エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて -44ページ目

エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて

ただの戯れ言?!またはエッセイのようなもの。
そしてボクは時をかける。

『しあわせの雨傘』


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-es~10.jpg


【キャスト】
カトリーヌ・ドヌーブ、ジェラール・ドパルデュー、ファブリス・ルキーニ、カリン・ヴィアール


【監督】
フランソワ・オゾン




“何と人生は美しい”




1977年、フランスの地方都市。


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-es~09.jpg


毎朝、ジョギングに出かけ、森の動物たちの愛らしい仕草に心を打たれては趣味のポエム作りに生かす優雅なブルジョワ主婦のスザンヌ。


「仕事への口出しも家事もするな。妻はただ美しくおとなしくしていればいい」
が持論の夫・ロベールは、雨傘工場のワンマン経営者だ。


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-s~07.jpg


ところが、折から労働争議真っ直中の工場で、ロベールが心臓発作で倒れてしまう。


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-es~11.jpg


急遽、工場運営を任されたスザンヌだったが……全くの素人だった彼女が意外な能力を発揮していく!

「そうよ、人生は美しい」


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-s~08.jpg




夫が倒れ、工場を切り盛りすることになったブルジョワ婦人が、思わぬ自分の才能を発見していく姿をを描くヒューマンコメディ。



ジョギングをするスザンヌの姿で幕を開けるが……なんとその格好は赤のジャージ!

ゴージャスなイメージの大女優、あのカトリーヌ・ドヌーブが田舎の中学生が着ていそうなダッサい赤ジャージで登場するという衝撃的な(?)オープニング。(ところがこれが、意外と似合っていて可愛いのだ!)

彼女が走り着く先は森の中。
そこで暮らす様々な動物たちを観察し(リスの交尾を目撃して驚いたりもする)その様子をイメージにしてポエムを書くのが日課のようである。
何とも優雅ではないか!


しかしそんなスザンヌは、家ではただの‘お飾り’的存在にしかすぎない。

夫は「お前は‘potiche’(この作品の原題でもある)でいればいいんだ」
と言い放つ。

‘potiche’とは、暖炉や棚の上に飾ってある壺のことで、美しいだけで何の実用性のないものを指し、自身のアイデンティティを持たない女性に対して軽蔑的に用いられる言葉。

つまり彼女は‘飾り壺’のように、綺麗なだけで役には立たない……と見做されているのです。

「自分の意見を言わず、行動もせず、ただ男を引き立てるためだけに存在する……私はお飾りの妻」

ところが工場のスト騒ぎの影響で持病の心臓発作で倒れた夫の代役として、彼女が社長を務めることになり……やがて人生が一変する!

夫だけでなく息子も娘も会社の重役陣も、「あなたには無理だ」と口を揃えて反対するも、
「大丈夫。私はやるわ!」


そして意外や意外、経営の才能を発揮して傾きかけていた会社を立て直しまうのだ。


その後、会社の再生の援助をしてくれた昔の恋人である市長や夫を敵に回して争うことにもなるが、スザンヌは自我に目覚めていき……遂には国会議員に立候補して、見事に当選!

大勢の支持者を前にした演説の場で、スザンヌはこう高らかに宣言して大喝采を浴びる。

「女性に力を!アマゾネス帝国復活を!」

するとマイク片手に歌声を披露し、大団円のラストを迎える。

「何と人生は美しい。美しい人生。そうよ、人生は美しい!」



世間知らずの主婦が、数々の問題を乗り越えながら自分の居場所を見つけて、やがては栄光を掴むというお伽話的ストーリーですが、コミカルな演出と台詞を交えながら綴られる女性讃歌の楽しい作品となっています。


ドヌーブのコケティッシュでキュートな魅力が全開!
とても60代後半とは思えない可愛さ。

歌声やダンスを披露するなどサービス精神も旺盛です。

70年代が舞台だけに、ディスコでのダンスシーンは『サタデー・ナイト・フィーバー』のトラボルタ風あせるあせる

それをフランスの名優ふたり、ドヌーブと作品ごとに太ってくる(?)ジェラール・ドパルデューが並んで踊るのだから、たまらない!


また、雨傘工場の新製品のカラフルでオシャレな雨傘は、『シェルブールの雨傘』へのオマージュが感じられます。


邦題の『しあわせの雨傘』は、もちろんその『シェルブールの雨傘』に引っかけて付けられた訳ですが、とてもいいタイトルですね~!


