みんな気を遣って口にしないけど、実は内心モヤってる……

そんな“負のヘアスタイル”が持つ破壊力と影響力を考える、前代未聞の〈全日本破壊力ヘアスタイル選手権〉。

よけいなお世話は百も承知で、今回は第2位の発表です!

 

 

【第2位】パッツンストレート

 

●レア度…★★★★☆

●影響力…★★★☆☆

●破壊力…★★★★☆

 

 

第3位〈ハーフアップ〉に続く第2位は、近寄っただけで切れそうな、〈パッツンストレート〉ヘアに決定!!!

 

 

本稿執筆の直前、息抜きに観たYou Tubeの懐かしCM集で、30年以上前の楠田枝里子が偶然に出てきて、少なからずたまげました。

 

売れっ子だった当時の彼女、完璧なストレートボブ(のウィッグ)がトレードマークでしたよね。

モデル並みの長身に左右対称の顔など、どこか人工的な印象のせいか、いっときロボット説まで出たと記憶してます、懐かしー。

 

彼女くらいの容姿なら、パッツンストレートもプラスのインパクトを生みますが、こうした人はレア中のレアケースなので念のため。

 

 

 

ここで言うパッツンとは、毛先を横一直線に切り揃えた、ワンレングスのヘアスタイルです。

 

完璧な状態をキープするには、神経質なまでにマメなカットが必要なはずで、それなりにこだわりがあるのでしょう、何かとクセの強い人が多い気がします。

 

 

……でもパッツンの人って、コの字型の黒いボードからこっちを覗いてるみたいで、それが異様さを増幅してるって、気づいてらっしゃるでしょうか。

 

そして、自分のプライバシーを見せまいと武装してるようで、とにかく拒絶感がハンパない。

気軽に話しかけたい雰囲気ではないけど、通勤電車では間違いなく覚えられてますね。

 

 

ツヤツヤの黒髪だろうが、ゴワゴワのクレーヘアだろうが、鋭いパッツンヘアはなぜこれほどに人を不安にさせるのでしょう???

 

 

……いや、なぜも何も、そういうものだからですよ、人ってのはー!!!

 

“何か(良からぬことが)あるのでは”と思わせる人物に対して、とっさに身構えるのは、生き物の本能というか、当然の反応です。

 

思考やリクツじゃなく、もう動物的な直感とか非言語領域の話だから。

 

 

 

ガチなストレートボブは本来、クラシカルからアバンギャルドまで、レンジの大きいスタイリッシュなヘアスタイルです。

 

モデルやアーティストなど、個性と押し出しが勝負な職種にとっては、パッツン髪のインパクトは絶大。

アジア系のエキゾチックな髪も、目が痛くなるようなネオンカラーも、アピール第一のシーンではコレ一択で異論はありません。

 

 

よって、裏を返せばそれだけパッツンヘアは超高難度なスタイルであって、ヘタなパッツンは“異様で奇異な”印象しか与えないということ。

 

平たく言えば、一瞬で〈ヘンな人〉認定されて、人が寄りつかなくなるかも知れない、非常にリスキーなヘアスタイルと言えるでしょう。

 

前出の楠田氏や、伝説的モデルの山口小夜子、あとは周りを黙らせる草間彌生ぐらい、パーソナリティ自体に破壊力があって初めてバランスが取れるんですよ。

 

 

 

人体のパーツのうち、自然にスパッと一直線になる部分は基本、ありません。

なので、ハサミでパツッ! と切った髪は非常に人工的で、良く悪くも目立つ要素だとの認識がまずはほしいところです。

 

 

とは言え、どんなにハイリスク・ハイリターンでも、パッツンストレートヘアは見る人の心をかき乱す魅力を秘めています。

 

自分の殻を破りたい人には、チャレンジのしがいもまあ、あるつっちゃありますけど。

もちろん、そこはあくまで自己責任でお願いしますね。

 

 

次回はついに、第1位の登場! うう~む、コレちょっと意外かも……?

 

Sheila

 

Illustrated by Serafina

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