2020年4月2日(木)午前、総務省委員会にて八丁味噌G1問題の不服審査請求について質疑しました | 『現場に飛び込み、声なき声を聴く!』 しげとく和彦のブログ
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2020年4月2日(木)午前、しげとくが、総務省委員会にて、八丁味噌G1問題の不服審査請求について質疑に立ちました。

昨年9月、総務省行政不服審査会(第三者機関)は、農水省の方針に対し、「現時点で妥当でない」と答申しました。

その趣旨を始め、農水省の取り組みの問題点をいくつか指摘いたしました。

○大口委員長 

  次に、重徳和彦君。

 

重徳委員

  共同会派の重徳和彦です。

コロナからちょっと話題は変わりまして、私の地元の愛知県の岡崎市の特産品であります八丁味噌というのがあるんですけれども、これに係る問題と総務省の行政不服審査会とのかかわりについて

質問をさせていただきたいと思います。八丁味噌というのは、語源は、岡崎城から西へ八丁、八百七十メートル行ったところで長年、何百年もつくられてきたということでありまして、巨大な木のおけに石を山積みにして、水も熱も加えずに丸二年かけて熟成されるみそでございます。

農水省にGI、地理的表示保護制度という制度がありまして、ブランドを国際的に保護するような趣旨の制度なんですが、これをめぐってちょっとトラブルが起こっているところであります。というのも、岡崎には二社、八丁味噌をつくる会社があるんですが、このほかに、近年、ここ数十年ですが、愛知県内に、類似品といいましょうか、八丁味噌という名称で売り出しているみそもあるものですから、この間でGIの取り合いになった、こういうことであります。経緯はいろいろあるんですが、結論が完全にあ

べこべな登録になっておりまして、これは私は世紀の失政だというふうに申し上げておりますけれども、要するに、元祖岡崎の二社だけが登録が外れて、その他の県内のみそメーカーの組合が登録

されたということでありまして、これは法的な効力も結構あります。既にEUとの間では協定が発効しておりますので、EUでは元祖の二社は八丁味噌という名前を使えない。それから、これも数年、あと六年ぐらいしますと、国内でもこの効力が効いてきて、国内でも元祖二社は八丁味噌を名乗れなくなるというような懸念があるわけであります。このことに対しましては、当然ながら、元祖二社から不服審査請求が出まして、農水省はそれに対して、不服審査請求を棄却するという方針だったんですが、これを総務省の行政不服審査会にかけたところ、農水省の判断については現時点で妥当でないという答申が出されたということであります。この答申の趣旨について、総務省から御説明ください。

 

○加瀬政府参考人 

  お答え申し上げます。

委員御指摘の答申書の該当部分につきまして、一部要約しながら読み上げさせていただきます。

答申では、八丁味噌との名称が付された豆みそに対する社会的評価が、そのまま本件の登録申請

に係る豆みそに対する社会的評価であり確立した特性であるとした審査庁の認定、評価は、社会的

評価の観点からの検討としては不十分と言うべきであるといたしまして、本件審査請求については、

確立した特性がない場合に該当しないか、更に調査検討を尽くす必要があるから、棄却すべきであ

るとの判断は、現時点においては妥当とは言えないとしているところでございます。

 

重徳委員 

   このような答申だったわけですが、総務省の行政不服審査会というのは第三者機関なんですよね。第三者機関たる審査会が答申を出した。それを受けて、実は、つい先日、三月二十五日、農水省にも今度は第三者委員会というのがつくられて、そこで改めて検討するなんという話になっているんですが、この第三者性について問いたいと思います。その前提として、審査会が答申をしたことに対

して、また当該処分庁なり審査庁が、つまり今回でいうと農水省が、第三者委員会というのを設置する、こういうケースというのはあるんですか。あるいは想定されているんですか。

 

○三宅政府参考人 

    お答えいたします。

総務省といたしましては、個々の審査請求への対応については把握をしておりません。したがって、御指摘のような事例は承知しておらないというところでございます。

 

重徳委員 

   では、農水省に聞きますけれども、こういう形で第三者委員会を置いた例というのはあるんですか。

 

○杉中政府参考人 

    お答え申し上げます。

総務省行政不服審査会の答申を受けて、農林水産省として第三者委員会を置いた例はないと承知

しております。八丁味噌に関する第三者委員会につきましては、愛知県味噌溜醤油工業協同組合の登録申請の内容につきまして、更に調査検討を尽くす必要があるという御指摘を行政不服審査会からの答申でいただきましたので、この指摘を受けた点について、各分野の専門的な見地から更に調査検討するために設置したものでございます。

 

