6/15にスイスで予定されている「ウクライナ平和サミット」に日本では岸田首相が参加して、ゼレンスキー氏とも会談を行う予定のようですが、この「ウクライナ平和サミット」には米のバイデン大統領ですらも参加しません。
米国から参加するのはカマラ・ハリス副大統領と国家安全保障問題担当大統領補佐官のジェイク・サリバン氏です。
肝心のバイデン大統領は 大統領選の為の資金集めのパーティーに忙しいようで、ハリウッドスターのジョージ・クルーニー氏とその夫人らが出席するバイデン支持のパーティーが行われるので、「ウクライナ平和サミット」には出席しない とのことです。(主催者のゼレンスキー氏はバイデン不参加に大いに不満のようです。)
そして、当初180か国以上を招待していたのですが、国のトップが参加するのは わずか90か国にも満たないと言われています。
中国は「ロシアが参加しない平和サミットは意味がない」という理由で参加しませんし、サウジアラビアも同様です。
インドは 国のトップや高官ではなく、低位の代表団が参加する と伝えられています。
そもそも紛争の当事者の片方であるロシアが参加しない平和サミット等、全く何の意味も持ちませんので、G7の後このような会議に喜んで出席する岸田首相のほうが「飛んで火にいる夏の虫」状態で、しかも事前に首脳会談込み という、「お金をくれ~」、「兵器をくれ~」と言って世界ツアーを繰り広げている”銭くれ好きー”さんからすれば、まさに、「鴨ネギ」状態ではないでしょうか。
下は 凍結されている3000億ドルのロシア中央銀行の資産のうち、本来ロシアが受取れるはずだった利息収入のうち15億ユーロをEUが盗んで、7月にウクライナに送る ということをEU委員長のウルスラ・フォンデアライエンが発言しているものです。
↓(日本語に変換したもの)
しかし、まだ全然足りない、と言っているのはウクライナ政府です。
↓(日本語に変換したもの)
しかし、私のブログの読者様は皆さまご存じかと思いますが、ウクライナは汚職、横領、政治腐敗が 世界最悪レベルです。
先日もロシア軍が簡単に国境を越えてきたハリコフ市とロシアとの国境付近にあったはずの地雷原もなければ、戦車用塹壕も兵士用塹壕もなし、「竜の歯」に至っては 道端に積み重ねられて捨てられている という西側から送られたお金はどこに使われたのか、防衛線の建設を「架空の建設会社」が受注していた という話まで出ています。(詳細は下の過去記事で書いています。)
下は道路脇に積み重ねられて放置されている「竜の歯」。
このような状態で 外国から入ってくるお金を盗みまくっているのがウクライナ政府と政府高官、関係する企業のようですが、喉から手が出るほどお金が欲しくて仕方がない状態の銭くれ好きー氏と首脳会談? 本当に呆れかえりますね。
しかも、ゼレンスキー氏は もうウクライナ大統領としての任期は本年5/20までで切れてしまっていて、5/21以降は 大統領としての正当性が疑問視されている方でもあります。
要するに、ただの「元大統領」と会うのに「首脳会談」という表現も本来おかしいのです。
ゼレンスキー氏は スイスでの「平和サミット」を前に欧州ツアーを行っていて、
6/11にはドイツの国会で演説を行いました。
ドイツはウクライナに対し、もうすでに2基のパトリオットシステムを送っていますが、さらにもう1基、ドイツ製の防空システムのIRIS-Tと共に送ることをショルツ首相が発表しました。
↓(日本語に変換したもの)
どんなに パトリオットやIRIS-Tを送っても 無駄です。
ロシア軍のミサイルを止められていないのですから。↓
自国の防空を脆弱にしてまで、ウクライナにパトリオットシステム3基を無償提供するとは ドイツはどこまでお人好し というか、米国に隷属しているのでしょうか。
しかし、ドイツでは ゼレンスキー氏の国会での2022年3月23日のオンライン演説にほぼ全員が拍手喝采した日本とは違って、国会でゼレンスキー氏の演説をボイコットした党がありました。
西側メディアで「極右」と言われている「ドイツのための選択肢」の皆さんです。
最後にその記事をご紹介します。
German far-right, far-left MPs boycott Zelensky speech on Russia
(和訳開始)
ドイツの極右と極左の議員たち、ゼレンスキーのロシアについてのスピーチをボイコット
ゼレンスキー氏の演説は、キエフの対ロシア戦争への支持を強化するための外交旋風ツアーの始まりに行われた。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は火曜日、親ロシア的な言辞がEU諸国にますます大きな危険をもたらしていると警告していたが、極右と極左の民族主義議員らは同大統領の議会演説をボイコットした。
