トウーソン(アリゾナ州)~グランドキャニオン~アルバカーキ 2018/5/8~5/12  | インベストメントライダーふるさんのブログ Investment rider Seiji Furuhashi travelling around the world by motorcycle

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オートバイで世界を駆け回るインベストメントライダーを目指す個人投資家。
オートバイでのユーラシア大陸横断と南北アメリカ大陸縦断、アフリカ大陸とアラビア半島横断、東南アジア・インド・中近東を走行後、2024年4月~5月オーストラリアツーリング。

2018/5/8() トウーソン~フラッグスタッフ(Flagstaff) 470km

 

トウーソンからグランド・キャニオン観光の起点となるフラッグスタッフの町へ向かった。 500km弱の距離がある。 

 

交通量が多いインターステーツの高速道路を避け、前日ガーミンの事務所のスタッフから推薦された景色が良いツーリングルートを通った。 

 

トウーソン(Tucson)77号線でGlobe188号線でPayson260号線でCamp Verde17号線でFlagstaffのルートだ。 最後の17号線のみがインターステーツの高速道路だが、その他は交通量が少ない田舎道だ。田舎道と言っても制限速度は時速65マイル(105km)と高速道路並みだ。

 

周りの景色はメキシコ北部の荒地の延長だ。 灌木がより小さくなり砂漠化している。

禿山には5m~6m位の高さの大型サボテンが目立つ。映画やテレビで見たことがあった西部劇にでてくるサボテンがある風景だ。 

 

ツーリング中のオートバイ集団、単独のライダー等多くのラーダーが通る道だ。 

 

表面に出たねじれた地層が確認できた。太古からの大地の隆起活動の痕跡だ。荒涼とした谷と大地の中に突然湖が現れた。雨がほとんど降らないこんな土地に川があるのだろうかと疑問が湧く。

(斜めの地層)
 

(Paysonへ向かう260号線)

 

(Payson手前のルーズベルト湖と湖上に浮かぶボートハウス)

 

(サボテンが大きい。高さ5m位はある)

 

この一帯は国立森林公園に指定されている。 国立公園内には山の崖のくぼみを利用した紀元前の住居跡もあるという。

 

気温は40度と暑い。ガソリンスタンド併設のコンビニ(サークルK)で大型カップ(1L)サイズのペプシコーラを2回飲んだが、それでも喉が渇く。 ツーリング中で一番喉が渇くルートだ。

 

本日も宿泊の事前予約無しだった。気に入った場所があれば、そこで宿を見つけるつもりでいた。しかし途中の小さな町ではモーテルを見かけけなかった。 結局事前に調べておいたフラッグスタッフのモーテルに投宿した。このモーテルで、シアトルからバイクで全米をツーリング中の青年と意気投合して情報交換を兼ねて夕食を共にすることにした。

 

投宿はThe L Motel Downtown2泊で105ドル)

 

2018/5/9() フラッグスタッフからグランドキャニオンまで日帰りツーリング 305km

 

フラッグスタッフの町は標高約2千メートルの高地に位置するため、朝夕は冷え込む。

日中は刺すような強い日差しで暑くなる。

 

グランドキャニオン観光の起点となる町だが、グランドキャニオンまでは片道130km程度ある。グランドキャニオン内の宿泊施設は最低でも一泊200ドル以上と高いためフラッグスタッフに2泊して、日帰りでグランドキャニオンまで行くことにした。

 

エゾ松の森林の中を通る180号線で途中まで行き、その後64号線で一気にグランド・キャニオン国立公園のビジターセンターまで行く。 64号線に入るとグランドキャニオンへ向かう車が多くなる。約1.5時間の走行だった。

(フラッグスタッフからグランドキャニオンへ向かう64号線)

 

公園入口で入場料(バイクは25米ドル)支払う。 公園内が広いため公園内を無料バスで移動する方法もあるが、当方はバイクにてヤバパイ展望所(Yavapai Point)へ向かった。

 

世界一大きい渓谷だとは知っていたが、グランドキャニオンの絶景を前にして言葉では言い表せられない雄大な規模に圧倒された。アルゼンチンのパタゴニアやチリのアタカマ砂漠でも雄大な景色を見たが、グランドキャニオンの規模には比べものにならない。 渓谷の幅は平均16km、渓谷の下を流れるコロラド川までの深さは1.6kmと桁違いだ。この大渓谷は長さ400km以上にわたり形成されているという。

