デザインインテリジェンスその7

あらかじめ、これはプロ向けのお話しではありませんのでm(_ _)m

さて、私はアーティストではなく、デザイナーですが、デザイナーの仕事は大きく二つに別れます。

一つはモノづくりのデザイン・・・機能性機能美の追求です。

ファッションデザイン、車などの乗物や家電製品雑貨などのインダストリアルデザイン、家具インテリアデザイン、そして山梨にはジュエリーデザイナーも多くいらっしゃいます。

機能性機能美を追求するためには様々な能力や学習が必要となります。

着眼点、創造力、発想力、発明力、構造力学、空間察知力、心理学、素材知識、カラーコーディネート、デッサン力、無駄を省く力、時代を読む力・・・そして近年ではユニバーサルデザイン。

(*ユニバーサルデザインとは簡単に言うと、能力や年齢、あるいは障害のレベルにかかわらず、全ての人々に利用しやすい環境と製品のデザインです)

もう一つのデザイナーの仕事は、モノを紹介(販売・展示・CM等)するデザイン。

私はこちらに入ります。

グラフィックやWEB、パッケージ、商業施設や展示施設、ショーウィンドウなどの空間、広告系商業系のデザイナーがこの分野に入ってきます。

能力的には、理解力、読解力、聞く力、判断力、文章構成力、心理学、カラーコーディネート、デッサン力、時代を読む力、無駄を省く力、裏方に徹する意識(モノが主役なので)、今日の今日みたいな仕事がいきなり入ってくるので瞬発力、そしてユニバーサルデザインとコミュニケーション能力です。

紹介したいモノの特徴をターゲットとなる一般の方に単純に伝えることはなかなかに難しいことです。
デザイナーの眼というフィルターを通して、それを知らない人達に解り易く、それを観た人の心を動かすことがこのデザイン分野の目的です。
伝える手法はイラストの場合もあれば写真の場合もある、文章でもあるし、映像や、今ではスマホのアプリかもしれないです。
様々な方法を使って、ターゲットとなる人々に伝えていくことがデザイナーの仕事です。

モノづくりのデザインは、新開発のシステムや素材、形体、人間の心理・行動など、深く追求しなければできません。

モノを紹介するデザインは、主役はモノなので、それをどうやったら拡げていくことができるかを追求します。
本来、そのモノについて深く知らなければ、紹介できないのですが、製作者ではないので、全部を知ることは難しい。
どこまで知るべき?かが毎回悩む部分でもあります。

モノを紹介するデザインをすべて行うにはクリエイターとしてのユーティリティー性が必要です。
統合的な販売促進デザインとなるので、統合プロモーションと呼ばれていますが、他のデザインとは異なる特徴が見られます。

幅広い業種の方達との繋がりです。
広告業界なので、広報を必要とする全ての業種が対象となります。

私が現在行っている業種内容をみても実にバラエティにとんでいます。

同様に業務内容が広いために、ブレーンも幅広い。
広告を制作するので業界関係、商業施設を作るにはさまざまな職人さん達。
権利関係、商法関係、構造関係もあるので、士業さんとの繋がりもあります。

実に幅広い業種の方とのつながりにて仕事を回転させています。
だからコミュニケーション能力が重要です。




画像は、デザインの種類を示す体系を表にしたものがります。
デザインに必要な要素を「人間」「伝達系」「社会性」「環境系」「自然」「道具系」そして一番中枢にあるデザインの根幹である「情報系」に7つ分けています。

