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みなさま、おはようございます。

Qronikにオーバル皿(楕円皿)が仲間入りしました。
夏にぴたりの色合い。
「MADE IN GDR」の刻印付きがまた嬉しいね。
★DDR(旧東ドイツ)時代に作られた製品でGDRとは他国への輸出用を意味します。


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「Kahla社 オーバル皿」


1844年創業のチューリンゲン州、Kahla(カーラ)という町の老舗陶器メーカー。
旧東ドイツ(DDR)時代を生き抜き、今もなお存続している会社です。

第二次世界大戦後はソビエトの支配下に置かれるも、1952年には東ドイツ(DDR)の国営会社となり、DDRにある陶器会社の中で中心的役割を担います。
激動の東西ドイツ統一後は、個人所有の会社になり、「エレガントさ」と「モダンさ」を兼ね備えた陶器として、世界的な見本市「Ambiente(アンビエンテ)」に出品。
確実に、「世界のKahla社」としての地位を築いています。

こちらのオーバル大皿は、そんな素晴らしい会社が「激動の時代」を生き抜いていた頃に作ったモノ。
今は無き国DDRですが、今もなお存続する会社の「大切なあの頃の思い出」。
そんな歴史が詰まった、レトロな柄が懐かしい一品です。

●サイズ(概寸)*
32cm×20.5cm



みなさま、おはようございます。

昨日までドイツは三連休でした。
聖霊降臨祭。日本ではあまり馴染みがありませんが、イエスキリストが復活した50日後に弟子たちに聖霊が降臨した日です。

毎年この時期、ドイツ・ロマンチック街道の人気年Rothenburg(ローテンブルク)では、あるお祭りが開催されます。

その名もMeistertrunk(マイスタートルンク)。


ローテンブルクには、「Meistertrunk(マイスタートルンク)=大酒飲み」と呼ばれる一人の英雄がいます。
英雄なのに、大酒飲み。
大酒飲みが、英雄。
何となく、ドイツっぽいヒーローですね。

さかのぼること、17世紀の30年戦争。
1618~1648年の30年間に及ぶ、ドイツを舞台としたキリスト教のカトリック(旧教)対プロテスタント(新教)の宗教戦争、これが通称「30年戦争」と言われています。

その戦争のさなかの1631年、プロテスタント側にあったローテンブルクは、ティリー将軍率いるカトリック側スウェーデン市に包囲占領されてしまいます。
有罪の宣告を受けていたローテンブルク市議会員&焼き払われる運命にあるローテンブルクの街。

そんながけっぷちの状況で、老市長ヌッシュは、市議会員と街を守るために立ち上がります。
「どうしたら見逃してくれるか?」

将軍は答えます。
「大ジョッキ(3.25リットル)のワインを一気飲みしたら見逃そう」。

3.25リットルを一気飲みなんて、できるわけない・・・と思いきや、さすがドイツ人。
ヌッシュは見事に飲み干しました。
ワインを一気飲みして町を救ったなんて、ドイツらしい逸話。
これかビールだったらなおドイツらしいですが、まあここは同じアルコール。
ドイツ人はお酒に強い!
この逸話は、ローテンブルクの市庁舎の仕掛け時計にも再現されています。

そして、この逸話を祝って開催されるのが「マイスタートルンク祭」!
中世の格好に仮装した村人たちが、街を練り歩きます。
このパレードに出られることは、その家にとって、とても名誉なこととか。
前にNHKの番組「世界で一番美しい時間」で特集されたときに、息子がパレードに出ると、とても誇らしげで素敵なお母さんが印象的でした。

美しい時間。
受け継がれる物語。
ドイツの小さな町のお話です。

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みなさま、おはようございます。

CP社の陶器はおなじみのアイテムですが、めずらしい、GDRロゴが入ったプレートを見つけました!


旧東ドイツ(DDR)のColditz Porzellan(CP)社。
ザクセン州にある、Colditz(コルディッツ)という町の老舗陶器メーカーです。

マイセンにも近く、陶器の町として名を馳せたコルディッツ。
当時の寝台・食堂車Mitropa(ミトローパ)で使われた食器の大部分はコルディッツ製。
そんな陶器の町で、CP社はVEB Colditz Porzellan(VEB=Volkseigener Betrieb=国営企業の意味)として、陶磁器生産を開始します。
DDRに存在した、DDRの会社。

DDR時代 を生き抜いたCP社ですが、1990年営業停止。
現在、この町に陶器職人はいないそうです。

東西ドイツ統一という歴史の中に飲み込まれた、一つの陶器メーカー。
ドイツの陶器メーカーの中では群を抜いて有名なメーカーですが、
こちらのプレートのようなデザイン(柄)は少し珍しい気がします。
とにかく、柄に惚れ込んで日本に持ち帰ってきました。

底には、メーカーのロゴと「MADE IN GDR」の文字。
GDRの文字付きはめずらしいです(他国への輸出用を意味します)。

●サイズ(概寸)*
直径23.5cm×高さ3cm


個人的にもお気に入りのデザインです。

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みなさま、おはようございます。

人気のブンツラウアー陶器、新顔が仲間入りしました。

ちょこっとチョコレートや、つけあわせつけものなど、何かと重宝するサイズです。

◼︎ブンツラウアー陶器(またの名を「ボレスワヴィエツ」)とは◼︎

ドイツとポーランドの国境付近で作られるため、ドイツでは「ブンツラウアー陶器」と呼び、ポーランドでは「ボレスワヴィエツ陶器」と呼ばれます。

両国の国境付近に位置するボレスワヴィエツ地方。
良質な陶土層に恵まれ、14世紀ごろから陶器製造が始まりました。
ポーランド人によって地道に、陶器の製造技術が磨かれていきます。

ところが、第一次世界大戦から第二次世界大戦にかけて、この地方は一時的にドイツ領(ドイツ名:ブンツラウ)となります。
この時に移住してきたドイツ人は、この地の陶器産業を礎にして新たな陶器製造会社を設立し、海綿を使ってスタンプをするという、独特の絵付け方法を生み出しました。
模様の特徴は、くじゃくの羽柄のような柄。
こちらの小鉢の模様も、その一種です。
オレンジ色も混ざってボヘミアン風。

第二次世界大戦後に再びこの地方はポーランドに返還され、
戻ってきたポーランド人たちによって再び陶器が作られるようになりました。
一方、故郷ドイツへ帰ったドイツ人たちもボレスワヴィエツで培った技術を守り続け、
「ブンツラウアー陶器」として今に伝えています。

「国境」で生まれ、両国で違う名前を持ちながらも伝えられ続ける1つの陶器。
これから先もずっとその歴史が続いていきますように。

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みなさま、おはようございます。

ドイツで美しいフォルムと色をもつ花瓶に出会いました。
100年ほど前(20世紀初頭)のドイツ・ユーゲントシュティール(Jugendstil)のデザイン。
縦に波打つラインや開口部のカット、ぽってりとした厚い素材、身にまとう全ての雰囲気が素敵です。
両手ですっぽりと包み込める、そんなカタチも素敵。

一目ぼれしたこの子を日本へ連れて帰ってきました。
花瓶として小さな花を活けてもいいですし、
インテリアとして飾るだけでもとても素敵です。
道ばたで摘んだ名もなき花も、きっと似合うと思います。

●サイズ(概寸)*
直径9cm(開口部の直径4.5cm)×高さ8.5cm




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