大地をフィールドとして、地球の生態を調査する度に確信を深めていること、それは人間である自分が、分離した個体である前に、生命体として地球の生態系の一部であることです。
故に生態系の一部として生きる微生物を含む動植物は勿論の事、鉱石や水や土などをも含めた環境を構成するエンティティ全てとの協働を通じた共生という観点なくして、本来の人間のあるべき姿を発見するのは不可能であるということです。
この確信を深める毎日を送る中でつい先日、大地からみたもう一方の極である、空から新たな洞察を得る機会に恵まれました。
夕焼け空です。
場所はウチの駐車場。
朝日が美しい朝日町ですが、夕日も美しいです。
雨上がりの夕方、庭の鉢植えのマリーゴールドに追肥をしていた時の事でした。
後ろで猫の鳴き声が聞こえます。
振り返ると、近所をよく歩いている黒猫君が猫座りをしていました。
この黒猫君、ウチの庭を通ることも珍しくはないので、特に気にしないでいたところ、この時に限っては、まるで呼びかけるように何回も鳴くので、黒猫へ話しかけながら近寄ってみます。
私 「どうしたのじゃ?」( ・(ェ)・)トコトコ・・・
すると黒猫君も歩き出します。
近くに来られたら嫌なのかな?と思った私は途中で歩くのを止め、鉢植えの方へ戻ろうと思いました。
しかし戻ろうとすると黒猫君は振り返り、呼ぶように鳴くのです。
「ここ掘れニャンニャン、お宝だ!」と、宝の在りかでも教えてくれるのかな?などとふざけた気持ちで猫の後に続きます。
すると今度はウチの駐車場の前にある、田んぼの畦に、別の猫が座っていました。
そしてその畦の猫と黒猫君が、”空を見て上げてご覧。”と言いたげな感じで、顔を空に向けます。
見上げると、とても綺麗な夕焼け空が広がっていました。
猫でも夕焼けの綺麗さがわかるのか?などと思って空に見入っていました。
少しすると風で雲が吹き付けられたような模様に変化しました。
そして気付くと右側から、小さな雲が急な速度で流れてきます。
クジラのような雲だな?と思いながら見ていると。
あらビックリ!!
突然目の前で弾けるように、バラバラになって消えてしまいました。
同時に真っ赤に焼けた夕焼けが、急に色を失って、いつも観ている夕日になったのです。
そして気がつくと、いつの間にか猫たちが、いなくなっていました。
不思議な気分になりながらも、空は地上の顔を映し出すという言葉が脳裏に浮かんだその時です。
頭の上を飛んでいく鳥の鳴き声が、私の心の声に回答をくれました。
言葉にはできない洞察を得た永遠の一瞬、先ほどまでいた猫たちと私は一体でした。
時間と空間、分離という概念を超えた次元の、完璧で美しい地球の全てと私が、溶けあって、一体となった瞬間でした。
言葉で表現する次元を超えた領域のものでした。
間違いなくこれが、偉大なるプラトンが「イデア」と表現した宇宙の真実なのです。