二週連続で日本語学習者とのオフ会。そのせいか、身体に変調をきたしている。いいストレスも不調の原因になることをこの歳で実感している。

 

 

先週お会いした人は単刀直入に「会いますか。」と誘ってくれた。こんな人もいることにはいるけれど、私が知っているフランス人はもっと厄介。

 

その距離の詰め方は何ともまどろっこしい。まるで日本人のよう…なんて○○人論を書くつもりはなく、関心事である言語に焦点を当ててみよう。

 

何かと便利さ、単純さが好まれる社会で、私は不便さや複雑さがもたらす豊かさもあると信じている。それは人間関係や言語体系においても同じだと思う。

 

私が知っていると言えるのは日本語と仏語だけ。日本語は外国人向けレッスンを通じて日々客観的に見ているし、仏語は30年近くそばにあり、どちらかと言えば主観的に眺めてきた。

 

日仏ともに相手との距離を自分で決められる言語だと思う。「ですます調」を使うか、vous と tu のどちらを選ぶか。相手や状況によって使い分けるので距離の取り方が複雑になる。

 

(仏語の場合、英語の you に当たる二人称代名詞が2種類あり、一般的に tu は親しい間柄、vous は初対面や目上の人に対して使われる。それぞれvouvoyer、tutoyerと言う。)

 

私は普段、日本語レッスンで仏語を使う時、vouvoyer で話している。駆け出しの頃、相手の年齢を考慮し、さらに親近感を醸し出そうと tutoyer を使ったことがある。

 

でも、日本語レッスンなのだから相手に気を遣うことなく、相手が誰であろうが、vous に統一することにした。もちろん日本語では「ですます調」で話している。

 

一線を引きつつ、相手によっては、込み入った話もする。まさか恋愛話はしないけれど、言葉の選択が、それぞれの言語や文化の影響を受けていて時々、ドキッとする↓

 

ここに「いつか4人で会ってみたいと思っている。」と書いたら実際に対面することになった。最初に「会おうか」という話が出たのは確か2022年の暮れだったと思う。

 

Vさんからの提案だった。その経緯を対面する前に書き記すつもりだったけれど、対面してしまうと経緯はどうでもよくなり、今後の付き合いのほうに関心が向く。

 

とにかく昨日の午後、4人ではなく、お二人、夫、息子、私の5人で会った。フランス人3人、日本人2人という構成だったからか、仏語少し多めで二か国語が飛び交った3時間。

 

私と生徒というか仲間たち。梅田を避け、なぜか福島のカフェにて。Lさんは掲載を快諾してくれたものの、Vさんは断固拒否(笑)。見とれるほど美しくて、知的で、繊細なのに。
 
そこから飛び出すユーモアと皮肉にLさんは惹かれたのだろう。二人は普段、別々にレッスンを受けている。同時に見るのは初めてだった。
 
で、この二人は以前から私の仏語力を知りたがっていた。どう評価されたか。気になる。同席していた夫は高評価を得たはずだ。仏語ではなく、人間として。
 
日本在住のフランス人と交流を避けている夫がいつになく生き生きしていた。予想どおり馬が合ったようで昔からの知り合いのように感じたそう。

 

私にとっては今までレッスンで話した内容の繰り返しだったけれど、複数で、別の言語で、対面で話すのは、ひと味違う。フランス人が3人集まると、聴解力がついていかない。

 

話題は、それぞれの共通の関心事である言語や文化について。堅苦しくなく、肩肘張らずにカフェのテラス席でガヤガヤ話した内容から、いろいろなヒントをもらえそうだ。

 

電車の中で昨日話したことを思い出そう。これから京都へ向かう。あいにくの空模様。雨の京都には学生時代の思い出もある。雨宿りがてら寺を散歩するのもいい。

 

一連のオフ会の締めはフランス人4人、ブルキナファソ人2人、日本人2人の会合。といっても、2月、3月に日本語レッスンをした友人とその家族に会うだけのこと。

 

仏語が飛び交う夜。何時に帰ってこられるのか。私の活動時間ではない。でも日本国内。7月のフランスでのパーティーの「前哨戦」と考えて、楽しんでこよう。