(ヤバパイ展望所からの風景。写真左側の奥の崖の上に人の姿が見える)

 

(ヤバパイ展望所からの風景)

 

ビジターセンターから30km東に位置する砂漠展望所(Desert View Point)からの景色が良いとビジターセンターにて教えてもらった。この展望所からは渓谷と渓谷の東側にある砂漠、更に100km以上離れた先にある幅広い崖が見渡せる絶景ポイントだった。この景色を見るため、メキシコの危険地帯と呼ばれる北部を走ってきた。 大満足だ。

 

 

(砂漠展望所からの風景。コロラド川がはっきり見える。約100km先まで見渡せる)

 

(砂漠展望所から写真の台形状の山まで約6kmの距離があるが、もっと近くに見える)

 

この砂漠展望所までは園内を走る無料バスが来ないので他の交通手段で来るしかない。

 

グランドキャニオンからの帰路は往路と異なる道を通った。砂漠に向かう一本道だった。フラッグスタッグが近づくと森林地帯となる。

(グランドキャニオンからフラッグスタッフへの帰り道は砂漠の中を通るルートだった)

 

2018/5/10()フラッグスタッフ~モニュメント・バレー~ファーミントン 490km

 

モニュメント・バレーの観光をしながら長い距離を移動するため、午前7時過ぎにフラッグスタッフのモーテルを発つ。最初の280kmの距離をほぼ一気に走り抜け11:30頃には映画やテレビで見たことがあった荒野にそびえるテーブルの形をした岩山があるモニュメント・バレーへ到着。 

 

(モニュメントバレー手前の163号線沿い景色)

 

(道路脇の露店ではナバホ族の人達が手作りのアクセサリーを販売する)

 

この辺りはアメリカ・インディアンのナバホ族が多く暮らし、ナバホ国(Navajo Nation)として自治を敷いている。

 

アメリカに入国してからオートバイの燃費が良くなっている。時速100km以上で走行すると今までは燃費が約20%悪くなったが、アメリカのハイオクタン(91オクタン)の質が影響しているのか高速運転でも燃費は一向に悪化しない。

 

アメリカの道路は走り易い。歩行者や自転車および小型のバイクが道路を走っていない等、道路上の障害物が少ないことがあげられる。 また、一車線の道路幅が広く交通マナーが良いことも影響している。 左折の際の予備の車線があったりして使い勝手が良い。 地方道路でも時速65マイル(105km)と高速道路並みの速度で走れるため移動時間が中南米ツーイング時よりも短くなる。

 

モニュメント・バレーに到着する随分前から周囲の風景は自然が作り出した造形美を形成してた。大地にそびえ立つ巨大な奇岩や柱のような岩山等写真撮影をしたくなるような場所ばかりだ。

 

モニュメント・バレーにはビジターセンターがあり、ここから見る岩山の風景がテレビや映画でおなじみの風景だ。 オートバイでの入場料は10米ドル。 ここも外国人観光客が多い。

(モニュメントバレーのビジターセンターからの景色)

 

(モニュメントバレー内は車高が高いピックアップトラックの走行は認められてるが、RV車及びオートバイの乗入れは禁止されている)

 

ダート道を甘く見たのが失敗だった。モニュメント・バレー見学後は宿泊地のニューメキシコ州・ファーミントン(Farmington)へ急ぐことにした。スマホ・カーナビ示す最短距離を通る。主要道から脇道へ入る。更に進むと砂漠の中のダート道になった。ダート道は避けるようにしているが30km程度距離の固めのダート道のため、近道して時間を稼ごうと思った。

(近道のダート道だったが。。。)

 

判断が甘かった。砂漠のダート道には風で砂が溜まりやすい。先に進むほどダート道の上に砂漠の砂が風に吹かれて積もっている。荷物を満載したバイクで砂が深く積もったダート道を運転するのは難しい。 砂が5cm以上積もると砂で前輪がフラフラして直進できない。久しぶりに砂地で転倒。

 

 

ほとんど車が通らない砂漠道にナバホ族の若者が運転するピックアップトラックが来た。 若者にバイクを起して深い砂地から引き出すのを手伝ってもらった。

更に、サイドバックやトップケース等全ての荷物を車に乗せてもらい、当方はバイクを軽量化して先に進む。 

 

