フロント・ロイヤル(バージニア州)~ワシントンDC~ニューヨーク(2018/5/24~5/28) | インベストメントライダーふるさんのブログ Investment rider Seiji Furuhashi travelling around the world by motorcycle

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オートバイで世界を駆け回るインベストメントライダーを目指す個人投資家。
オートバイでのユーラシア大陸横断と南北アメリカ大陸縦断、アフリカ大陸とアラビア半島横断、東南アジア・インド・中近東等走行後、2025年4月~9月欧州・中央アジアをツーリング中。

2018/5/24() フロント・ロイヤル(バージニア州)~ワシントンDC 111km

 

フロント・ロイヤルからワシントンDCまでは100km強の距離だ。高速道路で約1時間の距離だから、フロント・ロイヤルから車で通勤している人もいる。

 

4日振りにインターステートの高速道路を走りワシントンDCへ向かう。上り線は思ったほど混んでいない。 一ヶ所で交通事故による渋滞があったが、ほぼ順調な車の流れだ。 高速道路は無料だから、100kmの距離でも車で十分通勤できると確信した。

 

アメリカでは企業が交通費としてガソリン代を出してくれるかどうか知らないが、 レギュラーガソリンの価格が1ガロン(約3.8L)2.7~2.8ドルだから1L当たりなら80円前後と安い。 燃費が10km/Lなら一日当たり1,600円程度のガソリン代だから日本の首都圏の電車代と変わらない。

 

ワシントンDC市内はさすがに渋滞していた。 市内のいたるところでビルの建設工事や道路工事が行われている。まだ景気がいいのだろう。 街角でUPS(大手宅配便)の運転手に最近の荷動き状況を聞いた。 UPSの運転手は一番忙しい時期は過ぎたが、依然荷動きは活発だと言っていた。

(交通渋滞のワシントンDC市内)

 

ワシントンDC市内のホテル代は一泊150ドル以上と高い。宿代が安いドミトリータイプのホステルに宿泊することにした。バイクは無料で駐車させてくれた。 市内中心部に宿泊するのはアメリカ入国以来初めてだ。

 

ホステルから国会議事堂、ホワイトハウス等の主要建物は徒歩圏内と交通の便が良い。都市の雰囲気を味わうには良い立地だ。 早速大統領就任式でテレビ放送される国会議事堂からワシントン記念塔にかけての公園を散歩した。 

(国会議事堂)

(ワシントン・モニュメントと国会議事堂の間には長さ1km以上の芝生の公園がある)

(ホワイト・ハウス前)

 

高層ビルが無いワシントンDCの中心部は広い芝の公園とオープンスペースが豊富にあり、ゆったりして見える。複数の観光バスが国会議事堂や博物館がある場所に横付けされている。 スペイン語、中国語、アラビア語等外国語が聞こえてくる。外国人観光客が多い場所だ。

 

投宿はCapital View Hostel(一泊30米ドル=約3,300円)

(投宿した煉瓦造りのホステルは市内中心部にあった)

 

2018/5/25() ワシントンDC滞在2日目 スミソニアン 宇宙航空博物館見学

 

ワシントンDCの国会議事堂とワシントンメモリアル(高さ160m長の大理石の塔)の間の長さ約1kmの公園通りにスミソニアン財団が保有している博物館、美術館が複数ある。俗にいうスミソニアン博物館だ。 入場は無料である。博物館の中で一番人気があるのが宇宙航空博物館(National  Air and Space Museum)だろう。

スミソニアン宇宙航空博物館

(手狭な内部には所狭しと展示物がある)

 

(ライト兄弟が初フライトに成功した飛行機)

 

ライト兄弟が作った初めて空を飛んだ飛行機から現在のジェット機までの航空機及び人類初の月面着陸に用いた宇宙船等が展示してある。 ここの展示物は修理等で手が加えられていてもオリジナルであるもののみが展示されている。

 