『春との旅』


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-es~07.jpg


【出演】
仲代達矢、徳永えり、大滝秀治、菅井きん、小林薫、田中裕子、淡島千景、柄本明、美保純、戸田菜穂、香川照之


【監督・脚本】
小林政広




“生きる道、きっとある”


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-s~05.jpg




ある日、突然……ひとりの老人が家を捨てた。
孫娘、春があとを追った……。
家族を巡るふたりの旅のその先に、何が待つ。


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-es~05.jpg


北海道増毛郡増毛町に暮らす元漁師の老人・中井忠男。

彼は妻に先立たれ、同居する19歳の孫娘・春の世話がなくてはならない生活を送り、兄弟たちとも疎遠になっていた。


そんな時、春が勤めていた小学校が廃校になり、春は都会へ出たいと思うが……足の不自由な忠男に一人暮らしさせるわけにもいかず……。


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-s~03.jpg


そこで忠男は、身の置き場所を求めて、春と一緒に宮城県の各地に住む親類を訪ねる旅に出る。


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-s~04.jpg


最初に訪れた長兄・重男は、昔から反りの合わなかった忠男の申し出を拒む。

「もうええ!」
と、去ろうとする忠男に重男は……
「実はな、この秋からホーム行きだ。女房と一緒にな。息子夫婦に従うしかないんだ」
「…………」


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-s~06.jpg


こうして頑固一徹で我が儘な祖父と、健気な孫との旅は続き……家族との確執や過去との対面により、二人は人生そのものをじっくりと見つめ直すことになる。


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-ges.jpg


「わたし、おじいちゃんとずっと一緒にいるからね。ずっと一緒に暮らすからね。わかった!?」


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-es~06.jpg




足が不自由な元漁師の祖父と仕事を失ったの孫娘が、疎遠だった親族を訪ね歩く旅に出る姿を描いたヒューマン・ロードムービー。


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-es~08.jpg



高齢化社会となる日本がこれから体験するであろう多くの問題を静かに且つ、リアルに描き出していく。


孫のこれからの人生を思いやりながらも、誰かに世話をされないと生きていけない老人の葛藤が心に響きます。


冒頭、今にも崩れ落ちそうなボロボロの家から怒って飛び出してくる忠男。
それを慌てて追いかけてくる小柄な少女の春。
杖を投げ捨て、春が止めるのも聞かず不自由な足でヒョコヒョコ歩き出す。
春はその杖を拾い、不格好なドタドタ歩きでついて行く。

これを長回しワンカットでカメラは捉え、その間の台詞はなし。

なぜ忠男はあんなに怒っているのか?なぜ春は必死に止めているのか?そして、荷物を持ってどこに行こうとしているのか?

と、シーンは変わり電車に乗っている二人の姿に。
やがて、その疑問が徐々に明らかになっていく……というこの導入部はお見事。


そんな二人が最初に訪ねるのは長兄の重男。
豪邸に住んでおり、一見何の不自由もなく悠々自適の生活をしているようだが……。

「俺を養ってくれ」
と頼む忠男に対し、重男は冷たく断る。

「やはりな」と去ろうとする忠男の後ろ姿に、重男が搾り出すようにして漏らす言葉が哀しい。

「間もなくホームに入居する」

息子の希望で老人ホームへと追いやられる兄夫婦。(重男は「‘ホーム’とだけ言い‘老人ホーム’という言葉は使わなかった。この微妙な言葉遣いに苦渋の気持ちと、僅かに残っている矜持が見え隠れしている)

その際、重男の妻は彼の手をしっかりと握っており‘何処までも夫に着いて行く’という強い意志を感じさせる。


次に会いに行くのは息子。ところが「他人の罪を背負って刑務所に服役中だ」と内縁の妻から聞かされ愕然。


次に会うのは頭の上がらない姉。
彼女は大きな旅館を切り盛りしていて、言いたいことをズバッと言う性格も、弟への優しさも垣間見せる。
姉の前では小さくなってしまう忠男の姿が可笑しい。

そんな姉は春に「将来的に旅館経営を任せることを前提で、住み込みで旅館を手伝ってほしい」と声をかけるが、春はその願ってもない頼みを断ってしまう。

「おじいちゃんを独りにする訳にはいかないから」


続いては、会えばいつも喧嘩ばかりしていた弟のところへ。
彼は仙台市内で手広く不動産会社を経営していたはずだったのに……いざ行ってみるとその会社はなくなっていた。

羽振りが良かった時代はとうに過ぎ、今は妻とひっそりとマンションに住んでいた。

「土地を売ってこのマンションに移ったけどな、金なら腐るほど持ってんだよ!今は会社を復興させるための充電期間だ」
と見栄を張り嘯き、更にはこう言い放つ。

「今更、何しに来た!よくおめおめと顔を出せるな。昔、自分がどんなことをしたか考えろ、このバカ野郎!」
(但し、どんな確執があったのかは説明されない)

激しく食ってかかる弟に忠男もブチ切れる!