ダート道のところどころに溜まっている厚い砂で前輪をとられフラフラしながら、なんとかダート道を抜け舗装道路にでた。 ピックアップトラック若者には30ドルと日本から持ってきたちょっとしたお土産を渡して感謝を伝えた。ほんとうに助かった。久しぶりに「ダート道を甘く見なさるな!」の教訓となった。

 

(砂地で転倒。トップケースを取り外して、どうしようかと思案している最中にピックアップトラックが通りかかった)

 

(ナバホ族の若者に助けられた)

(二級道路には補修跡が多い。モニュメントバレー~ファーミングトンへ向かう160号線)

 

ファーミントン(Farmington)のモーテルで洗濯機を借り、砂まみれになったライダージャケットとライダーパンツを洗濯する。

 

投宿はFarmington Inn(一泊43ドル)

 

2018/5/11()ファーミントン~アルバカーキ(Albequerque) 284km

 

前回のブログ更新から一週間以上経過しているが、日々移動しているため更新する時間が無い。一週間分の撮影した写真の整理(写真データに名を付けてパソコンに保存)もせねばならない。これが時間がかかる。

 

アメリカではモーテルが多いので予約無しでも宿探の確保は容易だ。しかし、宿にて部屋の価格を直接交渉しても、Booking.Com上での予約料金と同一の場合が多い。あるいは直接交渉の方が高い場合もある。 他国の場合、直接宿と部屋料金の交渉すると、宿がBooking.Comへ支払う手数料(部屋料金の約2割)を考慮して、料金を多少値引きしてくれる場合が多かった。

 

 

午前中は写真の整理と本日のアルバカーキの宿の予約で終わってしまった。正午にファーミントンのモーテルを出発してアルバカーキへ向かう。 風が強い。前方斜め右からの向かい風を受けて、乱気流の中を飛行するジェット機のように車体が揺れながら進む。 

 

アルゼンチンのパタゴニアを走行しているようだ。灌木の荒地と強い風はパタゴニアの名物となっていたが、ここも同じだ。

(ファーミントンからアルバカーキへ向かう途中の崖。高さ100m位ありそうだ)

 

(サンタ・アナ付近の大きな山)

 

アルバカーキはアメリカらしくない名前だ。17世紀に当地を創設したスペイン人の名前に由来している。スペイン語読みではアルバケルケとなる。

 

午前中に予約をして赴いたモーテルの受付係は不愛想だった。おまけに部屋ではWiFiにつながらない。 宿を変わる旨を伝えると、簡単に宿泊費の返金に応じてくれた。ビジネスライクな対応だ。

 

替えた先のモーテルはインド人経営だった。宿泊所の運営と経営はインド人が多い。民族により職種が異なるようだ。中国人は食料品店や雑貨店の経営が多い。

 

投宿はKights Inn Albuquerque (一泊57ドル)

 

2018/5/12() アルバカーキ2泊目 オートバイのメインテナンス

 

3月上旬にパナマ・シティーにてエンジン・オイルの交換をしてから約1万キロ走行した。 エンジンオイルとオイルフィルター交換のためアルバカーキのBMWディーラーを訪れた。

 

ディーラーのサービス工場で「この時期は2週間先まで仕事が詰まっている」と言われたが、 直ぐにエンジンオイルとオイルフィルターの交換等のメインテナンス作業をしてくれた。加えて、洗車まで無料でしてくれた。また、2日前に砂漠道で砂だらけになった駆動チェーンの洗浄も行なった。 エンジンオイルを含む補修部品は他国より安いが、人件費が高い。費用は185ドル(約2万円強)。

(アルバカーキのBMWオートバイの代理店)

 

全米の主な都市にはBMWのオートバイディーラーがある。ハイウェイや街中で見かけるオートバイは大型ハーレー(ダビットソン)がほとんどだが、BMWのバイクもアメリカで人気が出てきていると言う。 アメリカの広くて直線的な道路にはハーレーが似合う。ハーレーは車に例えれば大型トラックのような存在だろう。

 

アルバカーキの町の中心部をバイクで走った。土曜日の昼下がりだが、歩道を歩く人影は少ない。 古い建築物が無く、ニュータウンのようにきれいだが、無機質な感じがする。 中南米の旧市街の古い街並みに親しんできたので、アメリカの近代的な町並みに慣れるには少し時間がかかるようだ。

(アルバカーキの中心部 セントラルアベニュー)

 

 

以上