病院から帰ってきたのは夕方頃だったと思います。
“流産”と言われても、
現実が受け止めきれず、
頭の中の整理をしているような状態で、
呆然としていたと思います。
夕飯は旦那が焼きそばを作ってくれて、
久しぶりに固形物をしっかり口にしました。
ただ、悪阻で食べられない生活だったので、
量はあまり食べられませんでした。
そしてゆっくり家で過ごしていた夜のこと。
9時過ぎだったと思います。
血が出そうな感覚があり、
トイレへ行きました。
トイレに座る直前に完全に人の形をした物が
トイレへ落ちていくのが見えました。
“えっ?!”
と思い、
トイレの中を覗くと、
赤ちゃんがいました。
急いで病院へ電話。
夜間診療の担当の方に説明をすると、
赤ちゃんを持って、
病院へ来てください、と言われました。
赤ちゃんはしっかり人間の形をしており、
手足はそれぞれ2本ずつ、
手足の指もまだ1本ずつ離れてはいないように見えましたが、
5本ありました。
顔にはきちんと目があり、
鼻の穴になる部分も見え、
口もありました。
とっても可愛かったです。
本当に本当に可愛かったです。
腕も脚も、
身体の真ん中で閉じている姿でしたが、
何となく
“男の子な気がする!”
と思いました。
旦那と息子と赤ちゃんと私、
最初で最後の4人家族で病院へ行きました。
赤ちゃんは夜間診療の先生へ渡しました。
私は血圧を測って内診台へ。
担当の先生ではないため、
女の先生が診てくれたのですが、
内診が
器具を入れる瞬間からめちゃくちゃ痛かったです。。。
少し残っている物を掻き出す作業をされたようです。
この時
血圧が低かったようで、
昼間の診察の時には上が130あったらしいのですが、(←普段より高い)
今は上が83しかないため、
30分程横になって行くように指示がありました。
30分後に測っても86でしたが、
看護師さんが先生に確認をすると、
・ベッドから起き上がる
・歩く
という動作が、
ふらつかなく、
本人がOKなら帰宅できるとのこと。
息子も一緒に病院で待っているし、
もう遅い時間で息子を寝かせなければならないし、
若干ふらつきましたが、
必死で歩いて、
『大丈夫です!』
と言って帰宅しました。
帰って、
旦那が息子をお風呂に入れてくれ、
息子と一緒に布団で横になり、
息子はすぐに寝ました。
真っ暗で静かになった瞬間、
“流産”という、
もうお腹に赤ちゃんがいないんだという現実を突きつけられた感じで
涙が溢れて止まらなくなってしまいました。
次から次へと涙が溢れてきて、
止め方がわからず、
頭の中では、
赤ちゃんの姿が目に焼き付いていて、
『ごめんね、ごめんね』
と心の中で叫んでいました。
こんな状態でも、
赤ちゃんの姿を見る事ができたのはよかったと思いました。
きっとこの子がしてくれた親孝行なんだと思ったからです。
泣いて泣いて泣き続けても、
スッキリする事なんてなく、
少しウトウトしても何度も起きて
ほとんど寝られないまま朝を迎えました。