「おめえこそ、バカ野郎だ!バカ野郎!」

そして弟を何度も何度も平手打ちする……しかしその表情は淋しげに見える。
一方の弟は抵抗もせずに殴られ続けるが、チラッと映るその表情はこちらも淋しげだ。

お互い年取っても、まるで子供時代に戻ったかのような兄弟喧嘩。
不器用な二人のこのやり取りは切ない。

結局、確執を残したまま別れた……かと思いきや、弟は粋な計らいをする。

ホテルの入口で弟の妻が春に、
「あの人、スイートルームを取ってやれって私に言ったのよ。仲が悪くてもやっぱり兄弟よねぇ。正直、ウチも家計は火の車なんだけど、どうにかこうにか暮らしてる。じゃあ、元気でね!」

その様子を離れた場所から窺っている弟。

大喧嘩をしても、ずっと疎遠になっていても、やはり兄弟は兄弟なのか。


「結局、みんなダメだったな……」
そう語る忠男に春は、
「急にお父さんに会いたくなった。お父さんに会いたい」

こうして離別していた春の父親を訪ねることにする二人。

しかしその父は、再婚していた。と同時に、母の死とその原因も知ることになる春。

事実を知った春はただただ泣きじゃくり、父はそれを黙って見守るしかできない。

その頃、屋外では忠男に父の後妻がこう優しく問い掛ける。

「お義父さん、私たちと一緒にここに住みませんか?夫もそれを望んでいると思います。夫はお義父さんのことが大好きなんですよ」

血縁的には赤の他人なのに、息子(この場合は義理の息子だが)の嫁だけが唯一優しく接してくれる……これと同じようなシーンですぐに頭に浮かぶのは、小津安二郎の『東京物語』だ。
原節子が笠智衆に接するシーンと重なるものがあります。


その後、忠男と春はこんな会話を交わす。

「このまま、そっとおいとまするか?」
「私も同じこと考えてた」

そして二人は北海道へと帰ることにするのですが……帰路の電車の中で忠男は静かに息を引き取り、エンディングとなる。



この作品は、ロードムービー形式で描きつつ、家族の生き方や在り方がテーマとなっており、また高年齢社会への警告も重要なポイントとなっていて深く考えさせられます。



主演の仲代達矢をはじめ錚々たる大ベテラン名優陣の中、春を演じた徳永えりが一歩も引けをとらない堂々たる演技で独特の存在感を見せている。

特に印象的なのは、ガニ股で超不恰好に歩き、走り回る姿。
ファッションも野暮ったく、化粧っけもゼロ、髪もボサボサでいかにも田舎の女の子風。
春の人となりをよく表していて、その役作りは秀逸。
あの仲代達矢が「このコは天才だ」と感嘆したらしいが、それも納得の素晴らしい演技です。



ちなみに東日本大震災で甚大な被害を受けてしまった宮城県にある港町も映し出されますが、そのシーンでは忠男によるこのような台詞が。

「この辺りは昔、大きな津波でやられてな。わしの家も流されてしまった」


『オカンの嫁入り』


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-s.jpg


【出演】
宮崎あおい、大竹しのぶ、桐谷健太、絵沢萠子、國村隼、林泰文、斎藤洋介、春やすこ、友近、綾田俊樹


【監督・脚本】
呉美保




“ぶつかり合って、分かり合って、生きていく……母と娘は、どうしてこんなに素直になれないのだろう”




