小豆島大観音 “ 老僧 “ ジジの一言 : 安定した立場を捨て 強い覚悟で 進む | ジジの一言

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先日. 貧寺に お立ち寄りくださった
“ 弘法大師 “ 空海が 修行した 西安 青龍寺の [ 寛旭 管長猊下 ]の写真です。

【 大本山 小豆島大観音 “ 老僧 “ ジジの一言 】


わたしにとって 夢のような 嬉しい お知らせがありました。

「 お兄さん 」と 呼ばせて頂いている 現在 大学の “ 理事長 “ である 従兄が . この度.
《 全国 私立 医科大学 協会 会長 》に 就任なさったのです。


“ お兄さん “ は やはり 小豆島の出身で その昔. 彼の実兄と 同じように 東京六大学の 1つに 在学していました。

このまま その大学を卒業していれば 何処かの 会社に就職し . 恙無く退職して 悠々自適に 暮らしていたかも知れません。

ところが 姉の主人である ドクターの話に 感銘を受けて 大学を中退し 医大を 受け直しました。

“ 苦渋の決断 “ と申したら それまでですが 安定した学校を捨て. 自ら 1人 苦海に飛び込むとは どれだけ 勇気がいった事でしょう。

失敗すれば 医者の道も 大学の 学生としての 夢も . 全て 閉ざされてしまうのです。

きっと わたしなら 決断 出来なかったでしょうね💦






ここに [ 弘法大師 ]空海も 同じ経験をなさり それを わたしたちに 説いてくださって います。🙏


《 六塵 ( ろくじん ) は 能 (よ) く 溺るる海. 私徳は 帰するところの 峰なり。
すでに 三界の縛 ( ばく ) を知る.
何ぞ 纓簪 ( えいしん ) を 去てざらん 》


わたしたちが 生活している “ 娑婆世界 “ は ドロドロとしていて 心を汚し “ 煩悩 “ の海の中で 溺れているような ものである。

四徳 ( 常.楽.我.常 ) 悟りの境地がもつ 永遠に不滅であり . 苦がなく . 我欲にも捉われず
煩悩に おかされていない世界こそ .わたしたちが目指す 美しい峰で あります。

「 三界 ( 輪廻の世界 ) に 縛られることを 知っていながら . どうして 簪 ( かんざし ) や 冠のひも ( 高位高官の 象徴 ) を 捨てられないのか? 」と . 嘆いておられます。


ご存知のように 幼少時より “ 尊びと “ と 呼ばれていた [ 空海 ]は . 当代随一の 大学者であった 叔父より 諸々の教えを受け . 15歳で 叔父と共に上京し . 18歳で 大学に進まれました。

今 .[ 鎌倉どの ]や [ 源氏物語 ]などで 脚光を浴びていますが “ 大学 “ では それらの “ 太政大臣 “ 左大臣 “ 右大臣などを 目指して 官使養成の 学科が 関心を集めていました。

“ 求聞持の法 “ に 出あったり . 大和の久米寺で 密教の大事が書かれてある “ 大日経 “ と 出会い . 恰も 中国の “ 科挙制度 “ に 疑問を持っていた [ 空海 ]は 大学を辞して . 貪るように 仏教を学び . また 良き “ 師 “ を 求めました。 


わたしたちは 成長するごとに . より安全で 間違いのない方を 選ぶことが 多くなります。

好きなことを 生業とする人を見て “ 羨ましい “ と 思いながらも . 自ら “ 安泰 “ という名の “ 冠 “ を 外すことは なかなか 出来ないものです。

それが . 例え 険しい道であっても 自ら 退路を断ち 強い覚悟を持って進むのならば . いつの日か きっと 美しい景色と 出あえる事でしょう。
         村垣 慧晃 合掌🙏