3年に一度開催されてきた「世界バレエフェスティバル」が開幕し、「素晴らしかった」という言葉ではとても足りない喜びが、客席にも舞台上にも満ちていました。


開催までどれほど大変だったかと思いますし、今も毎日ものすごい緊張のもとに準備や運営をされているでしょう。

今回は背景は大スクリーンを活用するものが多いなど、今までのフェスと違った部分もありましたが、とにかく開催されていることが本当に奇跡のような時間です。

 

 

感染拡大防止対策にしたがってAプログラムを鑑賞してきました。隔離期間の影響でリハーサル時間がじゅうぶんにとれない中、さすが世界のトップダンサーたちという素晴らしいパフォーマンスの数々でした。

 

吉田都さんもご鑑賞(私が行ったのと同じ日でした)。

 

 

指揮者はお二人とも来日され、演奏は東フィル。
ピアノ演奏が菊池洋子さんで、私がとてもうれしいのはチェロに伊藤悠貴さんが入られたこと!

ザハロワの「瀕死の白鳥」で演奏されました。

 

当ブログで伊藤悠貴さんについて触れた記事

 

フィギュアスケートも後援してくださっているコーセーさんが、世界バレエフェスをスポンサードされています。会場には試供品が置かれていました。

 

以下、鑑賞メモです。

 

─ 第1部 ─


「ゼンツァーノの花祭り」
オニール八菜、マチアス・エイマン

あああ、マチアスのパの何と美しいことキラキラ
ブルノンヴィルを踊るマチアスをまた見られることに感涙。彼のアントルシャは神!(崇めたくなる)
ブレのないピルエットに、ピタッとした着地。マチアスがいかに凄いダンサーか再認識。

 


なお、私が現役の男性バレエダンサーで別格に大好きなのがマチアスと、ハンブルク・バレエのアレクサンドル・リアブコなのです。

リアブコについてはよろしければこちらをどうぞ。

 


「ロミオとジュリエット」より 第1幕のパ・ド・ドゥ
オリガ・スミルノワ、ウラジーミル・シクリャローフ

スミルノワはスタイルがもう人間離れしていますね。超小顔で9頭身ぐらいあるのでは?
久しぶりのシクリャローフ。ひたすら美しい二人。


「パーシスタント・パースウェイジョン」
菅井円加、アレクサンドル・トルーシュ

菅井さん、ものすごく安定されていてハンブルクのプリンシパルとして堂々とした踊り。

トルーシュは力強い。ただ、以前に椿姫やニジンスキーで観たときの印象からだいぶ変化して見えた。
ええと、美青年のアルマンが、いつの間にか筋肉ムキムキの格闘家になっていたというかあせる


「オネーギン」より 第1幕のパ・ド・ドゥ
ドロテ・ジルベール、フリーデマン・フォーゲル

ユーゴ・マルシャンの隔離期間の影響で、ドロテとフォーゲルのコンビに。

Aプログラムでオネーギンを2つ踊るフォーゲル。あ~、やっぱり良い!!
ドロテは女優だなあ。

 

ドロテがインスタにアップしてくれた映像ハート



─ 第2部 ─

追悼 カルラ・フラッチ、パトリック・デュポン(映像)

パトリック・デュポンの素晴らしい演技映像(白鳥の湖の道化とドンキ)に会場から大拍手。

デュポンってなんというか、古風な言い方だと思うけれど「男前」という言葉が似合うダンサーだなあ(イケメンというのではなくて)。

 

東京文化会館のロビーにはカルラ・フラッチのシューズとパネル、パトリック・デュポンのパネルが展示されていました。




「白鳥の湖」より 第1幕のソロ
ダニール・シムキン

変わらないスタイル。やや細くなった?

短すぎる~。菅井さんとのBプロが待ち遠しい。


「ジュエルズ」より "ダイヤモンド"
アマンディーヌ・アルビッソン、マチュー・ガニオ

ガニオはリアルダイヤモンドな人ですね宝石白
ジュエルズのキラキラ衣装がものすごく似合い、ご本人もキラキラ宝石白
最優秀エレガント賞を差し上げたい。



「マノン」より 第1幕のパ・ド・ドゥ
金子扶生、ワディム・ムンタギロフ

金子さんはロイヤル・バレエのプリンシパルとしての凱旋公演となりますねニコニコ
繊細な表現が印象的で麗しいお二人です。

 

金子さんのインスタ



「ル・パルク」
アレッサンドラ・フェリ、マルセロ・ゴメス

フェリはもう存在そのものがバレエ乙女のトキメキ

生きる芸術で、人間国宝クラスでしょう。
まだまだ観ていたい!

 

 

ガラ公演があったらゴメスがきっと今回も大活躍だったはずと思うと少し寂しい(きっとポアントもまた披露しててくれたはず)。

 

「ル・パルク」を氷上で見事に表現したパパダキス&シゼロンのプログラム。

 


「海賊」
エカテリーナ・クリサノワ、キム・キミン

Aプロで最高に盛り上がりました賞!!

いや~、テクニシャンなお二人が超絶技巧をこれでもかと繰り出す、繰り出す。

キム・キミンは以前にマリインスキーの公演で観て以来。

多分、今が絶頂期?身体のコントロールが自分で気持ち良いくらいできているのではという印象。
 

クリサノワはフェッテで珍しくかかと落ち。すると客席から励ましの拍手があり(フィギュアスケートでジャンプで転倒したときの励ましみたいに)、そこからの高速回転が凄かった。



─ 第3部 ─

「スワン・ソング」
ジル・ロマン

ダンサーの身体を保っているのだなあ。
プロジェクションマッピングを使って、動きとともにさまざまな形が描かれていった。


「オネーギン」より 第3幕のパ・ド・ドゥ
エリサ・バデネス、フリーデマン・フォーゲル

またフォーゲル主演のオネーギンが観たいと強く思った。

バデネスのタチアーナは初めてだが、なかなか良かった。

 

シュツットガルト・バレエ団公演で観たときのメモ

 


「瀕死の白鳥」
スヴェトラーナ・ザハロワ
 

伊藤さんのチェロを聴きながら、ザハロワの瀕死という贅沢音譜
ザハロワも久しぶりだが、やはりオーラが凄い宝石赤

 


スミルノワ、ザハロワ、クリサノワとボリショイ・バレエの女性プリンシパル陣のスタイルの良さとしなやかさは本当に驚嘆レベル。


「ライモンダ」
マリーヤ・アレクサンドロワ、ヴラディスラフ・ ラントラートフ

トリを飾る存在感あふれるライモンダ。

ラントラートフのマント姿は眼福。

 

ザハロワとアレクサンドロワをまた同じ舞台で観られてうれしい。


フィナーレはこれまでのフェスどおり、女性ダンサーのアルファベット順に登場。

カーテンコールではスクリーンに花火映像を投影。
途中から、客席前方の壁と天井にも投影していた。

一番最後にカラフルな大シャンデリアが降りてきて華やか。

客席から”BRAVOうちわ”を振って感動を伝える👏👏👏

 

 

裏は「BRAVO!」

 

 

 

東京文化会館ロビーの美しい花

 

 

 

 

記事一覧     →プロフィール

 

山本草太選手、いつも心から応援しています!