11月2日から来日公演がスタートしたシュツットガルト・バレエ団。今回はジョン・クランコ振り付けの「オネーギン」と「白鳥の湖」を上演します。
「オネーギン」の初日(11月2日)公演を観てきました。以下、個人的な感想です。
シュツットガルト・バレエ団「オネーギン」11月2日(金)のキャスト
https://www.nbs.or.jp/publish/news/2018/11/112.html
オネーギン:フリーデマン・フォーゲル
タチヤーナ(ラーリナ夫人の娘):アリシア・アマトリアン
レンスキー(オネーギンの友人):デヴィッド・ムーア
オリガ(ラーリナ夫人の娘):エリサ・バデネス
グレーミン公爵(ラーリナ家の友人):ロマン・ノヴィツキー
東京文化会館内のパネル(とても大きいです)
クランコの「オネーギン」は前回のシュツットガルト・バレエ団来日公演(2015年)を含め、これまでに生の舞台で何度か観たことはあります。
前回鑑賞は、オネーギンがジェイソン・レイリー、タチヤーナがアンナ・オサチェンコ、レンスキーがダニエル・カマルゴ、オリガがエリサ・バデネスというキャスト。
https://www.nbs.or.jp/blog/news/contents/cast-and-program/post-584.html
このときもなかなか良かったです。レイリーとオサチェンコは私生活でもカップルだったような?ダニエル・カマルゴが前回来日公演でブレイクしましたね~。バデネスにも注目しました。
ただ、前回はフリーデマン・フォーゲルとアリシア・アマトリアンのオネーギン/タチヤーナコンビを見逃したので、今回はぜひともこのカップルで観たいと思っていました。
Today is the opening night of ONEGIN in Tokyo! Have a look at our tour diary for photos of yesterday's general rehearsal with @aliciaamatriain and @FriedemannDance. #thestuttgartballet #SBontour https://t.co/JB7STLLBne pic.twitter.com/LYe8cQWzgk
— The Stuttgart Ballet (@StuttgartBallet) 2018年11月2日
二人とも技術は申し分ないし、何より長年一緒に踊っているので、まさに「あうん」の呼吸。さすがのパートナーシップです
お互いの信頼のもと、役に入りきっている感じで、私はとても感動しました。
この二人のパ・ド・ドゥを見ていていつも感心するのですが、リフトにまったく不安定さがありませんね。今回も見事でした。
今まで何名かのオネーギンを観てきましたが、今回のフォーゲルのオネーギンには「青年のいら立ち」「若気の至りによる取り返しのつかない行為への後悔」を強く感じました。
フォーゲルのルックスから受ける印象だけでなく、親友レンスキーとの決闘に至るまでは自分でもどうしようもないような内面のいら立ち、屈折をかかえているように見えてしまって。
正直、オネーギンって現実に目の前にいたら「嫌なヤツ」だと思うでしょうし、絶対付き合いたくない相手ですが、今までに観たオネーギンの中では1幕、2幕での演技は、良い意味でとても「青さ」がありました。
アマトリアンのタチヤーナは安心して観ていられました。特に2幕で決闘後のオネーギンに対峙するシーン以降は、さすがの貫禄、大人っぽさで、3幕は内面からあふれ出る感情を踊りに表して素晴らしかったです。今回、舞台に近い列の席でしたが、3幕のオネーギンとのダンスでは、嗚咽のような声も聞こえました。
カーテンコールになっても最初はまだ役から抜け出ていず、タチヤーナそのもののアマトリアンでした。
#TheStuttgartBallet #SBinjapan 先ほど #オネーギン 初日の舞台が終了。出演者全員がまるで役そのものに感じられる熱演で会場が満たされ、何度もカーテンコールが繰り返されました! pic.twitter.com/oN38KQ2d2L
— NBSバレエ(日本舞台芸術振興会) (@NBS_ballet) 2018年11月2日
エリサ・バデネスのオリガ、デヴィッド・ムーアのレンスキーもとても良かったと思います。バデネスは11月4日にはパリ・オペラ座のマチュー・ガニオを相手にタチヤーナを踊ります。
バデネスは今年の世界バレエフェスティバルでも素晴らしいダンスを見せてくれ、今後がますます楽しみです。
#TheStuttgartBallet #SBinjapan 本日レンスキーとオルガを演じたのはエリサ・バデネスとデヴィッド・ムーア。バデネスはこの後はガラリと役柄を変えてタチヤーナも演じます。そしてムーアは11/11(日)には #白鳥の湖 の王子を踊ります。2人の若きスターにもぜひご注目ください! pic.twitter.com/3fMAfVERXe
— NBSバレエ(日本舞台芸術振興会) (@NBS_ballet) 2018年11月2日
世界バレエフェスティバル関連記事より:
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NBSインスタグラムから
NHKBSで、今年4月にシュツットガルト・バレエ団「オネーギン」を放送し、11月2日に観たキャストでしたので、あらためてまた録画を楽しもうと思います。
ちなみに「オネーギン」のこの公演だけ、カーテンコール終了後に席から舞台を撮影できる「フォトコール」が実施され、当日は係員の「撮影OK」ボード(カメラのアイコンの上に〇印がついているものだったような)が出たら、撮影可能でした。
私も一応撮りましたが、ボケボケ・・・。ちゃんとしたカメラを持っていけば良かった・・・。
NBS:シュツットガルト・バレエ団「オネーギン」公演概要
https://www.nbs.or.jp/stages/2018/stuttgart/onegin.html
シュツットガルト・バレエ団、来週は「白鳥の湖」を上演。こちらも観たかったのですが、私はNHK杯観戦のため広島に行きますので、今回は見送りです。日程かぶらなかったら、絶対行きたかったです。
山本草太選手、いつも心から応援しています!