それぞれを線でつないで行くと、丁度真ん中より右側に赤い枠のカテゴリーがプロモーションデザインの分野になります。

「コンピューターグラフィックス」の中には映像があります。

「パッケージ」には包装紙やラベル、ショッピングバック、ケース。

「グラフィック」にはポスターやチラシ、会社案内、ロゴやシンボルマーク。

「景観」にはパース、サイン計画、店舗サイン、LED。

「ディスプレイ」にはショーウィンドウ、ショールーム、展示施設、展示会、イベント、セレモニーやパレード等。

これがプロモーションデザインの主な業務内容です。

だから、私が行っているデザインの分野を一言で説明するのは難しいのです。




デザインの中にも大きく二つの分野があることはご理解いただけましたでしょうか。

次はアーティストとデザイナーの違いについてお話しさせていただきますね。
スタジオシフト深澤竜也です。

デザインインテリジェンス(^○^)その6


今日は印刷物から看板までの文字の大きさについてお話しします。


皆さん、パソコンで文字を打っていると、文字大きさの基準に、「pt」とか言う言葉をよく見かけると思います。

昔からデザインや印刷に携わっている方には、「級」も聞き慣れている言葉です。

「級」とは、写真植字における文字の大きさを表す日本独自の単位です。

1級は0.25mm、1ミリの1/4(= Quarter)から名付けられたもので、略して「Q」と書かれます。

現在、文字はデジタル化され、光学的な写植を使用することはほとんどありませんけど。


「ポイント」も文字の大きさを表す単位の一つです。

「ポ」や「P」「pt」と略されます。

活版印刷時代から使われている単位ですが、採用される地域やシステムによって、規格のサイズが異なります。


例えば、アメリカのポイントは1pt= 0.3514mmで、

ヨーロッパのポイントは、1pt= 0.3579mmとなります。

日本では、JIS規格によって、アメリカのポイントが採用されていますが、

私達が通常使うDTPでは、通常1pt= 0.3528mmとして扱われます。





雑誌などの本文なら、9~10級(6~7pt)以上、できれば11級~12級(8~9pt)が目安になると思います。

電車の中吊りやポスター 、少々距離を置いて見る物では24~32級(17~23pt)以上にする必要があるかもしれません。

チラシなどの地図の中に書かれる文字でも、最低4~5級(3pt程度)は確保したいところです。

それ以下のサイズになると印刷物では文字がつぶれてしまうこともありますので、要注意です。


新聞の活字のサイズは6~8ptでしたが、高齢者社会を迎えるため、活字サイズを大きくする新聞社が増えてきました。

新しい新聞の文字は、縦が8.6pt横10.8ptとなり、老眼鏡なしでも読みやすい文字のサイズとなってきています。


さて屋外広告(看板)です。

屋外広告にとって文字の大きさは、とても重要です。

何が書いてあるか分からなければ意味がありません。

屋外広告は...いや、雑誌でも新聞でもテレビでも全ての表示に言えるものですが、それを視認する距離と文字の大きさが相対します。

それには制限があります。

すべてを見せたくてもスペースや時間という枠があります。

だから、この表示物ではどこまでを見せるのかを決めることが大切です。

屋外広告は、電車や自動車での一瞬の視認による広告です。

あれも入れたいこれも入れたいとなりますが、設置してみると字が小さ過ぎたり、

情報量が多すぎたりということがあります。


デザイン面に書かれる文字の大きさには、次のような式が使われます。

文字高(cm) × 250 = 視認距離(cm)

これはあくまでも目安ですけどね。

例として片側2車線の交差点に看板を設置した場合。




停車線の車までの距離はおよそ50m(5000cm)

5000cm ÷ 250 = 20cm

一文字の大きさはおよそ20センチ役570ptくらいが最適になります。

そうすると文字数を入れるためには「看板の面積も大きくしたい」とか、目を魅くように「目立つ色で」という要望が、多くのクライアントから寄せられます。


しかし、京都での行政での屋外広告物撤去の事例などでも解るように、景観法→屋外広告物規制が厳しくなってきています。


私は、山梨県の屋外広告審議委員を過去に2期6年間勤め、山梨県屋外広告条例の作成にも多少ですが携わりました。

県では規制が緩い地域から厳しい地域に5段階に分けています。



*出典 「山梨県屋外広告条例」

商店街等の商業地域と、富士山周辺などの景観地域で同じ規制を設けるわけにはいきませんからね。

看板設置に関しては、その大きさや色、LEDなどだけでなく、

その素材や内容も、自分達だけの判断ではなく、

行政や看板組合、地域の皆様との話し合いが、今後はさらに重要となってきます。


おっと、最後は話しがズレてしまいましたm(_ _)m
スタジオシフト深澤竜也です。

カラーコーディネーター資格を有しておりますが、

この資格は色彩検定とかカラーセラピーと違い、

学術的・工業的な分野、物理学というか、量子色力学です。

なんて、デザイナーの私が書いてもしょうがないので、現実的な色のお話をします。


光がない世界に、「色」は存在しませんね、真っ暗ですから。
暗闇の中では、色はもちろん形を認識することはできません。

「光」は電磁波であり、人間の眼に入り、「色」という感覚を引き起こします。
しかし「光」自体は「色」ではなく、目が光の強弱と波長の相違を感じ、脳が働いて、「色」の識別につながるのです。
つまり「光」と「色」があっても、脳がなければ目に見える「色」は存在しないのです。

そのことは大前提として憶えておいてください。

人間の目に見える範囲を「可視領域」といいます。




その波長の幅は極めて狭い範囲です。

人間の目に見える「光」=可視光は、「赤・橙・黄・緑・青・藍・紫」は、太陽光をプリズムで分けた7色です。

光が物体に当って反射、その反射光が眼に入ってきます。

つまり私達が現実に目にしている「色」は、「光」と「色」も組み合わせによって見えている「色」です。


私達が食品を買おうとする時、その食品の色は、照明の光で操作されていると考えてください。

現在はLED照明使用している陳列什器が多いと思います。

その光源にも様々あって、光の色は赤みが多いの順で、主に、昼光色、昼白色、白色、電球色となっています。

一般的に言われているのは、赤み成分の多い肉や、赤身の魚、赤い野菜やフルーツがおいしそうに見えたり、食欲をそそるのは、赤みの多い光源と言われています。




左は赤色成分のピーク波長を長波長側にシフトしているので、美味しく見えます。

逆に白みの多い色は、甘み、苦味を強く感じるといわれ、緑の野菜がおいしそうに見えたり、味覚が敏感になると言われています。


色の話に戻ります。


色を表現するには主に二つの方法が用いられます。




1つは加法混色・・・・テレビやパソコンのように発光にによって色を表現するもの。

R(赤)G(緑)B(青)の「光の三原色」の色光の組み合わせで色を表現。

光が全くない場合に“黒”になり、すべての波長が合成された時に“白”になります。


もう1つは滅法混色・・・・インクで印刷する場合は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の「色の三原色」を基本とします。

インクで遮らない箇所は下地の色になりますが、混色で白を作ることはできないので、白い紙を使うことが多いのです。

加法混色とは逆に三色を混色すると黒っぽくはなりますが、純粋な黒にはならないので、黒(K)を併用してCMYKを基本とします。

RGBとCMYKについてご理解いただけましたでしょうか?


色を表現、再現するというのは、状況や環境により違うものを合わせていく作業になります。
だからデザイナーは感覚的な「眼」を大切にしているのですね~~。