2021年4月6日(火)、農林水産委員会にて質疑に立ちました。 | 『現場に飛び込み、声なき声を聴く!』 しげとく和彦のブログ

2021年4月6(火)午前、農林水産委員会にて「八丁味噌GI問題」について質疑しました。

 

答弁者:野上 浩太郎 農林水産大臣、太田 豊彦 食料産業局長

 

【議事速報】

重徳委員 

  立憲民主党の重徳和彦です。
今日は矢上筆頭、先輩、同僚議員の御了解をいただきまして、私の地元の問題であります八丁味噌GI問題について取り上げさせていただきたいと思います。一見、明白に結論がおかしな問題でありまして、八丁味噌というのは、私の地元愛知県岡崎市の岡崎城から西へ八丁、八百七十メートル行ったところで、数百年間の歴史を持つ老舗二社によって、みそ蔵で木のおけに石を積んで丸二年かけて常温で熟成される、そういう伝統製法で造られるものであります。この老舗二社だけが農水省のGI、地理的表示保護から外されて、他の県味噌組合が登録されてしまった事態が三年以上続いております。異常事態です。このあべこべ登録、これは地元の市民の皆さんあるいは八丁味噌愛好者の皆さん方にとって極めて深刻な問題であります。直筆の署名は九万筆を超えております。取消しを求める行政不服審査請求も三月十九日に農水省が棄却しました。即日私は大臣室に飛び込みまして、野上大臣に抗議と事態打開の申入れをさせていただきました。このまま進むと取り返しのつかない失政、失態となると思いますが、大臣の認識、この事態をどう受け止めておられるか、まずお答えください。
○野上国務大臣 

  今御指摘のありました地理的表示の八丁味噌についてでありますが、令和元年の九月の行政不服審査会からの答申を受けまして、令和二年三月から第三者委員会を設置して、専門的な見地から登録要件等について更なる調査、検討を行っておりましたが、その報告書を三月十二日に受け取ったわけであります。報告書におきましては、八丁味噌の登録に登録拒否事由があるとは認められず、違法、不当の処分とは言えないことから、処分庁の判断は適当とされました。また、その結論を踏まえまして、八丁味噌のGI登録の取消しを求めた行政不服審査請求につきまして、登録を取り消す理由がないとして、請求を棄却する判決を三月十九日に行ったわけであります。私としましては、この第三者委員会の報告のとおり、登録されておりますGIは妥当と考えておりますが、一方で第三者委員会が提言しているとおり、県組合と八丁組合が協力して八丁味噌を保護すべきと考えております。このため、愛知県とも連携しつつ、八丁組合、県組合の両者に対して、両組合が共同したGI八丁味噌の保護のための話合いを働きかけてまいりたいと考えております。

重徳委員 

  今、大臣は役所の方が書いた答弁をそのままお読みになるだけでありましたが、両組合で話し合えなんておっしゃいますが、そもそも私は農水省の農水行政の失態、失敗だったというふうに申し上げているわけでありまして、この点はやはり政治的に、大臣が政治家として打開すべきであるということを申し上げているところです。それで、事務方に聞きたいんですけれども、どうしても、何でこんなことになっちゃっているのということを確認したい点が幾つかあります。まず、一つ目。民間の二つの組合があります。片一方は本家、もう片一方は後発組ですけれども、後発組は別に本家と争っているわけじゃないんです。だけれども、民間企業ですから、やはりライバル同士ですよ。そういう関係。しかし、この両者がちゃんと折り合いがつかない限り、また、元祖じゃない方を登録したら深刻なトラブルになることぐらいは農水省は予期できていたでしょう、こういうことなんですよ。予期できなかったんですか。何を考えて登録したんですか。
○太田政府参考人 

