こんにちは。
今日はちょっと変わった話を紹介いたします。
私は朝日町に移住してくる前は、大阪に泊りがけで出張する事が多かったのですが、これはその時の話です。
元来、不思議な物事が大好きなタチな私は、幽霊というものが存在するのか否か、興味がありました。
もし仮に幽霊が居て出会うことが出来たなら、是非やって見たい事がありました。
それは何かというと、ズバリ幽霊さんを笑わせる事でした。
ですので、大阪に出張する時は幽霊が出そうなホテルを選んでました。
ネットで幽霊が出やすい条件を調べあげ、出来るだけ条件が揃ったホテルをピックアップするのです。
しかし、努力の甲斐は常に無く幽霊はやはり存在しないのだと、諦めかけていました。
そしていつしかそんな興味もなくなりつつあった時、それは起こったのです。
いつものように新大阪駅で新幹線を降り、地下鉄で移動して改札を抜けて直ぐの所にある某ホテルにチェックイン後、部屋に入るとなんだか重苦しい気配を感じました。
ネットで収集した情報では、そのような部屋は出易いということを知っていた私は、
「こ、これはもしかして待ちに待った時が来たのか?」
「どんなネタがウケるのか?」
「幽霊が笑うとどんな顔なのか?」
などということを考え始めました。
幽霊が出る部屋には何処かにオフダが貼ってあるという話を知っていた私は、早速オフダ捜しをしました。
でも見つかりませんでした。
残念におもいつつ、頭の切り替えが早い私はお風呂に入って12時前には就寝してしまいました。
それから何時間経った頃でしょうか、廊下を走る音で目を覚ましました。バタバタと廊下を何往復もしてる感じです。
「誰だろう?こんな時間に。」
まあ、いいやと思い再び寝ようと目を閉じました。
その時耳元で、こんな事を言われたのです。
「おい、起きろよ。」
言われたとおり起きて電気をつけたところ、誰も居ませんでした。
そりゃそうですよね、部屋に鍵かけてましたし。
空耳だと確信して電気を消して、目を閉じました。
するとまた、
「おい、起きろよ。俺はここで首を吊ったんだ。」と男の声で言われたのです。
こいつは本物だ!
ついに長年夢見てきた幽霊を笑わす時がやってきたのです。
まずはマイケルの真似でもしようかなと思って起き上がろうとしたところ、体が動かないのです。
金縛りとはこの事か!
ならば「るろうに剣心」ばりの剣気で金縛りを振りほどこうと、肚の下に意識を集中した所で記憶がなくなりました。
そして気が付くと朝でした。
夢だったようです。(ガックリ)
朝食を食べて、ホテルから仕事場所まで行き、仕事仲間と合流した時の事です。
「どうしたんですか?その首の赤いアザは。」
仲間の最初の一言でした。
幽霊が居るか否かは分かりません。
仮に幽霊が居たとしたらちょっと怖いかもしれません。
でもですね、幽霊の怖さなんてちっぽけなものだと思います。
だって私は生きてる人間の方がはるかに怖いってことを知ってますから。
※この話は事実を基にしたフィクションです。