背が高くモデルのようなスタイル、この方の持ち味であるノーブルな貴公子感は変わらず、とっても日々カツカツで暮らしているプアな青年には見えない。
歌いだすと、うっとりな滑らかで雑味のいっさいない美しい声と微塵もブレのない音程、自慢の息子を朗々と仕上げて下さった。
アラジンというよりガンヒョンさんそのものを味わう。
やっぱりこの方の歌唱、何とも瑞々しいピュアなムード、好きだわあ。
カシーム、オマール、バブカック、割とぼんやりした個性にも思えたのは私が言葉がわからないからかもしれません。
とにかくアラジンが大きすぎて、カシームがぼやけて感じたのは私だけか。
オマールにもヒゲがあったような気が。
バブカックの食べ物空耳は韓国ではどうなってるのか気になりますが、知るすべもなく。
そして市場のシーン~アラジンの屋上部屋、セットがだいぶ安普請、というかダンボール的薄み。
市場の物売りの繊細な小道具やら台車やら、セットのどっしり本物感がある四季のとは全然違っていた。
ロングランを見据えての四季やブロードウェイと、期間限定韓国版という事情もあるのだろうけど。
セットの違いは他にもあって、ジャファーがおっかない声にダイヤの原石を示唆されるシーンでは、アラジンのモノクロのシルエットのみが投影、魔法の洞窟の入り口のセットは思いきり映像でした。
これは衝撃でした。
洞窟の中はオリジナルと一緒でしっかりゴージャス。
理想の相棒クライマックスでの金テープも盛大に飛んでました。
奈落がないのか使えないのか、ジーニーの登場にせり上がりはなし。
歩いて横から出てきたり、物陰から登場したり。
理想の相棒でも下からアンサンブルさんが飛び出すとか大掛かりなギミックはなく、食べ物がテーブルに急に現れたりとかアラジンが椅子から消えちゃうとかのマジック的要素だけでもけっこう客席沸いていました。
カン・ホンソクさんジーニーは、ここからは金髪キラキラのぴっちり分けになってました。
「ジーニーどこから?」の問いかけには「チャムシル駅3番出口から歩いて来た」みたいな返しで、ドッとウケてました。
その他にもアドリブ的にロッテネタが散りばめられていたようで、舞台上で俳優さんも笑ってた。
当たり前ですが、韓国語わかったらもっと笑えたのにな。
オールデイズのお時間では、BBメロディ流れた瞬間、盛大な拍手が起こってて、ロングトーンでも大拍手。
「ほら見ていいでしょ~」のとこでもめっちゃ笑いが起きてた。
やっぱりこのナンバー、万国共通のビッグエンタテイメント、湧きに湧いてショーストップ。
大歓声でした。
私も感激。
理想の相棒終わりにはちゃんとジーニー、アルに足持ってもらってました。
新しい世界の絨毯フライングはプロセニアムも全部が星空になって、空間をひろく見せる演出で見応えあり。
だけど、あの幻想的な背景の変化はなかったと思います。
ジャスミン役、イ・ソンギョンさん、韓国ドラマ界ですでにトップ俳優でもある方です。
登場した瞬間に溢れ出る圧倒的なオーラ、身長173センチのスレンダーなスタイルと抜けるように白い肌。
ジャスミンメイクも手伝って、ドラマで観る100倍の美しさ、実物の凄み。
実は過去にはミュージカルの勉強をしていた時期もあり、ドラマやバラエティでも美声を披露しています。
壁の向こうにもきっちりとした正統派ジャスミンの歌唱だったのですが、新しい世界、とても難しい曲かつ座った姿勢で歌うの大変だと思うのですが、いや素晴らしかったです。
高音も伸びてとても丁寧に柔らかく歌い上げてらした。
ジャスミンとしては、ご本人のイメージのままのクールでさっぱりとしたテイスト、滲み出るエレガントさが王女。
いや~、素敵でした、一生の記念!生歌ソンギョンちゃん!
ダンスもとてもお上手なので、フィナーレのダンスもバチコン決まってました!
忘れられないジャファー役のユ・ソンヨンさん。
お声もジャファーメイクのお顔も四季の本城裕二さんにそっくりでびっくり。
何だか慣れ親しんだジャファー。
イアーゴのジョンイルさんとともに、かなりの笑いをかっさらっていました。
「変な意味じゃないよ」のとこ、大爆笑だった。
「爪が割れた、ボーイフレンドが殺された~」とか「狼男、ドラゴン、幸せな結婚生活」のとことか、韓国語で何て台詞になってたんだろ?
ラストのジャファー衣装抜きが甘めなのもご愛敬、スタッフさんの慣れもあるのかな?
プリンスアリ後のジーニーの衣装抜きもズボンが足に引っかかってなかなか抜けず、ハラハラだったんですけど、ホンソクさんがアドリブで何か上手いこと言ってて拍手が起きてました。
ホンソクさん、やっぱり演技がいいんです。
「一番欲しいのはね、自由だよ」もラストの「自由だ!」もたっぷり気持ちこもっていて、言葉わからなくても伝わって来る感情。
「ああわかるさ、僕だけ例外ってことないよね...」のくだりでのあの間としんみり感。
後ろの席の方「わあ…」って声出してた。
ちなみにジーニーの手かせはなし、なので手かせ外れるマジックもありませんでした。
こんな具合にオリジナルとの細かい違いいっぱい、専用劇場ではないから舞台機構による演出変更も多く、いちいちこう来るんだ!と驚きながら観ていました。
22日に開幕したばかり、そして演出が簡素化されているシーンも多いせいか、大味な風味も感じつつ、個々の俳優さんの技量や魅力を味わった、そんな初めての韓国「アラジン」でした。
この日のキャストは私が一番観たかった組み合わせではありますが、全キャスト個性が全然違うはず。
展開もきっとこなれて来るだろうし、しばらく経ってからからまた観に来たい!
そんな欲望が沸いてきます。
とにかくお客様のノリが良くて、マジック演出のところでは素直に「わあ!」と声出して驚くし、ナンバーの終わりには「フー!」起こるし、舞台との一体感が凄かったです。
四季の「アラジン」もかなり盛り上がるけど、やっぱり韓国は半端ないんですよね、客席からの弾けるパッションが。
私もここぞとばかりに歓声を送りました。
19:30に始まって終わったのだいたい22:00。
もうみんなわかってるから、カテコでいきなり総立ち。
もうみんなわかってるから、カテコでいきなり総立ち。
どんなに盛り上がってもカテコ1回でお開きは潔いです。
ガンヒョンさん、降りる緞帳の下から小さくなって最後まで手を振ってくれてました。
ジーニー締めは四季だけのサービスなのね、本当に嬉しいことです。
ジーニー締めは四季だけのサービスなのね、本当に嬉しいことです。
売店のにジニベアありました。
皆さん購入されてた。

私は分厚いプログラムを購入しました、12000ウォン!安い!
キャスト写真とお稽古写真、ほとんどがブロードウェイ版の写真でしたけど。
アラジン仕様のクリマスツリー、素敵!
