日本の若手研究者たちの実情。傾国の予感。 | こじょるのおこじょなえぶりでい

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ClassicalHomeopathy柊舎の個人的なBlogです。
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博士が100人いる村

http://matome.naver.jp/odai/2133865469506625901




16人は医者になる



14人は大学の先生になる



20人はポスドク(研究員)になる



19人は会社で働く



7人は他の分野へ



16人は無職



残った8人は?





行方不明か死亡です




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文系学部の人達にとっては、大学っていわゆる

キャンパスライフ♡というイメージであり、わりとその通りだと思います。



ところが、理系の学部学生にとって、特に大学院生になると

それぞれが研究を任されるようになり、そのうち世界でまだ誰も見たことのないものを

探し続ける果て無き旅が始まるようです。


これとこれとこれをすると決まっていることならまだしも、

ひたすら計算し続け、解くための手法をあの手この手であっちからこっちから

毎日朝から深夜まで数式をいじくりまわし続ける。



そのうえゼミ発表や翻訳や論文を書き続けて実験を繰り返しては失敗し

失敗しては繰り返して。

これを、ずーーーっと続けています。




何年も何年も研究はうまくいかなかったりする上に、

この国では、こうした何十年~100年後の未来の為に研究を必死でする子たちを

温かく見守る制度はありません。

更には、就職先さえ、研究すればするほど、困難になります。






今ノーベル賞をとっている人たちが最後のターンに近いのでは?と言われています。

技術大国日本は数十年前の過去の栄光で、

その恩恵に預かっている人たちはもうすぐいなくなります。




研究者たちは、日本を捨ててアメリカ人になって研究をしたり、


(ノーベル賞受賞者の方もそうでしたね)

日々必死で未来の技術の為に研究しても、自分の生活が不安定なまま

ただただ年を重ねて行く。


こんな不安とプレッシャが他にあるのかしら。

人生をあと数年で辞める決意であれば、研究をすることも可能でしょう。

ばかばかしいと思いません?



この国の行く先は明るいのでしょうか?

時々疑問に思ってしまうのです。






私がよく知る、某旧帝大の大学院からは、驚くべき人数が、本当に消えます。



お別れの手紙を残して。

もしくは、残さずに追いこまれて。

若い命を絶つのは、本当は誰なのでしょう?



今の政権がどうとかもあるかもですが(教育の費用は減らされ続けています)

こういう優秀な人材がどんどん消えていきつつあり

それを見た周囲の人達や若い世代の人達も、感じるものがあります。




日本だけが、こうしたアカデミックな人間を取り残す異常な状態だそうです。

技術を持てば持つほど、企業はその優秀な人を使いこなせないだろうと敬遠します。

安保理法案も進み、なんだか、国が亡びる前兆のように感じますね。




人が幸せに生きていくために、技術の進歩が助けてくれました。



世界を明るく照らすのも、

PCでブログを見たりかいたりできるのも

ボタンを押せば何でもONになる生活も

ひとつひとつが色んな人の努力の結晶の積み重ねです。



エジソンが世界に明かりをもたらしたものが過去のものとなり

研究者達が、いつかこの国から絶滅危惧種になる日が来るんじゃないかしら。

もう、来ているのかも。






でも、私たちはそれほど悲観的にならなくていいとおもいます。

研究だけが彼らの進む道ではないし、

日本はこれから、技術大国である必要もない。

(それは国の政策が示しています。この国に研究者の生きやすい世界など無いに等しいのですから)




もっと自由に、何になったっていいと思うんです。

「仕事が自己表現の場!」という本が横行していますが、私にはわからない感覚でして。

お金貰ってるんだから、仕事は仕事。仕事しなさいよ(笑)


恵まれ過ぎていて、仕事を選び過ぎていて、


結果的になんだか鬱々としている人が多い気がします。


夢を持つことだけがすべてじゃないのに。




その仕事を好きになるかならないかは割と自分次第です。


自分が担っている(という妄想が持てる)使命を仕事として糧を得るのは置いておいて

仕事は仕事。


ちゃんと仕事して生活していかなければならない。

仕事というものは人生の長い時間を費やすので、自分の心持は良いように持てばいいですが

夢見た仕事が面白くないことだってありますし、人間は夢中になったものはみんな

面白いと感じる風に出来ていると思います。




だからもっと、外に世界は広がっているのだと気が付いて欲しい。

研究が出来なくても、その優秀さは変わりはしません。



生まれてからずっと研究者な幼稚園児なんていないんだから。

お父さんお母さん、兄弟や恋人、友達、その場で会った美容室のお姉さんは

「研究者」として別にあなたの事みてないと思うんです。あなたは、あなた。

なので、明るい春の光を見ずに、


冷たく暗い寂しいところでこの世からさよならしないでほしい。





春は、別れがあまりに多い。







ふいにこみあげた寂しさを、綴りました。