【フィギュアスケート】女子フィギュア、真のメダリストは誰か
いろんな種目でけっこう奇妙な出来事が多い印象があった北京オリンピックも、つい先ほど閉会式が終了しました(この後、パラリンピックが行われます)。何でもそうだけど、終わってみるとあっけないというか、ホントにあったっけ? 的な現実感の無さに、しばらくボーッとなるんですよねえ~何でだろう。五輪こそフィギュアスケートネタの宝庫のはずなのに、今回、特に女子フィギュアはROCのドーピング疑惑という不愉快な問題に終始揺さぶられ、関係者のみならずフィギュアファンも甚大な迷惑を被ったわけで。この件については、さらなる情報を待って後日改めるのが望ましいかと考えますが、いやはや何なんだ、何の騒ぎだったのか。とりあえずいっぺん、クールダウンが必要だわ……そんな中にありつつも、日本のエース坂本花織選手が堂々の銅メダルを手にしました。このことが、我々日本国民にとってどれだけの救いになったか!ワタシ自身、こんなにもかおちゃんをフィーチャーすることになろうとは、ちょっと前までは夢にも思わなかったもんで、かなり驚愕しております。五輪では何が起こるか分からない、とよく言われますが、それは選手に限ったことじゃないんですよね。で、イラスト担当のSerafinaが、お祝いムードに悪ノリしたらしいTop絵をよこしてきました。彼女、これでも純粋に祝ってると言い張るんですが……なんだよ肖像権がどうのとかビビってたくせに、大丈夫なのか??? 知らないぞぉー。ちなみに、2月18日付朝日新聞17面に掲載された写真を参考にしたと言い訳してるので、いちおう申し添えておきます。しかしかおちゃん、私もTVで見るたびにすごく昭和の、しかも戦前の香りがする顔だとは感じてました。あの天真爛漫な笑顔、尋常小学校の修身の教科書とかに出てきそうじゃないですか~(やけに具体的)。「オトウサマ ト オカアサマ ノ オツシヤルコトヲ ヨク キキマセウ」とかの横にある挿し絵の、おかっぱ頭の女のコみたいな雰囲気(さらに具体的、ですがソース無し)。いやいや少しはスケートの話をしなくちゃ……今回、彼女の何がすごかったかって、この前代未聞の異常な空気の中で、とにかく期待通りに〈自分のスケート〉をやり切ったということでしょう。派手な大技を入れない分、確実に加点の取れる構成をミスなく積み上げていく彼女のスタイルは、まさにこの時のためのものだったのかも、と思わせます。“ロシア勢の一角を崩した”とか“牙城を崩した”という表現がぴったりなこの偉業、もっと賞賛されてしかるべきですよ。ご本人側も言うように、確かにスピードがいつもより気持ち控えめに見えましたが、次の五輪へのはずみがついたのは何よりでございます。競技後の会見で、食べたいものは「レバーとか、砂肝」、帰ってからしたいことを聞かれると「ユニバ行きたい」とか、もうドメスティック感満載で言うことなすび。ロシア勢のビリビリな一触即発(?)ムードに対して、こうも見事に“我らの日常”モードに意識を引き戻してくれるとはまた。一見、いつも通りに無邪気なこれらの言動がどれほどありがたいものだったか、我々はまだ気づいてないと思いますね、勝手に。〈何があってもブレない〉、って言うは易しで、ほとんどの人は異様な出来事に遭遇すると動揺しちゃう、いえむしろそれが当たり前です。そして、ここ一番の大事な局面で、どこからどんな邪魔が入るか予測できないのは、スポーツ競技に限りません。波乱に揺れ続けた、北京五輪女子フィギュアスケート。雑音に心乱されることなく、己れのことのみに集中して着実に結果を出した、坂本花織。さて、真の勝者は一体誰だったのでしょうか?SheilaIllustrated by Serafina★画像およびイラストの無断転載を禁じます★不要不急応援ブログ『塩キャラメルをひと粒』https://sheilacat.blog/