重徳委員 

    いや、今図らずも杉中さんがおっしゃったんですけれども、調査検討はする必要はあるでしょう、

専門的な立場からする必要はあると思いますよ。だけれども、これは第三者じゃないじゃないか。

それから、名前も、第三者委員会なんという名前に、格好いいというか、いかにも第三者的に、客観的な委員会ですということを標榜するような、そんな名称にする必要はないじゃないかというふうに思うんです。もうちょっと第三者性というものにこだわってみたいと思うんですけれども、総務省に置かれて

いる行政不服審査会、これは平成二十八年の四月から、割と新しいんですね、設置されているんで

すけれども、なぜ第三者機関が必要とされて、今不服審査会が設置されているんでしょうか。

 

○三宅政府参考人 

    行政不服審査法に定めます不服申立て制度、こちらは、行政庁の違法又は不当な処分によりまして侵害された国民の権利利益の救済を目的とするというものでございまして、不服申立てに対する判断を公正かつ慎重に行うことが求められるということでございます。こうしたことから、従来の制度を見直しまして、平成二十八年四月に施行されました新行政不服審査法、こちらにおきまして、審査請求に対する審査庁の判断である裁決の妥当性を第三者の立場からチェックすることによりまして、裁決の客観性、公正性を高めるために、行政不服審査会等への諮問手続が設けられたところでございます。

 

重徳委員 

    公正性とか透明性とか、こういったものを高めるためには、やはり第三者的な機関が必要であるという趣旨であると。これは、各省庁に不服審査会を置くということではなく、総務省に置いたわけですよね。これはどういう経緯だったんでしょうか。

 

○三宅政府参考人 

    行政不服審査会は、特定の行政分野に限られることなく行政庁の行った処分一般に対する審査請求事件につきまして、審査庁である大臣等からの諮問を受けまして調査審議する一般的な不服審査機関であるということでございます。こうしたことから、行政の基本的な制度の管理運営を通じた行政の総合的かつ効率的な実施の確保、これを任務といたします。また、行政不服審査法を所管する総務省に設置するということにしたところでございます。

 

重徳委員 

     ちょっと更問いをしますが、各省庁に不服審査会を置くという選択肢も議論としてはあり得たと思うんですけれども、やはり各省庁に置くということじゃいけなかったんですか。

 

○三宅政府参考人 

   そうした議論もあり得るところでありますけれども、行政の効率性といった点に鑑みますれば、

一つにして集中的にやった方がいいのではないかということだと思います。

 

重徳委員 

さて、第三者機関たる行政不服審査会なんですけれども、これは、単に第三者、第三者というだけじゃなくて、それを担保する仕組みがちゃんと法律上位置づけられていますね。この仕組みについて御説明いただけますか。

 

○三宅政府参考人 

     お答えいたします。

不服審査会は、第三者の立場から審査庁である大臣等の判断の適否、これを審査する機関である

ということでございまして、その委員は、行政不服審査法第六十九条第一項、こちらにおきまして、

高い独立性、中立性を担保するために、審査会の権限に属する事項に関し公正な判断をすることが

でき、かつ、法律又は行政に関してすぐれた識見を有する者のうちから、両議院の同意を得た上で

任命するということにされております。また、運用上も、委員が利害関係のある事件に関与することがないよう、委員会の運営規則におきまして、除斥の手続が定められているということでございます。

 

重徳委員 

    今ちょっとよく聞こえなかったんですが、除斥の手続ですか。(三宅政府参考人「はい」と呼ぶ)要するに、何かおかしなことがあったり、おかしなことをしたら、その人は排除する、その除斥ですか。

 

○三宅政府参考人

    失礼しました。

委員が事件に関して利害関係があるといったような場合につきましては、その委員が関与しないというようなことで排除をするということでございます。

 

重徳委員 

    その他、私の方から紹介しますけれども、法律上、行政不服審査会の委員には守秘義務がかかっています。ここには罰則もかかりますね。それから、政治的な中立性も法律上規定されている。それから、ほかの業務と兼ねちゃいけないよ、これも中立性でしょうか。そういった規定がありまして、全体として、今御答弁いただいた高い独立性とか中立性が担保されているという。じゃ、一応確認します。そういうことでよろしいですか。

 

○三宅政府参考人 

    お答えいたします。委員の御指摘のような総合的な規定をもって、そのようなことが担保されていると思います。

 

○重徳委員 

    言いたいのは、このたび農水省に設置された第三者委員会というのは名ばかりの第三者委員会であって、実際の第三者性を担保する仕組みというのはおよそないんじゃないかということであります。

三月二十四日、農水委員会でも私は局長答弁で確認させていただいたわけですけれども、農水省のこのたびの第三者委員会は五人で構成されているんですけれども、そのうち、その中には、これまでも農水省のGI制度のガイドラインの作成をされた、そういう、もちろん有識者ですし、専門性の高い方だと思いますが、農水省の立場から独立しているとはこれは言い難い、そういう先生も入っておられます。また、八丁味噌のGI登録の審査にかかわった委員会の委員の非常に近い、所属も非常に近い、

