世界一熱い投資会社の日記(β版) -6ページ目

会社型投信にはこういったものも

昨日の「信金中金の広告に思う」を書いていて、
四季報を見ていたら、
優先出資証券の近くのページに
日本で上場している外国企業の株式がありました。

その中をぱらぱらと見ていたら、
ダイムラークライスラーやメリルリンチなどの企業と一緒に
会社型投信も上場していることを知りました。

すべて大証に上場しているのですが、
コリア・ファンド(8676)
スペイン・ファンド(8678)
ジャーマニー・ファンド(8680)
コリア・エクイティ・ファンド(8681)
モルガン・スタンレー・アジア-パシフィック・ファンド(8682)
テンプルトン・ドラゴン・ファンド(8683)


これらは流動性もほとんどなく、注目度も低いとは思いますが、
韓国やスペイン、ドイツ、中国などの株式投信をお求めの方には、
選択肢の一つにはなるかなと思います。

ETFと同様に上場している会社型投信のメリットは
手数料が株式の売買手数料と同様であるということや
市場で売買ができることがあげられますが、
上述しているとおり、流動性が低いために、
なかなかまとまった金額を購入しようとするのは難しいのかもしれません。

※上述した内容は私見であり、その内容及び情報の正確性について
  一切保証するものではありません。各自でご確認ください。
  さらに、上述されている銘柄などについては、
  その投資の勧誘を目的とするものではありません。
  実際の投資行動においては、各自の自己責任でお願いします。

信金中金の広告に思う

本日の日経新聞の最終ページの下段に
信金中金(東証:8421)の広告があった。

そこには、信金中金
自己資本比率や不良債権比率と一緒に
配当利回りが掲載されていた。

配当利回り:2.36%
これは2005年度予想配当金をもとに、
2005年7月末の時価により算出したものであると、
その下の注記に記載してある。

この優先出資証券も
株式に近い性格の金融商品であるので、
価格変動リスクを伴うということでは、
安全な運用商品とはいえないが、
同業である都市銀行など各種指標を比較すると
安定感はあるでしょうと主張している広告であると読める。

2005年10月7日の信金中金の優先出資証券の出来高は167単位、
売買代金で1億円弱である。

同じ日の三菱UFJフィナンシャル・グループ(東証1部:8306)の
出来高は55,836単位、売買代金は750億円弱である。

これを考えると、まずは信金中金の優先出資証券について
知ってもらうということも重要なのだろう。
ただ、このような広告の仕方は
いかにも価格変動リスクにうとい人たちが作ったものといわざるを得ない。

配当利回りを求める人は、
そもそも価格変動リスクを好まない性向のはずである。
また一方で株式(優先出資証券)を購入する人は、
価格変動のボラティリティの高さを求める性向にある。

これが、配当利回りの高さに魅せられ
価格変動リスクをあまり考慮せずに、
配当利回りを求める人が優先出資証券を購入したときには、
性向の不一致が起きて、
お互いが不幸になってしまうのではないだろうか

私にはこの広告が個人向け国債を意識して作られているように思えてならない
商品設計が根本から異なるものを意識した広告が
読み手にどのような影響を与えるか、心配である。

※上述した内容は私見であり、その内容及び情報の正確性について
  一切保証するものではありません。各自でご確認ください。
  さらに、上述されている銘柄などについては、
  その投資の勧誘を目的とするものではありません。
  実際の投資行動においては、各自の自己責任でお願いします。

フェアトレードと災害援助

インドとパキスタンが領有権争いをしている
カシミール地方で大きな地震が起きた。

昨年末のインド洋沖の地震を含めて
ここ最近、数多くの自然災害が世界中で起こっている。

そして、数多くの人が被害にあっている。

災害によってなくなる方以外にも
災害によって住む場所をなくしたり、
食べるものや飲み水の確保に困る人、
疫病にかかる人。

直接的な被害者以外にも、多くの人が被害を受けている。

世界中の国々は災害の直後から、
人的な支援、
物的な支援、
金銭的な支援
を迅速に行う。

それによって、
住む場所や飲食物の確保や
防疫がなされて、
被災地の方が早くもとの生活に戻れる
手助けとなっているだろう。

しかし、支援は一時的であることが多い。

なぜなら、世界中で大きな災害が多発しているからである。

自分が関係していないことに対しては、
人間はそのことが起こった直後には
衝動的に援助はするが、
また別のことが起こった際には、
前に起こったことよりもそちらが優先される。