ゼレンスキー氏の演説は、キエフの対ロシア戦争への支持を強化するための外交旋風ツアーの始まりに行われた。
キエフが支持獲得に向けて直面している逆風が強まっていることを示す例として、ドイツの極右政党「AfD」と極左政党「BSW」の議員らがゼレンスキー大統領の議会演説をボイコットした。
両党とも日曜の欧州議会選挙で大きな躍進を遂げ、AfDはオラフ・ショルツ首相の連立政権の3党すべてを上回る得票率を記録した一方、ウクライナへの武器供与に反対を訴えた新参のBSWはわずか6パーセント強の得票率だった。
ゼレンスキー大統領は、両党の姿勢はウクライナを越えて脅威をもたらすと警告した。 「私にとって最も重要なことは、人々が親ロシア的なポピュリスト的発言を選ばなかったことだ。しかし、過激な親ロシア的発言は皆さんの国にとって危険だ」とゼレンスキー氏は議会演説前の記者会見で警告した。
AfDの共同代表らは「迷彩服を着た演説者の話を聞くことを拒否した」と述べた。 「ウクライナは今、戦争大統領を必要としていない。交渉の用意がある平和大統領が必要だ」とティノ・クルパッラ氏とアリス・ヴァイデル氏は語り、AfD議員らは火曜日の連邦議会で議席を空けることに決めたと付け加えた。
ドイツだけでなくEU全体で、極右勢力の台頭により、ウクライナに対する西側諸国の支援の将来に対する懸念が高まっている。 ロシアは招待されていないスイスでのウクライナ和平会議を前に、AfDなどの政党は、ウクライナに武器を供給するという西側諸国の現在の戦略では敵対行為は終結しないというメッセージを訴えている。
しかし、ベルリンで行われたウクライナ復興会議で演説したショルツ首相は、キエフへの支援を緩めないと誓った。 同氏は、ロシアのミサイルを撃退するため、同盟国にウクライナに防空システムを急送するよう要請し、ロシアのプーチン大統領が戦争に勝つことは許されないと述べた。
「軍事的勝利も強制的な平和もない」とショルツ氏は述べ、プーチン大統領は「残忍な作戦を終わらせ、軍隊を撤退させなければならない」と付け加えた。
ゼレンスキー大統領も援助を求めた。 ゼレンスキー氏は「ロシアがウクライナに対して持つ最大の戦略的優位性は、空での優位性だ。ミサイルと爆弾によるテロがロシア軍の地上での前進を助けている」と述べ、「防空こそが答えだ」と付け加えた。
ドイツはキエフにパトリオット防空システム3機を寄贈しているが、ゼレンスキー氏は、ウクライナの都市部をロシアのミサイルの嵐から守るためには合計7機のパトリオットが必要だと述べた。
ゼレンスキー大統領は同日遅く、ドイツのボリス・ピストリウス国防相とともに、ウクライナ軍がパトリオットシステムの訓練を受けているドイツ北部のザニッツにある軍事訓練場を訪問した。
ピストリウス氏はウクライナに対し、さらに100発のパトリオットミサイルのほか、追加の狙撃銃、対戦車兵器、ドローンを供与すると約束した。
ほぼ1年間の膠着状態の後、ロシア軍が人員と資源の面で大きな優位に立っているため、ウクライナは今春、数十の最前線の集落を放棄せざるを得なくなった。
ロシアは火曜日、ウクライナ東部のさらに2つの村、ハリコフ州北東部のティムコフカ村と、ルガンスク州東部のミャソジャリウカ村(ロシア語名アルテモフカ)を占領したと発表した。
一方、クレムリンが2022年後半に併合したと主張する工業地帯のウクライナ検察は、ロシア軍が前線の町コスティャンティニフカで一晩中攻撃し、5人が負傷したと述べた。 戦争が重大な局面を迎え、ゼレンスキー大統領は支援を求める外交攻勢を強化している。
ゼレンスキー氏はベルリンの後、ジョー・バイデン米大統領を含む首脳らが出席するイタリア南部でのG7サミットに向かう予定だ。
G7首脳らは、凍結されたロシア中央銀行の資産3000億ユーロ(3250億ドル)の利子による利益をキエフ支援に充てる合意に合意したいと考えている。
ゼレンスキー大統領はG7会合後、土曜日からスイスで開催される平和サミットに出席する予定で、このサミットには約90カ国と国際機関の代表者が出席する予定だ。
ウクライナの要請で開催されているこの首脳会談の結果は不透明だが、スイスは共同最終宣言の確保を望んでいる。
しかしバイデン氏は首脳会談を欠席し、代わりにカマラ・ハリス副大統領が出席することになり、米大統領の参加を強く求めていたゼレンスキー氏にとっては打撃となる。
クレムリンは、キエフがロシアが現在占領しているウクライナ領土の約20%の併合を受け入れなければ、いかなる交渉にも参加しないと繰り返し表明している。
モスクワの主要同盟国である中国も会議に欠席する。
(和訳終了)