森井月子と陽子は、母ひとり子ひとりで仲良く暮らしてきた親子。


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-es.jpg


「月ちゃ~ん、おーみーやーげー!」

ある日の深夜、陽子が酔っ払って若い金髪の男・研二を連れて帰ってくる。


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-s~01.jpg


何の説明もないまま玄関で眠りこむ陽子を引きずり、居間のこたつに寝かせ、玄関で倒れている男には毛布をかける月子。

「いったい なんなん?」


翌朝、ケロッとした顔で陽子が言った。

「おかあさん、この人と結婚することにしたから」
「はあ?」


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-es~04.jpg


あまりに突然のことに戸惑う月子は、咄嗟に家を飛び出し、隣の大家・サクの元へ。


月子が生まれる前に、陽子は夫・カオルと死に分かれていた。


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-s~02.jpg


「カオルさんが、最初で最後の人」

母はずっとそう言っていたのに……。

しかも、あの研二という男、金髪の上に30歳、態度もヘラヘラしていて、元板前だというが、今は働いていないらしい。


「なんでなん?」

納得がいかない、というよりも、母の行動が理解できない月子は、サクの家に居座り続ける。

「月ちゃんがいない家に同居はできない」
と研二は庭の縁側の下で寝泊り。


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-es~01.jpg


陽子に対しても、研二に対しても頑なに心を閉ざし続ける月子に、家族同然の付き合いをしている医師の村上は、何とか3人の関係を取りなそうと必死になるものの……。


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-es~02.jpg


当たり前のように続いていた母娘の日常が突然崩れ出す。


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-es~00.jpg


さらにこの二人はそれぞれに、ある秘密を抱えていた……。


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-es~03.jpg




母親の突然の結婚宣言によって揺れ動く娘の様をユーモラスに且つ、温かく描いた人間ドラマ。



長年、母ひとり子ひとりで仲良く暮らしてきた母娘だったが、母親が突然の結婚宣言!

でも素直には喜べず、どうしても意固地になってしまう娘と、自由奔放であっけらかんとしながらも娘を愛情深く見つめる母。
その姿は温かくて、愛おしくて……切ない。

母と娘の日常の中に存在する細かな感情、そして二人に訪れる非日常がもたらす変化をリアリティと共に表現しています。

当たり前の日常にこそ感じる幸せについて、丁寧に追求された親子の姿は、心を温かくしてくれる。



月子は、以前勤めていた会社の同僚にストーカー被害と暴行被害を受けたことから、1年前から外出恐怖症になっていて電車にも乗れなくなってしまっている。


一方、年下の男と再婚を決意した陽子は、実は末期癌で余命1年の宣告を受けていたことを月子には話せないでいた。

娘の前では絶対に弱みを見せず、明るく自由奔放に振る舞う陽子も、独りでいる時には残り少ない人生に涙を流す。
それを偶然、目にしてしまった月子は言いようのない不安感に襲われる。

やがて月子は真相を聞かされるのですが、陽子はこうお願いするのです。

「月ちゃん、白無垢着ていい?ちっちゃい時からの夢やってん。でもみっともないよな……いま言ったこと忘れて」


月子は陽子の夢を叶えるべく、と同時に自分のトラウマを振り払うべく……
「今から白無垢を着に行こっ!電車乗って」


これまでは、どうしてもホームで足が動かなかった月子だが、「つるかめ、つるかめ……」とまじないを唱え、遂に電車に飛び乗る!


そして、陽子は白無垢姿で月子の前に現れる。

「めっちゃ綺麗……」

この後、陽子が月子に送る感謝の言葉は涙なくしては観られない!


それから……キッチンで母娘が並んで仲良く料理をしているシーンへと変わり……。

髪を黒に戻した研二が愛犬のハチを連れて散歩から帰ってくる。

サクがオカズをおすそ分けしにやってくる。

村上が「昨日、眼鏡忘れた」と上がり込んでくる。

和気あいあい、ほのぼのとした光景で物語の幕は閉じるのですが……笑顔が溢れ一見、平穏で楽しそうに映るものの、その裏には陽子の余命は残り少ないという悲しい現実がすぐそこに待っているのです。

そう思って観ると、登場人物たちの屈託のない笑顔はどこか淋しげに見えなくもない。

敢えて陽子の死を描かず、幸せそうな日常のヒトコマでエンディングを迎えることにより、痛いくらいの切なさが余韻として残る効果を見事に発揮した演出が素晴らしい。


大竹しのぶと宮崎あおいの新旧演技派同士の共演は、見どころ満点!

それから國村隼と絵沢萠子のベテラン名脇役の存在感も注目のひとつかと。

あと友近がいかにも大阪のおばちゃんキャラでちょこっとだけ登場し笑いを誘いますが、これは呉監督の前作『酒井家のしあわせ』に主演した縁での特別出演のようです。
その友近と雑談するちょっと小太りのおばちゃん……誰かと思ったら春やすこだった。
かなり老けちゃってて、一瞬分からなかった( ̄□ ̄;)