悲惨な映像の記憶は、新しいものほど鮮明だからである。

だからこそ、被災地が支援によって落ち着きを取り戻したところで
世界の関心がなくなってしまうことが多いのだろう。

しかし、被災地にとっての復興は落ち着きを取り戻してからなのである。
以前の生活を取り戻すためには、働かなくてはならない

しかし、
被災によって産業が壊滅している地域には働く場所がないのである。

だからこそ、復興フェーズとなった段階からの支援には、
被災地に産業を復興させるということが必要になるのである。

ここで、被災地で農産物や工業製品を作り、
それを買うことによって支援をするということも
できるのではないかと思う。

大きな工場を作るのでは確かに企業は
設備投資をするのに二の足を踏むかもしれない。

しかし、軽作業的な業務を展開している企業や、
食品加工を行っている企業、
農産物を取り扱っている企業にとってみれば
彼の地に小規模でも工場を作ることは
それほど難しいことではないと思う。

その工場から生み出されたものについては、
それを購入することが被災地への支援となる
(場合によっては、支援金をのせて販売する)
というようなブランド構築を行えば、
一般の人でも比較的簡単に
支援を続けることができるのだと思う。

募金を行うことは、金銭を出すことによる見返りは
精神的な充足しかないだけに、ハードルが高い。

だが、商品を購入することが、支援につながるのであれば、
ただ金銭を出すよりもハードルは低い。
(もちろん品質がよいものを提供することは最低限必要ではあるが)

賛否両論はあるが、
ホワイトバンドをはじめとした各種のバンドが流行している現象
被災地支援に置き換えてみればよいのである。

バンドの代わりに
現地が生み出した産品を購入して支援をする。
また、そういった活動をしている企業を支援する。


日常生活からできる支援こそが長続きする災害援助なんだと思う。

今度のカシミール地震ではなにができるのか考えてみたい。

社長の資質

先日、とある会社の社長と面談した。

その社長と話をしていると、
こちらまで元気になれるほど
力がみなぎっていた。

社長のタイプにはいくつかあると思う。

ただ、ベンチャー企業を大きくしていくには、
社長にある種のカリスマ性が必要であり、
そのためには、社員をやる気にさせ、
それ以外のステークホルダーを信頼させるような
力が必要だと思う。

個人としての資質は別として、
社長という役を演じているときには、
みなぎる力を周囲に振りまける人でなければ
ベンチャー企業は大きくできないだろうと私は思う。

以前にベンチャー投資をしていたときには、
上司からベンチャー投資をするか否かは
社長の資質が大きなウェイトを占めると
言われていた。

その当時はビジネスモデルが重要だと思っていたものだが、
実際に事業会社で働いたりした経験から考えても
今ではその上司の言っていた社長の資質というところには
かなり納得ができるようになってきた。

社長という職業はいろいろな業務があるが、
基本的には社内外の人とコミュニケーションをとることが主たる仕事である。

それを今回お会いした社長に改めて実感させてもらった。

似ている状況

最近の株式相場を見ていて
とても似ているなと思っている。

それは、今の株式相場と
1980年代後半のバブル期の株式相場の状況が
とっても似ていると思う。
いまは3つの分野で相似点があると思う。

まず、社会的に株式運用が注目されている
というところが最初の相似点

書店には株式投資の入門書がならび、
雑誌もさまざまな株式投資特集がある。
これ以外にも、いろいろなところで
株式投資の話題を聞くようになってきている。
これはITバブルのときはるかにしのぐ状況である。

次に、出来高や売買代金
これは、投資主体は外国人と個人へとシフトしてきてはいるが、
バブル期に匹敵するくらいの水準や
それを超える水準となってきている。

当時と違うのは、日経平均株価の水準が低いこと。
これは当時よりも投資対象となる企業の数が増えたことも
一因だと思うし、
当時よりも、少ない鞘で回転売買をする人々が増えたからといえる。