  お答えいたします。八丁味噌につきましては、八丁組合がGIの申請を取り下げた後に県組合の申請を審査した結果、法律に定める登録拒否事由がなかったことから登録をしたものでございます。農林水産省におきましては、申請があれば、この産品の名称を知的財産として保護するという観点から、産品の特性が生産地に主として帰せられるものであるかどうかなどを審査して、登録拒否事由がなければ登録をするという、こういった仕組みとなっております。しかしながら、登録の時点におきましても、八丁組合も共にGIとして八丁味噌を守っていくということが望ましいというふうに考えております。このため、八丁味噌のGIの登録の際にも、当時の副大臣から、岡崎市の生産者にも声をかけていただき関係者が一体となって対応していただけるよう県組合にお願いしたのを始め、農林水産省も老舗二社に対しまして説明を行ってきたところでございます。農林水産省としては、八丁組合の伝統的製法も尊重しつつ、愛知県の貴重な知的財産であるGIの八丁味噌が両組合によって保護されていくことが八丁味噌のブランドを守るということになります。両組合、それから消費者の利益にも合致するものというふうに考えているところでございます。
重徳委員 

  野上大臣、よく聞いていてくださいね。あほみたいな話ですわ、これ。八丁組合、元祖が取り下げましたとおっしゃいますけれども、そんな、よそに登録がいってもいいから取り下げますなんて思うわけがないじゃないですか。知的財産戦略となると、恐らく大企業なんかでは世界での戦いですよね。知財戦争だと思います。だけれども、GIというのは、地域の伝統を大事にしようとか、そして、それがいろいろなまがいものに侵されないように、地域を大切にしなきゃいけない、そういう制度ですよね。それを、八丁組合が取り下げたから、違う組合の申請が生きているから、そっちに自動的に拒否もできないので登録しましたなんて、あほみたいな話じゃないですか。心がないですよ、これは。地域への思いがないと私は思います。県組合が悪いわけじゃないですよ。県組合を批判しているんじゃないんです。どっちも一生懸命やっていますから。農水省がやっていることは完全におかしいと私は思います。八丁味噌組合はいろいろ事情があって取り下げましたよ。自分たちが求める定義、伝統的な、最初に申し上げましたような製法が認められないんだったら、それは本来のGIじゃないよねということで取り下げたはず。別に、よそに登録がいってもいいから取り下げるという意図なわけがないわけで。こういう、もし取り下げちゃったら、そうはいっても法律上は違うところに登録がいっちゃうよというようなこととかをきちんと説明して、まかり間違ってもそんなようなことにならないようにするのが農水省の仕事じゃないですか。それをほっておいて、取り下げたなら反対側の方だねなんというのは、何も考えずにやっているとしか思えないんですけれども。いわば取り下げた手続の間隙をつくような、この農水省の手法というのは大いに疑問がありますが、もっと手取り足取り、こんなことにならないように、元祖の二社、それは田舎の企業ですから、こんな、知的財産戦略なんて考えたことはないですよ。というか、なかなか理解しづらいところもある、こういうことも含めて農水省はリードすべきだったんじゃないでしょうか。お答えください。
○太田政府参考人 

  お答えいたします。この制度の仕組み上、同一名称で複数の登録申請があった場合には、まず先行の申請から審査をすることとしており、その先行の申請が取り下げられた後で後行、後に申請された申請を審査する、こういう仕組みになっているところでございます。八丁味噌の場合につきましても、八丁組合が申請を取り下げる前に、八丁組合の代理人に対しまして県組合も八丁味噌について登録の申請を行っているという旨を伝えております。この登録の可能性につきましては八丁組合も認識をした上で申請を取り下げたものというふうに考えているとこ
ろでございます。
重徳委員 

  これで八丁組合のせいにするわけですけれども、僕は農水省の責任は重いと思いますよ。現にトラブルになっているわけですよ。そして、今更ながら、八丁組合がこの後、県組合と合意をすれば、大臣も最初におっしゃっていましたよ、両組合が協力してなんておっしゃいますけれども、民間企業同士を協力させる前に、農水省が正しい制度の運用をすべきじゃなかったですか。順序が逆だと思いますよ。それから、民間のせいにしちゃいけないと思います、この話は。そう思います。私が大臣に申し上げたいのは、農水省に何の非もないのかということなんですよ。一見、明白におかしな結果になっていますよね。農水省は法律にのっとってやっただけですと言い訳のような答弁ばかりされていますけれども、農水省は法にのっとってやれば何も痛まない、何も困らない、逃げていればいい、こういう姿勢を正さなきゃいけない、それが大臣の責任ではないかと思うんですけれども。民間事業者で話し合えとかそんなんじゃなくて、農水省もやり方がまずかった、そのぐらいはお認めになりませんか、大臣。
○野上国務大臣 