太平洋戦争中の無傷のゼロ戦も展示物のひとつだ。展示物が判り易く説明してあり、大人もこどもも楽しめる博物館だ。世界中からワシントンDCへ来た観光客が一度は足を運ぶ場所だろう。

(ゼロ戦)

(特攻隊員の多くは経験が少ない大学生だったと説明されていた)

 

無料でスペイン語の館内ツアーがあるというので待ち合わせ場所に行った。ツアー参加者は当方一人だけだった。ツアー途中で抜け出したくても、抜け出せなかった。

 

説明してくれたガイドは電気の博士号を持つ退職後のボランティアだった。米国在住歴38年のエクアドル人だと言っていたが、ガイド役は自分が得意な分野の説明を当方の興味にお構いなしにまくしたてる。

 

こんな時はひとりだけで聞いているのは重い。90分の館内ツアーで、説明を受けたのは初めて飛行機を飛ばしたライト兄弟と、飛行機で初めて米国大陸横断と大西洋横断をした人物と飛行機のみだった。

 

(リンドバーグの大西洋初横断に使われた飛行機)

 

2018/5/26() ワシントンDC滞在3日目 スミソニアン国立自然科学博物館見学

 

スミソニアン博物館の一つであるNational Museum of Natural Historyという自然博物館を見学。 ここではアフリカ大陸、オーストラリア大陸および北米大陸の哺乳類の剥製標本が豊富だ。また人類の祖先の誕生から人類の変遷についても詳しく解説されている。

スミソニアン自然歴史博物館

 

自然歴史博物館の入口ホール

 

(自然歴史博物館の哺乳類ホール)

 

土曜日のためか見学者数が多く、12時過ぎから15時過ぎまで見学したが15時過ぎには館外で数十メートルの列を作って入場を待つ状態だった。 

 

せっかくワシントンDCまで来たのだからと思い、リンカーンメモリアル(リンカーンが鎮座した像を祀った寺院)ある場所まで足を延ばした。 この場所はホワイトハウス前より観光客が多いように見えた。 この公園には第一次世界大戦、第二次世界大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争等の記念碑もある場所だ。 

(リンカーン・メモリアル)

(リンカーン・メモリアルの内部)

 

投宿のホステルは6人部屋だった。初日は6人部屋に2人だけだったが、2日目には3人、3日目には6人となった。 昼間は全員出払って部屋に残っていない。夜は寝ている人の迷惑にならないように静かに帰って来るので宿泊をする分には十分だ。

 

同居人の一人にインディアナ州から自転車でツーリング中の60歳代のシニアのアメリカ人がいた。インディアナ州から900マイル(1,500km)走行してきている元気な人だ。 同氏からアメリカの風光明媚なツーリングルートを教えてもらった。また、クマよけの辛子スプレーも頂いた。 辛子スプレーは野犬撃退にも役立つ。

(インディアナ州から自転車ツーリング中のモリス氏)

 

2018/5/27(日) ワシントンDC4泊目 スミソニアン宇宙航空博物館 - スティーブン・F

ウバール・ハジー・センター見学

 

スミソニアン宇宙航空博物館は2つある。2日前はワシントンDCの中心部にある宇宙航空博物館だった。

 

もう一つは市内中心部から約50km離れたワシントンDCダレス空港の近くにある。

この博物館は長さ約400m、幅約100mの巨大な格納庫の中にある。 初期の飛行機から第一次世界大戦、第二次世界大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争および現役を退いたばかりのジェット機等100機以上の航空機やスペースシャトル・ディスカバリー号が展示してある。

(郊外のスミソニアン宇宙航空博物館 通称ハジーセンター)

(格納庫のように大きい博物館内部)

(スペースシャトル・ディスカバリー号は39回飛行した)

 

太平洋戦争で使われた日米の爆撃機や戦闘機も展示されている。広島に原爆を投下したB29エノラ・ゲイ号も依然アルミニウムの光沢が残る機体で博物館の中央に展示してあった。 日本人としては複雑な気持ちだ。

 

