闇の子供たち ★★★★
児童の人身売買というテーマという日本では認知されていない問題を、表舞台に引き上げたことは意味があると思います。
細部の演出に関して、いくらでも口の出しようはあると思いますが、
(例えば
NGOのステレオタイプ的イメージの描写
ラストシーンのNGO突入のシーン
人身売買と臓器移植という2つのテーマの不明確さなど)
そんな点を帳消しにするぐらいのテーマ性だと僕は感じました。
さて、この問題を提起されて日本人がやるべきことは何だろうかと考えました。
僕はNGOがとった方法ではなく、ジャーナリストがとった
「システムを止める方法」を選ぶだろうな。
まず止めるべきはどこだろう。
①児童性愛者の存在
②児童の需要発生
③途上国で供給発生(先進国より発生しやすいのは自明)
④マフィアの存在意義が保証される
⑤人身売買のビジネスが成り立つ
臓器移植も基本的に同じモデルで説明できるかも。簡単な需要と供給のモデルだ。
需要の矛先が弱者に向くのは、悲しいけれど仕方のないことかもしれない。
この映画で描かれていたNGOは⑤以降の状況で戦っていた。
そこだけ止めるのでは不十分なのは分かりきっている。
不可能かもしれないが①の段階で止められないだろうか
性癖という人が裁きにくいエリアに足を突っ込むことになるのだが。
まず、需要を止める。
お金が流れるから、マフィアは止められないのだ。
しかし、どうやって①のステージを封じるか。
出国に検査か。膨大すぎて現実的ではない。
パスポート取得の際に、検査を行うか。いや、そもそも検査自体で防げるものか分からない。
……。
広告屋はジャーナリストとは違い、問題提起後の解決策を伝えなくてはいけない。
でも、これはめちゃくちゃ難しいぞ。ライフワークになってしまう。
まず、ちっぽけな日本人の一人として
「途上国の児童人身売買」というテーマをキャッチできたことに感謝します。
今の僕の日常からは遠い問題ですが、
問題に気づくことができたのでこの痛みを少しでも理解しよう。
もしチャンスがきたら自分のできることをする。
残念ながら、今の自分でできることはこれくらいなんだと思いました。
いい映画です。


