村中璃子氏のジョン・マドックス賞受賞報道から思うこと | 不可能をかのうにする かのう重雄 オフィシャルブログ「一つ、ひとつを重ねて」 Powered by Ameba

村中璃子氏のジョン・マドックス賞受賞報道から思うこと

村中璃子氏のジョン・マドックス賞受賞報道から思うこと

 

中川恵一医師(東大医学部付属病院放射線科准教授)といえば、公明新聞でも、がん関連の記事で度々紹介されている医師である。

https://www.komei.or.jp/news/detail/20170903_25510

 

去年のブログでも、中川氏が、村中璃子氏と一緒に、平成281019日、「福島の放射能問題と子宮頸がん予防ワクチンの真実」に講演されていることをある危機感をもって言及させて頂いたことがある。

https://ameblo.jp/shigeo-kanou/entry-12309641333.html

 

私は、子宮頸がんワクチンを推進した議員の一人として、2013年から被害者団体の方に会って話を伺ってきた。また、ワクチンの被害ではないかと真剣に被害者に向き合い治療をしている医師の存在も知っている。

 

最近では去年の12月、横浜市内で元横浜市立大学医学部小児科教授であった横田俊平医師による子宮頸がんワクチン接種による副反応の説明会が開催された。

https://rarea.events/event/20609 

 

2014年4月、一般財団法人難病治療研究振興財団 HPVワクチンに関する副反応原因究明チームが発足され、公明党坂口力元厚労相がこの財団の理事長である。 メンバーには元横浜市立大学医学部長で神経内科教授であった黒岩義之医師の名もある。

http://shueisha-int.co.jp/vaccine/vaccine12.html

http://shueisha-int.co.jp/vaccine/vaccine01.html

http://www.shueisha-int.co.jp/archives/3418

 

ところが、2016年になると、被害者の母親たちを「カルト化」し、「モンスター・マザー」だとの論調を展開する村中璃子医師(ジャーナリスト)が現れた。

 

さらに、副反応被害者である高校生のラインアカウント情報を不適切に取得し、ラインで侵入して高校生の娘さんを不安に陥れた。その不適切な取材後に村中氏は月間ウエッジに記事を掲載。

 

娘さんのご両親は、弁護士を通じてウエッジ社に対し正式に抗議文書を提出している。この様な事実経過を、新聞記者は常に確認すべきではないだろうか?確認せず漫然と言及することは、記事の質にも関わることになる。

https://ameblo.jp/3fujiko/entry-12146291915.html

 

1219日の東京新聞に「村中さんは自身の執筆や講演活動をめぐり、ワクチンに反対する人達から誹謗中傷や妨害を受けたことを明かした」としているが、自身が批判を受けるに前に、先に行った不適切な行動に対し、謝罪したとは一度も聞いていない。

 

誹謗中傷されたと言っている村中氏の主張だけでなく、村中氏に対して弁護士を通じ正式な内容証明あるいは、名誉棄損裁判が行われている事実なども両論併記して記事を掲載するべきで、非常に残念に思う。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201712/CK2017121902000107.html

 

さらに村中氏は、信州大学医学部の池田教授の子宮頸がんワクチン研究班が、ねつ造したとの記事を発信した。

http://wedge.ismedia.jp/articles/-/7124

 

この記事を受けて、神戸大学感染症内科岩田健太郎教授が厚労省に文書を送ったと、自身のブログで発信している。

 

岩田健太郎氏といえば、神戸市長を批判した自身の著書を、市長自身に送付した行為で知られている医師だが、市長が真摯に答えたブログも存在する。

http://georgebest1969.typepad.jp/blog/2016/06/

http://hisamoto-kizo.com/blog/?p=3249

 

結局、信州大学は調査し池田教授の研究に不正事実がないことを証明。その後、池田教授は名誉棄損で村中璃子氏及びウエッジ社を提訴した。

https://www.nikkei.com/article/DGXLZO09581700V11C16A1CR8000/

 

(本年1月9日に開催された村中氏による池田教授への名誉棄損裁判前あるいは裁判の様子をみてとれるブログがある。記者らが村中氏とウエッジの強引な取材に驚いたようだとあった記者として常識的な反応であると安堵している。)

http://sakura4747.blog.fc2.com/blog-entry-990.html

 

また、2016年8月には、読売新聞に長崎大学小児科教室主任教授である森内浩幸医師による “ワクチンを接種してあげさえすれば、こんなに多くの人たちが死なないで済むのに、それに目をつぶって知らぬ顔でいることは許されません。

 

それは恐るべき規模の大量殺りくに「不作為」という形で加担していると同じです。という極端な表現言及まで掲載されるようになった。この記事が記載された時の編集長が岩永直子氏であり、2017年3月いっぱいで辞めている。

https://ameblo.jp/shigeo-kanou/entry-12196849918.html

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20170328-OYTET50042/

 

接種勧奨中止から4年以上経過したが、どちらかというと、副反応を否定し、子宮頸がんワクチンを推進するメデイアが多かったと思う。

 

村中璃子氏のジョン・マドックス賞に関しては、産経、朝日、東京、読売、毎日の各社が報道している。ジョン・マドックス賞は特に日本では周知されていない賞でもある。

 

