お勧めされて良い本があり
とても響くなぁというところがありましたので
一部抜粋してみます。
これは30年以上前の本ですが,
まったく色あせることはなく,
むしろむやみに啓発本やヨガ本がでまくっている今
読み返す本ではないかと思います。
「ヨガの喜び」
沖正弘
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まだ若い頃、私は心が強い事を、気張る事だと思っていた。
だから、歯を食いしばって我慢し、
自分の考えを何が何でも押し通そうとした。
しかし、和らいだ心、安らいだ体、楽しい生活が合ってこそ、心の強さが得られる。
「柳の枝に雪折れなし」ということわざがある。
木の中で一番強いのは、風に揺らがず、頑丈に立っている木ではなく、
しなやかに揺れる柳だ。
人間は愛と憎しみ、2つの心を一緒に持つことは出来ない。
物事を正しく感じ取る為には、これらを放下して、離れた所から見る必要がある。
心のバランスを取らなければ、心理にはたどり着けない。
人間にとって不必要なものを捨て、とらわれない心にならなければならない。
人間の心は、分かっている事には安定し、分からないことに不安定になる。
わからないなら、せめて分かったつもりになりたいと無意識に思ってしまう。
そして、自分で判断しないで、人の行った事に「そうかなぁ」と思い込む。
誰かに共感して分かったつもりになり、安心してしまう。
これでは、心は本当に安定しない。
だから、心を安定させるには、自分の分かる世界と、
わからない世界をはっきりさせる訓練が必要になる。
物事はなるようにしかならない。
いくら考えてもわからないこともあるのだ。
例えば椅子は、自分にちょうどよいものでないと居心地が悪い。
同様に他人とは考え方が違ってもそれは当り前なのだ。