  これまでの経緯につきましては、今事務方から御説明をさせていただいたとおりであります。法に従って進めてきたというふうに認識をいたしております。私としては、先ほども申し上げましたが、やはり、八丁味噌につきましては県組合と八丁組合が協力をして保護すべきと考えております。愛知県とも連携しつつ、八丁組合に保護のための話合いを働きかけていきたいと考えております。一方で、第三者委員会からも提言がなされているわけですね。八丁組合の伝統的製法を尊重した保護の方法についても説明して理解を求めていきたい、こういう提言もなされているわけでありますので、こういうことも含めて理解を求めてまいりたいと考えております。
重徳委員 

  だから、農水省に何の非もないのかと言っているんですよ。例えば、大臣、富山県の御地元にも、私もこの間まで知らなかった、入善ジャンボ西瓜というのがあるそうですね。入善町の人たちはみんな知っているんでしょう。でも、愛知県や東京の人は、知っている人は少ないんじゃないかと思います。だけれども、その町の人は一生懸命、製法とか味とか、そういうものを大事にして一生懸命やっておられるんだと思うんです。そこをおいておいて、取り下げたんだからしようがないよね、農水省には何の非もありません、こういう言い方というのは私は非常に問題があると思いますが、大臣、もうちょっとないですか。心はどこに行ったんですか、大臣。
○野上国務大臣 

  先ほど来申し上げておりますとおり、八丁味噌のGI登録の取消しを求めた行政不服審査請求等々につきましても、先ほど来申し上げたとおりの経緯で対応してまいりました。また、八丁組合あるいは県組合に対しての対応につきましても、一つ一つ丁寧に対応してきたというふうに考えております。その上で、先ほど来申し上げているとおり、八丁味噌につきましては、八丁組合また県組合が協力して保護すべきと考えているということであります。
重徳委員 

  更にひどい事態になってきますよ。これから、GIが結局八丁組合に認められないまま、これで時がたてば、いよいよ元祖八丁組合二社は八丁味噌という名前を使えなくなるんです。それで、例外はないのかということを事務方に聞いたら、いや、誤認防止表示をすれば使えますというわけですよ。どういう意味かというと、うちの八丁味噌はGI登録されていませんということを明記すれば使えるというんですね。GI登録って何の証明なんですかね。GIじゃないことが本物の証明みたいになるじゃないですか。こんな恥ずかしい事態に陥って、しかも、勝手に名前を使ったら取り締まって罰則まで科せられる。これはGI制度全体に影響すると思いますが、その辺も含めてどう対処するのか、大臣に最後にお尋ねします。
○野上国務大臣 

  八丁味噌の発祥の地が愛知県岡崎市であることは異論のないところであります。一方で、八丁組合二社が伝統的製法にこだわった生産を行っていることについては敬意を表したいと思いますが、他方、八丁味噌が、昭和初期以来、岡崎市の八帖町以外の愛知県各地で生産されて、第三者委員会の報告書におきましても、八丁味噌の社会的評価は両組合の八丁味噌から形成されていることとされておりまして、八丁味噌が愛知県の特産品として広く認知をされているわけでございます。そういう中で、地理的表示保護制度でありますが、これは地域の伝統産品の名称を地域の知的財産として保護する制度でありまして、この地理的保護制度をしっかりと適正に運用してまいりたいと考えております。
重徳委員 

  農林水産行政の責任を今後も追及していきたいと思います。大臣にはしっかり政治的リーダーシップを発揮していただきたいと思います。副大臣、政務官もよろしくお願いいたします。以上です。ありがとうございました。