また、当方も存在を知らなかったが、アメリカ東部やパナマ運河を奇襲するために潜水艦で運んだ旧日本海軍の水上爆撃機が無傷で展示してあった。アイチ・スイランという飛行機だが実際に使われる前に終戦となり横須賀で米軍に引き渡されたと言う。

(広島へ原爆を投下したB29エノラ・ゲイ号)

 

(水上爆撃機アイチ・スイラン)

 

ウクライナから移住した元ロシア人の現役の航空エンジニアが3時間以上ボランティアガイドとして博物館内を案内してくれた。人類の発展のためスミソニア氏が私財で作った博物館・美術館は20あるという。同氏の遺言は入場料は無料とすることだったので、その意思を尊重して現在でも入場料は無料だ。博物館維持には巨額な費用がかかっている。 専門知識をもっている同氏のようなボランティアがガイドとして複数いると言う。有難いことだ。 

 

自家用車ならワシントンDC中心部から一時間以内で来れるが、当方は地下鉄とバスを乗り継いで2時間以上かけて来た。市内中心部でもそうだったが、インド人の家族づれ観光客が多いのには驚いた。

 

因みにスティーブン・F・ウバール・ハジー・センターの名は、同博物館に多額の寄付(66百万ドル)をした人の名前だという。 展示したい航空機はたくさんあるが、予算の関係で修復作業が進んでいないという。

(ワシントンDCの地下鉄構内は薄暗かった)

 

2017/5/28() ワシントンDC~ニューヨーク市(New York) 366km

 

前日夕方から降り出した雨が朝方まで降っていた。 出発時は曇天であったが、高速道路を走るため、雨具を着用して出発。 午前8時には出発をと考えていたが、ホステルで気が合ったサイクリストの米国人と今後のツーリングコースや装備について話し込んでいるうちに出発は10時になってしまった。

 

ワシントンDC~ニューヨーク市は交通量が多い区間と聞いていたが、祭日(退役軍人の日)とあってか途中2カ所での交通事故渋滞を除けば順調な流れだった。ただし、景色を楽しむルートではなく、単なる移動手段のためルートだ。

 

この区間はほとんどが有料区間だった。 オートバイも乗用車も同一の料金だ。オートバイの数が少ないので、日本や他国のようにオートバイ料金を乗用車より低くする等考慮されていない。 アメリカのライダーは不利に扱われている。

 

ワシントンDCからニューヨークまでは5カ所の料金所があった。最後の料金所はニュージャージーとマンハッタン島を結ぶ老朽化した2.5km弱の海底トンネル(Holland Tunnel)だった。通行料は15ドル(約1,650円)だった。 こんなぼろい地下トンネルで15ドルもとるとはボッタクリではないかと思った。

 

産油国だけあってガソリン価格は安いと感じていたが、ニューヨークが近くなるに従い高くなっている。約一週間前にテネシー州で1ガロン(約3.8リットル)あたり3.03.1ドル(リッター当たり約90円)だった最高品質のハイオク(93オクタン)がマンハッタン島手前のニュージャージでは3.9ドル(約113/リットル)だった 。

 

マンハッタン島への道は東京首都圏の首都高速道路のように狭くて複雑な道のため緊張した。景色を見ている余裕はなく、前後を走る車に注意しながらカーナビの指示を注視するのみだった。

 

ニューヨーク市内の宿泊費が高いので、マンハッタン島の中華街横のホステルに投宿した。インターネットの予約サイトでは「駐車場有り」となっていたが、宿では「駐車場は無い」とあっさり言われ、自分で駐車場を探さざるを得なかった。

 

中華街の一角の駐車場で、責任者のウズベキスタン人に当初25ドル/日と言われた駐車料金を「オートバイで世界一周中でお金を節約せねばならない」と交渉したら、事情を察してくれ10ドル/日まで下げてもらう。感謝。

メキシコとアメリカの国境ノガーレス(アリゾナ州)からニューヨークまでは5,800km弱の距離だった。

 

投宿はCanal Loft Hostel & Hotel(ドミトリーで一泊61ドル=約6,700円)