そういう意味では、ここで相場が落ち込んでも、
やけどの度合いでいえば、
バブル期よりは軽いといえるかもしれない。

最後にいえるのが、相場をかき回す出来事。

バブル期には相場師のような人が出てきたり、
ピケンズのような外国人による経営権の支配を目的に
買い進んでいく主体が出てくるなどがあった。

これも、最近世間をいろいろなファンドなどが
にぎわせていたりするので、
どうにも似ているように思える。
(バブル期よりは合法的にやってはいるが)

しかもそのようなファンドの動きに相乗りして、
投資をする主体が増えてきているのも事実であり、
ある意味では相場を動かしているといえなくもない。

今後は、郵便局でも販売が行われることによって
より株式投信の設定が相次ぎ、
資金は株式市場に流れ込むだろうし、
ますますバブル期と近い状況が生み出されていくだろう。

こうしたときに留意すべきは、
あくまでもその会社の株価(時価総額)が
相場にかかわらず普遍的に妥当かどうかを判断できる冷静さであり、
それでも割安な株を買っていれば、
たとえ相場が下がったとしても、下落リスクが低い分、
負けない投資が実践できるだろう。

CXOは機能しているのか

今日はとある証券会社とMtgをした。

その中でCXOという職名はどこまで実態として機能を
しているのかという話になってきた。

証券会社の人は、
「CEOというのははっきりとした業務内容があるが、
 それ以外のCXOは特定分野のCOOのようなものである」
ということや、
「CFOは管理部長をちょっとかっこよく言っただけで、
 実態はCFOとして機能している人は半分もいない」
ということを言っていた。

すべてについて同意できるわけではないが、
CFOとして機能しているCFOはほとんどいないと思う。

私がこの人はCFOとしてすごいなと思ったのは、
いまのところ二人だけである。

この二人ともに、賛否両論あるが、
その手腕によって資金調達やM&Aなどを駆使して
ベンチャー企業を数年間で急成長させている。

この二人を見ていると、
これからの企業経営は真のCFOがいるかいないかで
成否が分かれると言っても過言ではないのではないかと思う。

それにしても、CFOの業務範囲とはどの分野まであるのだろうか。
そして本当にCXOは必要なんだろうか。

ファッションとしての肩書きでCXOを名乗っている企業は
意味がないことをいつ気付くのだろう。

そして資本市場に携わる人たちも、
本物のCXOがいるかいないかということで、
企業を見分ける必要が出てくるようになるのだろう。
(本物の経営者がいるかいないかということを見分けることが必要
 ということになるのだろう)

実績が先か立場が先か

人事で一番難しいこと。
それはポテンシャルを評価すること。

たとえそれまで実績を出せたとしても
立場が違えば成績が出せない人もいる。

逆にそれまでの実績が足りなくても
立場が変わることによって
飛躍的に成績が向上する人もいる。

ただ、実績の有無にかかわらず
やる気がポテンシャルを引き出す最大のエッセンスであり、
それが一番生きる立場に配置することが
人事では重要なんだと思う。

とかくビジネスにおいては肩書きというものが重要視されており、
立場をあげて、肩書きを使うことによって成績が上がる人もいるのは事実。

ただ、それを本人の実力ではないと評価するのは早計で、
いくら肩書きがあったとしても、
実力がなければ成績は出せないし、
そのプレッシャーに押しつぶされてしまうだろう。

立場が上がるということは、
責任が増すということであり、
その責任感が楽しめるポテンシャルがある人を
うまく引き上げることが人事(マネジメント)の最大の仕事なんだと思う。

ただ、日本においては、
実績はそれほど出ていないけどポテンシャルがある人材を
思い切って引き上げることに対して抵抗が多い。

この抵抗に対して、従順になってしまうのであれば、
それは本物のマネジメントではない。

たしかにリスクはあるかもしれないが、
その決定が会社をよりよくしていくという信念があれば
大胆な人事は実行すべきであり、
その人事には、引き上げる人材に対して、
成果に対するコミットメントをさせた上で、
それが実現できなければ冷徹に降格させるという決断が
できなければ真のマネジメント能力があるとはいえないと思う。

