〔はじめに〕

本ブログでは、ごく一部の先天的疾患を除いた現代女性の“O脚”は、大半が生活習慣などの要因によって後天的に作られたものである、との仮説を前提にしています。

よって、該当する一般の方々への批判を目的とするものではなく、健康面への悪影響に警鐘を鳴らすと同時に、社会学的見地からの問題提起および意識向上を試みるものです。

 

 

 

日本人女性に特有の〈後天的O脚〉を考えるシリーズも、第4回目となりました。

今回は実践編として、〈後天的O脚〉をファッションの力だけでとりあえずカバーできるかどうか、また注意すべきポイントは何かについて、本ブログのイラスト担当で脚線美研究家を自称するSerafina氏とともに探ります。

 

 

Sera:さて今回のモデルは、人気アイドルグループ女子と女子アナウンサーを足した平均、みたいなイメージどえす。

 

ちなみにここでは比較のため、髪型やポージングはあえて変更せず、このボディをベースに写真などの資料を参考にしたイラストを作成しました。

 

 

She:うわあぁ、なんかいるいるって感じで、このへんがゾワゾワしますわ。

Sera:いるよねえー。引っ込んでいたいのか目立ちたいのか、どっちかはっきりせいって感じ。

She:しかもこのテの女子キャラ、合コンとか婚活パーティーでは隅っこにいても一番人気で、モテまくるんだよね。

Sera:そこまでいくと、彼女本人がどうこうより、男性連中の意識の問題になるけどね。

 

 

Sera:いかん、本題に戻ろう。

She:内くるぶしの角度は、床上から左右にそれぞれ最大約20°外側に傾いてる。

もっと内股で両ヒザが付かない脚だと、さらに角度が開いてるケースもありますね。

 

Sera:彼女も、股関節の内転が原因で、大転子(大腿骨の外側突端部分)が外側に張り出して、ヒザも離れたまま内側を向いてしまった例ね。

She:ヤセ型でお尻の肉はないけど、骨盤が横に広く見えるタイプかな。

ヒールの高い靴は苦手そう。

Sera:うーん、想像しただけでもしんどそうだよね。

 

 

 

ちなみに、こんな風に猫背&巻き肩だと、腕が身体の前にぶら下がる格好になって、歩くときは両腕を左右にぶらんぶらんと揺らすしかなくなるの。

言わば、“欽ちゃん走り”のウォーキング版だね。

She:いるいる、見たことある! レア案件だと思うけど。

Sera:マジ? 女性で?

She:ナナメ掛けバッグで、やや前のめりで、在りし日の地井武男が散歩してるような。

Sera:迷って出てらしたんでなきゃいいけどね。

She:別な意味で、何か見てはいけないものを見た的な、申し訳なさに似た思いがよぎったことは忘れません。

 

 

Sera:では気を取り直して。まず、普通の控えめなスカートスタイルから。

 

 

裾丈が、両脚の最も離れた位置にきているので、O脚がいっそう強調されてしまってます。

She:脚の一番太いところで終わるスカート丈が最悪だってことは世界の常識だけど、O脚にも言えることなのね。

Sera:透け感とか抜け感とかのトレンドに敏感でも、脚の間が広いのはやはり残念と言わざるを得ない。まあ、受け取る側の気持ちの問題ではあるけどね。

 

 

 

Sera:次、ならば脚の線を全部隠しちゃえばいいじゃん、、との思いつきで、かなりルーズめのパンツスタイル。

 

 

 

She:そーなのそーなの、パンツって意外に分かっちゃうのよー! これだけゆとりがあるから絶対隠せるだろうと思ったら、けっこう脚のスキマだけがはっきり出ちゃうの。

自分でも驚いたけど、これほんと盲点というか。

 

