子宮頸がんワクチン接種勧奨中止から5年 | 不可能をかのうにする かのう重雄 オフィシャルブログ「一つ、ひとつを重ねて」 Powered by Ameba

子宮頸がんワクチン接種勧奨中止から5年

子宮頸がんワクチン接種勧奨中止から5年

 

厚労省が子宮頸がんワクチン接種勧奨中止をしてから5年が経過した。しかし、国は接種勧奨を中止しただけで、本人が希望すれば誰でも接種できる。

 

日本産婦人科学会は毎年のように接種勧奨再開を求める声明を出しているが、現在でも子宮頸がんワクチンが定期接種であることに変わりがない。特に接種勧奨しなくても、国民が良いものであると思えば自ら進んで接種する。

 

例えば、2013年4月に子宮頸がんワクチンと同時に定期接種化になったHib感染症と小児肺炎球菌感染症ワクチンに関しては特に大きな問題は起きていない。

 

しかし、実際は子宮頸がんワクチンの接種を希望する人は少ないようだ。

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000033079-att/2r985200000330hr_1.pdf

http://www.jsog.or.jp/statement/statement_180625.html

 

長崎大学小児科教室主任教授の森内浩幸医師などは、この状況を恐るべき規模の大量殺りくに「不作為」という形で加担していると同じ とまで言及した。

https://ameblo.jp/shigeo-kanou/entry-12196849918.html

 

厚労省が作成したリーフレットには、新しいワクチンのため、子宮頸がんそのものを予防する効果は証明されていないと明記してある。そんな効果が証明されていないワクチンを接種しないことで、どうして大量殺りくと同じだとまで言われなければならないのか?この言及には本当に驚いた。

https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/pdf/leaflet_h25_6_01.pdf

 

ずっと定期接種化されている子宮頸がんワクチンだけが、なぜ希望する人が少ないのか?日本産婦人科学会はただ声明文を出すだけではなく、解決策を模索されたら良いと思う。

 

また、他のワクチンを子どもの頃より接種してきて、子宮頸がんワクチンを接種して副反応が出現したことで問題視している方々を、最近では “反ワクチン” というレッテルを貼る著名人が現れるようになった。言及は客観的に慎重にあるべきだと思うのだが・・・。

https://www.komazaki.net/activity/2018/01/post7243/

 

さて、ワクチンの安全性をめぐる議論は結論が見えず、副作用を訴える患者さんの救済も進んでいない。また、治療法も確立されていない。

 

接種勧奨中止後から5年経過したことを機に、この問題に関する報道が各社で行われた。今回の大新聞の報道では、副作用を訴える患者さんの意見もきちんと反映されており、日本の報道の健全さに安心した。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO31771050U8A610C1CR8000/

https://mainichi.jp/articles/20180401/ddm/016/040/002000c

https://mainichi.jp/articles/20180615/dde/041/040/038000c

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20180615-OYTET50005/

https://www.asahi.com/articles/ASL6H45KCL6HUBQU008.html

http://www.tokyo-np.co.jp/article/culture/hiroba/CK2018060202000210.html

 

ところが、この両論併記を批判した対談を憲法学者、木村草太氏と村中璃子氏が行い発信している。この5年間、いろいろな著名人が、精力的に子宮頸がんワクチン推奨で動いてきたようだ。

 

しかし、その精力的であらゆるメデイア力を使った推奨を行ってきているが、実際、子宮頸がんワクチンの接種を希望する人は少ない。

https://newspicks.com/news/2831225/body/

 

また、昨今はこのワクチンの副作用の問題は、日本だけではなく他の国でも起きていることが周知されるようになってきた。

 

ネット上のビジネスプレスで掲載された「日本の大新聞の子宮頸がんワクチンに関する偏向報道が世界から強い批判を受けた」という記事も、今となってはその根拠が見えてこない。

結局、日本だけの問題ではないからだ。日本の中にいて、英語を読む能力がなかなかない私など、簡単に騙されるところだった。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/48062

http://www.hg-law.jp/file/sekainohpv.pdf

 

もはやジョン・マドックス賞を受賞した村中璃子氏の言及に、今後左右される必要はないのではと考えてしまう。

http://www.jaog.or.jp/news/news_20171207/

 

氏の不適切な取材方法の問題、その記事の信ぴょう性の欠落根拠は、すでに広く公開されているからだ。また、その指摘に対して誠意ある対応がないことでも知られている。

 

2016年6月23日、WEDGE “信州大学医学部の池田先生の研究班がねつ造した” という村中璃子氏の記事を掲載した。その根拠としてA氏への取材内容が掲載されている。

 

ところが、村中璃子氏の名誉毀損裁判(池田先生が村中璃子氏を名誉毀損で提訴している裁判)では、そのA氏が池田先生側の証人として陳述書を書いている。これは最も注目すべき事実である。

 

また、今回の記事の発端となった藤田保健衛生大学の宮川剛教授という人物を評価する上でも非常に参考となる陳述書である。かなり長い陳述書ではあるが、多くの方々が読むべき内容になっている。

http://wedge.ismedia.jp/articles/-/7124

https://www.mamoreruinochi.com/top/publication/

https://www.mamoreruinochi.com/wordpress/wp-content/uploads/docs/publication/kou24.pdf

https://researchmap.jp/tsuyoshimiyakawa/

 

A氏の陳述書の一部抜粋―

だからといって、これを捏造だと記事に書くのは間違っていますし、意図的な悪意を感じます。宮川先生自身も「「捏造」という言葉は、強すぎるような気がします。」(26) メールで書いておられるように、捏造ではないことをわかっておられます。

 

NF‐κBp50欠損マウスを用いたことについても、宮川先生が私に疑問を述べたことなど無かったのに、記事では「このマウスを使う妥当性は不明」(414段目)と書かれ、記事後半は池田先生個人の悪口が並んでいて、まるで「白い巨塔」のドラマを思い起こさせるような読み物に仕立て上げられていると感じました。

 

池田先生が厚労省研究班の活動で名声を得て、これを医学部の権力争いに利用していると言わんばかりの書きぶりは書いていて痛快でしょうし、さぞかし一般読者の興味を引いたことと思いますが、根拠無く捏造と書かれた側のダメージは計り知れません

 

前回のブログでも紹介したが、村中璃子氏の著作「10万個の子宮」の中の「子宮を掘る」という言及に対する抗議は、産婦人科医師から発信されている。

 

しかし、平凡社がその抗議に対して訂正しないことは極めて残念なことである。

https://ameblo.jp/shigeo-kanou/entry-12352339408.html

https://medical.jiji.com/doctor/2071

http://www.wind.or.jp/news/muranaka_blog_070218.pdf

http://www.heibonsha.co.jp/book/b335507.html

 

村中璃子氏が発信するものを緻密な分析なしに賛同することは、賢明でないと私は思う。特に政治家は足元をすくわれかねないのではと危惧してしまう。

http://www.jpa-web.org/blog/2018/03/27/142

http://www.jaog.or.jp/news/news_20171207/

 

横浜市の場合、元健康福祉局長であり現横浜市教育長によって子宮頸がんワクチン被害者への支援が打ち切られたまま、ほぼ3年が経過しまったが、まったく支援開始の動きがみられない。