また、一流科学誌ネーチャーが本当に全面的に賞を与えたがどうか、疑問があるとの声もあるので、正確な情報が明らかになるまで慎重に判断したほうが安全だろう。

http://blog.goo.ne.jp/hazukimutsukinagatsuki/e/25839ba8bce580d15d9f936d0d5ec872

http://blog.goo.ne.jp/hazukimutsukinagatsuki/e/2cc969df32d58efa49e0a336cb362776

http://www.sankei.com/life/news/171202/lif1712020043-n1.html

https://www.asahi.com/articles/ASKDL53DKKDLULBJ00J.html

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20171221-OYTET50005/

https://mainichi.jp/articles/20171221/ddm/016/070/023000c

 

それから毎日新聞は、新聞やテレビは受賞ほとんど報じていないというメデイア時評まで載せているが、ちょっと首をかしげたくなる。

 

また、村中璃子氏の主張である言論弾圧?という表現は実情とは似つかわしくないと思うのは私だけではないと思う。

 

また、この時評は国際政治学者である三浦瑠麗氏が以下のように言及している。

“メディアが副反応の有無を掘り下げないのは、副反応が一切存在しないことを証明できないからだろう。不存在の証明は「悪魔の証明」でどんなものでも不可能だ。”

 

新聞内の言及として「悪魔の証明」という表現だが、例えにしては違和感を覚えるのは私だけではないと思う。

https://mainichi.jp/articles/20171228/ddm/005/070/022000c

 

公明新聞でも、がん関連記事で度々紹介される医師である中川恵一氏が、村中氏のジョン・マドックス賞を受け、1月6日の日刊ゲンダイヘルスケアのコラムで書いていた。その一部を記載しよう。

https://hc.nikkan-gendai.com/articles/220652

 

“ ワクチンと健康被害の因果関係は明らかではなく、日本小児科学会などは接種勧奨の再開を要望する声明を発表しています。今回の受賞は、接種再開を後押しすることになるでしょう。今回の受賞報道は男性も無視できないのです。

 

海外では男性へのワクチン接種が勧められている国もあります。―略―ワクチン接種率が7~8割に上る欧米では、子宮頚がんは “過去のがん” になりつつあるのです。“

 

つまり、ワクチンの副反応を否定、女子のみならず男子までのワクチン接種を推進している立場を示されているような内容だったので、非常に驚いた。

 

前回のブログや上記で示すように村中璃子氏に関しては、言動の信ぴょう性及び不適切な行動など、多くの方が証拠を示し発信しているだけに、私としては警戒せざるをえない。

 

一方、この1月、神奈川県選出の三原じゅんこ参議院議員は、「これ以上なにを検証するのか」として、子宮頸がんワクチン再開をBuzz Feed Newsというメデイアで発信した。

https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/hpvv-junkomihara-1?utm_term=.jrPeDEV9#.mwyKLp2d

 

 再開は待ったなし 声を発していく” とあった。しかし、子宮頸がんワクチンは定期接種のままで、今でも無償で接種できる。厚労省は接種すべきではないと一度も発信してはいない。つまり、この表現は適切ではなく大きな誤解を招きかねない。

 

また、Buzz Feed Newsの編集には、上記の岩永直子氏関わっているようだ。

http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/f9259954e84a01556e60a1035d974ac1

 

神奈川県は特に副反応患者さんが多く、与野党の国会議員、地方議員らが副反応患者さんに寄り添って活動している地域だけに、この発信には戸惑う。

 

さて、ジョン・マドックス賞受賞報道から約2か月以上経過したが、村中璃子氏によって子宮頸がんワクチンの安全性が証明されたと思った国民が果たしてどれだけ接種を始めているのだろうか?

 

もはや、多くの国民が日本のみならず海外からの情報を把握し、メデイア以上に正確な情報を確認し発信をできるようになっている時代である。

 

また、我々政治家は、子宮頸がんワクチンを推進する医師から、副反応に関して騒いでいるのは日本だけだと説明され続けてきた。しかし、それは事実と違っていたようだ。

https://www.komei.or.jp/news/detail/20130413_10872

 

今年の3月24日、東京大学本郷キャンパスで国際シンポジウムが開催され、日本以外にコロンビア、スペイン、イギリス、アイルランドの子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)の被害状況が発表されるという。

http://www.yakugai.gr.jp/topics/topic.php?id=946

 

また、2008年の産婦人科治療という医学雑誌に掲載された今野良医師著作の「日本人女性における子宮頸がん予防ワクチンの費用効果分析」という論文の共同著作者の中に、グラクソスミスクライン社所属と思われる2名の名前である。今となってそれは大きな問題だった。

http://www.de-hon.ne.jp/digital/bin/product.asp?sku=1491004091118001500P

https://ameblo.jp/shigeo-kanou/entry-11970258551.html

 

結局、医師と製薬会社(特に海外)の利益相反問題が明るみになった昨今は、その医師の背景などの調査を十分行った上で、意見を参考にしたほうが、日本の政治家にとって賢明な時代になったとつくづく思う。