Sera:かなりたっぷりフレアのワイドパンツでも、脚の内側の線を拾いやすいってことは、みんな覚えておこうね。

She:パンツスーツでクールにキメたつもりでも、あっ……ってなるのは残念すぎ。

スリムなシルエットとか、線の出やすいとろみ素材は避けた方が無難かな。

 

 

 

Sera:あと、これも知っておいてほしい、ロングブーツの落とし穴。

 

 

ブーツの丈やデザインにもよるけど、隠すどころか、むしろ余計に外側へと広がる錯覚を与えるので要注意ね。

She:これ、同様事例の目撃談ある! ゴツいハイヒールのロングブーツはいて、両手に大きな荷物持った人が30mくらい前を歩いてたんだけど、一緒にいた父までもが思わず「あらら、どうしちゃったんだろうねーあの人は」と。

Sera:マジで「ギィ~、ガシャン! ギィ~、ガシャン!」的なSE音が聞こえてきそう。

She:ガンダムっぽいというよりは何か、UMAとかの“不思議な未確認生物”に見えました。

Sera:ロングブーツとO脚は、残念ながら相性がいいとは言えないみたいだね。

 

 

 

Sera:ちょっと調子に乗ってアソビました、じゃない、お詫びかたがたのおめかしスタイル。

 

 

 

She:どわああああ~~~! 男性の支持率、急上昇!! お嬢たま~!!!

Sera:婚活アドバイザーのおばはんが指ふり立てて指南する〈男性が好む女性のファッション〉だな。男が群がっちゃってしょうがないやつ。

 

She:「男性はみな、ジョセイらし~いヤワラか~い装いに好感を持ちます」とか、必勝マニュアルではそうなってるから。

私らみたいな与太系女子は、うわあっ、ってなるよね。

Sera:加えてこの、“守ってくれる?”的な表情……ってこれ描いたの私かスマン。

 

 

She:パフスリーブのおかげで巻き肩はややカバーできてるけど、くるぶしが少しでも見える服でO脚のカムフラージュは難しいね。

Sera:消去法でいくと、セーフなのは床すれすれのマキシ丈か、和服でガチ勝負に出るしかない。

でもそんなんじゃ、デイリーで現実的なチョイスとは言い難いし、悩むなあ。

 

She:……じゃあ、もうこれはこれでヨシとしよっか。少なくとも婚活パーティーではノープロブレムってことにして。

Sera:えーっ、いいのかそれで!?

She:たぶん、お相手候補はいっぱい見つかったと思うので……。

 

 

 

Sera:モデルとか芸能人ではない一般の方々であれば、完璧である必要なんか全く無い。

でも、足腰の不自然なゆがみは10年、20年、それ以上の積み重ねで大きな問題を引き起こす可能性がとても高いことを、軽く考えないでほしいと思うわけです。

 

She:全身の筋肉の3分の2が下半身に集中してるのはなぜか、ってあたりを、改めて考えてみるべきでしょうね。歩くと片足に体重の4倍の負荷がかかってる事実も。

 

 

Sera:今は自分の老後になんてリアリティが無くても仕方ないけど、ゆがみの少ない身体は、今の自分の美容面にも健康面にも、イイ事しかないんだから。

だから、必要に応じて専門家のサポートや助言を仰ぐことは、無駄でも贅沢でも何でもない。まずはそこに気づくことが大切だと。

 

 

She:デパコス売り場が大好きなのは結構。でもそれが今の自分への投資先として正しいのか。そこを問うてみる姿勢こそ、何よりもマストハブな美意識のあり方ではないでしょうか。

Sera:おー、どうなることかと思ったけど、さすがライター、上手くシメました!

 

 

 

……次回、誰も触れてこなかった〈後天的O脚〉問題、その核心中の核心に、いよいよ迫ります! って、毎回言ってる?

 

Sheila & Serafina

 

 

 

Illustrated by Serafina

★画像およびイラストの無断転載を禁じます

★不要不急応援ブログ『塩キャラメルをひと粒』 https://sheilacat.blog/