客観的に見れば、非常に親密というか、先輩後輩関係でしょうか、同じ大学の同じ学科の同じ教室

に所属していると見受けられるような方もいらっしゃいます。そういう方々が客観的に第三者とは

これは言い難いんじゃないか、そういう議論を農水委員会でもさせていただきました。

つまり、専門家だとは思うんですよ、専門家だと思う。だけれども、第三者ではないんじゃないか。

そして、それを担保する仕組みもないんじゃないかと思うんですけれども、農水省のこの第三者委員会の委員は、どなたがどのように選定をされたのでしょうか。そしてまた、第三者性を担保するような行政不服審査法のような仕組みというのはあるんでしょうか。

 

○杉中政府参考人 

    お答え申し上げます。

第三者委員会の委員につきましては、知的財産法、地域ブランド、醸造学など、八丁味噌のGI

登録に関連する各分野について専門性を有する者であって、かつ、客観的な議論をしていただくた

めに、愛知県味噌溜醤油工業協同組合及び八丁味噌協同組合、いずれとも利害関係のない者から農林水産省が選定をしたものであって、そういう意味での客観性、第三者性は担保されていると思い

ます。なお、第三者委員会という名称につきましては、八丁味噌の行政不服審査についての当事者以外の委員によって構成される委員会であることから付したものでございます。

あと、議員御指摘の委員につきましても、そういった専門性及び客観性の観点から、委員として

公正な立場で御議論をいただけるというふうに考えております。

 

重徳委員 

    それは農水省の思いであって、やはり第三者という以上は、客観的に見て、この方は、いや、

その両組合との利害関係がないのは当たり前の話であります。今回は、やはり農水省の判断

について総務省行政不服審査会からいかがなものかという側面もあるわけですから、やはり農水省

の判断についても、農水省がこれまでとってきた、行ってきた検討についても、客観的に見ることの

できる、そういう方でなければ第三者とは言いがたいし、別に第三者委員会という名前をつける必

要もなければ、第三者的である必要もないと思うんですよ。だって、農水省が判断しようとしていることに対して、いろいろと補足的にアドバイス、意見をもらいながら進めるというわけですから。

これが専門家委員会とかいう名前だったら、それは専門家の集まりですねということになるんですが、わざわざ第三者委員会なんという名前をつけると、その第三者性がまた逆に問われて、逆に委員会の言っていることがどうなんだ、その名に反してえらく農水省の主張に近いことを言っているじゃないかとか、いろんな指摘を逆に受けかねないと思うんですよ。そういう意味で、この名前を変えるべきじゃないかなんという議論を農水委員会でもやりました。改めて、きょうは、その答申というものについ

ても質問したいんですが、ちょっと時間の関係で、農水省だけ聞きます。農水省の第三者委員会、

これは行政不服審査会のように答申のようなものを出す予定はあるんですか。

 

○杉中政府参考人 

    お答え申し上げます。

第三者委員会におきましては、総務省行政不服審査会から指摘のあった事項について、複数回の

会合で調査検討した上で、最終的な取りまとめをいただくというふうにしております。

なお、その調査検討の取りまとめに関する具体的な方法、内容については、今後、第三者委員会

においてお決めいただくことになるというふうに承知しております。

 

重徳委員 

    取りまとめの文書はつくる方針なんですか、どうなんですか。ちょっとはっきりしなかったんですが。

 

○杉中政府参考人

    お答え申し上げます。

第三者委員会で取りまとめを行うということになると思いますけれども、文書の形で取りまとめるのかを含めて、その方法については第三者委員会で決定することになります。

 

重徳委員 

    第三者委員会で検討するということですが、この事務局はどこがやっているんですか。

 

○杉中政府参考人 

    お答え申し上げます。

第三者委員会の事務局につきましては、設置要領において、農林水産省の食料産業局が行うとな

っておりまして、具体的には、知的財産課が担当しております。

 

重徳委員 

知的財産課ということであります。

非常に、ちょっと語尾が聞き取りにくいぐらい歯切れの悪い答弁でございます。

やはりきちっと、第三者委員会じゃないんですから、はっきり言って。ちょっと、そういう建前だけの

第三者委員会、第三者が言ったんだなんというたてつけだけを言うようなことのないようにしていただきたいと思います。大臣に、一言、今のやりとりを聞いてコメントをいただきたいと思います。

 

○高市国務大臣 

    地場産品は、地域活性化に資する役割が非常に大きいものだと認識しております。

第三者機関であります行政不服審査会の答申そのものについて私はコメントする立場にはございませんが、農林水産省におかれましては、答申を踏まえて適切に御対応いただきたいと考えます。

 

重徳委員 

    ぜひ、高市大臣から江藤大臣にも、私にだけじゃなくて大臣にも言っていただければと思います。

よろしくお願いいたします。ありがとうございました。