以前のエントリーでも書いたが
ベンチャー企業で伸びる最大の要素は
前向きさであり、
それがある人材を引き上げて戦力化していくのが
マネジメントに課せられた最大の業務なのである。

立場が人を育てるという言葉がベンチャーには一番似合うし、
実力の頭角が見えた時点でより裁量を与えて
どんどんチャンスを与えることが重要なんだと思う。

よく考えると株価上昇は当然なんだよな

ここ数ヶ月でかなりの株価上昇がなされている。

それもよく考えると当然だといえる。

・日本企業の税引後利益はバブル期を上回り過去最高を記録
・歴史的な水準にある低金利状態の継続
・円安基調

これによって本来であれば、
投資対象として株式が魅力的でないはずがない。

しかもである。

これ以降も、企業業績や金利水準は継続しそうなのだから。

安心して、日本株を買っていくという判断をするのは当然である。

その判断がさらなる資金を株式市場へ招きこみ
相場を加熱させるのである。

ただ、この循環がいつまで続くのか
ということを考えなければならない。

今日までの必勝パターンは、
明日以降の負けパターンとなるのだからである。

今後、日本経済への懸念点は、
・金利上昇
・増税による景気減速(悪化)

が株式的には主なものだといえる。
ここのモニタリングと予想をいかにしていくかが
非常に重要になるだろう。
(この2点をおさえておけば、
 マクロ的な株価の動きは把握できると私は考える)

営業ツールとしての名刺

以前に勤務をしていた会社は
もともと技術者ばかりの会社であった。

そこでは、営業活動には不慣れであったために、
社長は名刺のサイズを他社の3分の2くらいの大きさにして、
色も黒地に赤の文字で社名、白抜きで名前を表示するという
一瞬夜の商売かと思うようなデザインの名刺を使っていた。

このような名刺にすると、
まず初対面の顧客に対して、
営業的な話に入る前に、名刺についての話ができるので、
話のきっかけを作ることができ、
相手とのコミュニケーションがとりやすく
商談をすすめやすかったようである。

ただ、この名刺、一度白い紙を黒地に塗るので
1枚あたりのコストがとっても高く、
会社が拡大してきて、社名変更を機会に、
大きさはそのままで、色を白地とするデザインに変更してしまった。
(これによってコストは1/5くらいまで下がった)

それでも名刺のサイズや
それまでの黒地の名刺の話などで
話のきっかけにはなっていたようです。

ただ、この会社はここ1年くらいで
とっても有名になったので、
もう名刺で話のきっかけを作らなくても
話がしやすくなっているようです。

ちょっとした支出だけれども、
これで話がしやすくなるならば、
非常に合理的な支出だと感心したものです。

鴨肉とユニクロの関係とは

最近、いろいろなところで鴨肉の料理をみかけたり、
いろいろとところで鴨肉が売っていたりする。
しかも、かなりお得な値段になってきている。

以前は、鴨肉というと
鴨鍋や鴨南蛮などの料理というイメージがあったが、
最近では、鶏肉など他の肉の代替品として
利用されるケースが増えてきたと思う。

今日、とあるハム・ソーセージ加工をしている企業で、
ソーセージ製造を体験するということをしてきた。

その中で、ハムやソーセージを作ることについての
質疑応答で、担当の方が、
鴨肉が普及していきたのは、ユニクロに一因があるという。

その理由としては、
「ユニクロがダウンジャケットを格安で大量に販売したことに伴い、
 大量の鴨を育てて、羽を取ってダウンジャケットにしている。
 この羽を取ったあとの鴨の行く先が、鴨肉として普及をしだしたのだ」
ということを言っていた。

たしかに、ある一定のものが大量に生産された際の
副産物の行方ということを忘れがち。

このようにして経済は回っているんだと思わされる出来事であり、
投資には、このような副産物の行方がどのような作用を起こすのか
というところにも発想が及ぶようになると強いなと考えさせられた。