『〈正常〉を救え 精神医学を混乱させるDSM-5への警告』アレン・フランセス 著   | 渋谷区精神保健福祉オンブズパーソン

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〈正常〉を救え 精神医学を混乱させるDSM-5への警告 〈正常〉を救え 精神医学を混乱させるDSM-5への警告
アレン・フランセス 大野 裕

講談社 2013-10-02
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内容紹介(アマゾン)

2013年5月、世界の精神科医が診断・治療の基準にするマニュアル「DSM(精神疾患の診断と統計マニュアル)」が大改訂され、

本来は投薬の必要がない患者にまで薬漬けになる危険性が生じた。精神の「異常」「正常」はどう線引きできるのか。

今回の改訂はなぜ失敗なのか。最悪の事態を避けるために今、われわれはどうすればいいのか──アメリカ精神医学界を牽引してきた著者が、警告を発する。





日本語版序文・大野裕から
「…本書のタイトル『〈正常〉を救え』には大きくふたつのタイプがあると私は考えている。ひとつは精神疾患のインフレ、つまり広がりすぎた精神疾患への警 鐘である。これまでの診断基準で診断すると、米国民の半数以上が一生のうち一度、治療が必要な精神疾患にかかるとされている。しかも2013年の5月に新 たに発表された診断分類、『精神疾患の統計と診断マニュアル 第五版』(DSM-5)を使うとその割合が大きく跳ね上がるのではないかと懸念され、激しい 議論が巻き起こった。日常生活で悩む人は多いが、それを全て精神疾患として良いのかと、フランセス博士は問いかける・・・」





 

アレン・フランセス

1942年、米NY生まれ。デュ-ク大学医学部名誉教授。DSM-IV作成委員長。邦訳されている共著書に『DSM-IV-TRケーススタディ』(医学書院)、『精神科鑑別治療学』(星和書店)、『精神疾患診断のエッセンス』(金剛出版)など。


大野裕

1950年、愛媛県生まれ。慶応大学医学部教授などを経て、現在は国立精神・神経医療研究センター認知行動センター長。日本認知療法学会理事長。著 書に『はじめての認知療法』(講談社現代新書)など。認知療法活用サイト「うつ・不安ネット」監修。(ツイッターもやっておられます。)


青木創

1973年、神奈川県生まれ。東京大学教養学部教養学科卒業。翻訳家。訳書に、『偶然の科学』(ダンカン・ワッツ著、早川書房)、『嘘発見器よ永遠なれ』(ケン・オールダー著、早川書房)など







ブログ『光の旅人』さんがアレン・フランセス氏の記事を紹介なさっています。


アレン・フランセス

『不安障害におけるスキャンダラスな抗精神病薬の適応外処方』

   - DSM 5 へのさらなる警鐘 -

http://schizophrenia725.blog2.fc2.com/blog-entry-139.html


『英国心理学会、DSM 5 を非難』

http://schizophrenia725.blog2.fc2.com/blog-entry-136.html


オーストラリアの早期介入実験-継続する議論  マクゴーリ博士への7つの質問

http://schizophrenia725.blog2.fc2.com/blog-entry-131.html




精神医療被害連絡会 主宰者 の

ブログ『八咫烏2012-09-26 』さんで、〈有意義なブログです〉

大野裕氏によるアレンフランシス氏へのインタビューが掲載されています。

以下は、『八咫烏』さんの抜粋による、アレンフランシス氏発言です。

全文は、精神医療被害連絡会のメルマガで公開されているようです。


以下はアレンフランシス氏の発言です。

「米国ではDSM4に基づく3つの疾患が急増しました.注意欠陥障害は発生率が3倍になり、自閉症は20倍に増加しました また 小児双極ll障害の発生率は 製薬会社の宣伝も手伝っ
て20倍増加したのです。」

「注意欠陥障害(ADHD)では 、15%の増加を予測したが実際は300%の増加であった。その増加の理由は、製薬会社によるダイレクトマーケティングによる病気喧伝と注意欠陥障害が過小評価されているということを医師や学校関係者、保護者に思い込ませた。」

「注意欠陥障害の診断でもっとも正確な予測因子は8月生まれか9月生まれかであった。8月生まれは注意欠陥障害と診断される率が高い。」

「DSM4以前では、自閉症の発生率は5000人に1人か、2000人に1人の数値であった。アスベルガーを加えることにより、米国では88人に1人、韓国では38人に1人が自閉症と診断されるようになった。またそう診断された方がメリットがある状況がうまれた。」

「精神科の診断を法医学的判断、障害判断、学校の判断、養子縁組の判断などから切り離すべき。」

「米 国では精神科診断が正常な人の領域にまで拡大し日常生活のさまざまな問題を抱えた多くの人が精神障害を抱えていると誤診されそして本当に精神疾患を病んで いて診断がきちんとされれば生活が大きく向上し 場合によっては命を救うことになるかもしれないという患者さんたちに適切な注意がはらわれていないという問題があります。米国では誤診が多く 、に日常生活の問題や失意を精科疾患として病名を付けるのが非常に多いのです。」

「弱年層や高齢者に対し地域サポートを提供し生活の場で助ける地域予防プログラムがあることは 非常に重要なことだと思います。ただ そういうプロクラムの恩恵を受けるために精神科診断が必要であると考えないほうが良い。」

「DSM5の信頼性はとても受け入れられない。」

「子供の双極性障害の診断急増は不祥事。」

「誤解を生みやすい考えの一つが、精神科の問題は全て科学的アンバランスによるもので、服薬で病気が治るという考え方です。この考えによって製薬会社は過去30年に渡って薬を売ることが出来た訳です。」

「双 極性障害Ⅱ型を作ったのは、患者さんを抗うつ剤による医原性の弊害から守るためだった。文献をしらべると、抗うつ剤を服用中に躁状態に変わったり、躁鬱の サイクルが短くなったり、双極性患者と似た症状を様々な形で呈する患者がいたから。しかし実際にはDSM4以降、双極性障害の発生率は2倍になった。」

「あ る診断が広く行われるようになったら疑うべしという事です。人間はすぐには変わりませんが、物の名前はすぐに変わります。もし突然多くの患者さんが同じ診 断名をつけられるようになったら、それは患者がかわったのではなく、考え方が変わったからであり、考え方が変わるのは、多くの場合、製薬会社が自社製品を 売るためにその病気のマーケティングを動かしているからです。」

http://ameblo.jp/sting-n/entry-11364666378.html


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大野裕医師への批判ブログもありましたので、一応リンクを張っておきます。http://blogs.yahoo.co.jp/kebichan55/53357233.html