Rose Tattooは70年代半ばにAustraliaはSydneyで結成された男くさいご機嫌なRock n' Roll Band。70年代後半から80年代後半ぐらいまで活動していた。まあ、70年代後半以降に登場したAustraliaのバンドへのAC/DCの影響というのは、とてつもなく大きいわけで、彼らもまた、その影響下にあるバンドではあるのだが、BluesyなSlide Guitarが飛び出し気持ち良くRiffをガシガシキメて豪快で傍若無人にグイグイと畳みかけてくるのがご機嫌なのである。面白いことにSlideをはじめBluesyなギターが炸裂しStatus QuoバリにHardでBoogieなサウンドを聴かせるところもあるのだが、無骨にShoutをキメるVocalが時にPunkishともいえる攻撃性で迫ってくるところが気に入っている。元々はBuffaloというバンドでベースを弾いていたPeter WellsがSlide Guitaristとなって結成したのがRose Tattooである。Rhythm GuitarとしてMick Cocksが加入し、後にAC/DCのDrummerとなるPhil Ruddも在籍していたことがあるというMelbourneのBuster BrownというバンドにいたVocalのAngry AndersonとDrummerのDallas "Digger" Royallが加わると、瞬く間に地元で人気を集めてAC/DCのメンバーにも気に入られたRose Tattoは彼らのLabel Albert Productionsと契約する。77年にStatus QuoまんまのBoogieに豪快なSlideを絡めたご機嫌なDebut Single “Bad Boy for Love”をリリース、国内のSingle Chartで19位を記録した。ProduceはAC/DCの初期を担当したVanda & Youngで、ベースにBuster BrownのGeordie Leechを加入させると、翌78年にDebut Albumとなる本作をリリースするのである。バンド名通り、墨入れまくって柄が悪い連中が繰り出すド直球のRock n' Rollは最高で、Tattoo入れまくりで頭を剃り上げたAngry Andersonの塩辛声でのShoutとAmpに向かって血まみれになって頭突きを繰り返すPerformanceは強烈である。まあ、見てくれはとにかく、このアルバムは内容は個人的にツボ突きまくりでご機嫌、もっと評価されて然るべき名作だと思うのだが。
『Rose Tattoo』はRose Tattooが78年にAlbert Productionsからリリースしたアルバム。数曲で前メンバーのIan Rilenもベースを弾いている。
アルバム1発目は“Rock 'N' Roll Outlaw”。いきなりご機嫌なRiffから始まり荒くれSlideが炸裂するOpener。Angry Andersonの塩辛Vocalと野郎Chorusもキマっている。
これまたツボ突きまくりの疾走感にあふれた“Nice Boys”。彼らを敬愛するGuns N' RosesのCoverでも知られる名曲。サビの野郎Chorusも最高。それでもって、この曲も引き摺るようなSlideのギター・ソロが短いながらツボっすなあ。
“The Butcher And Fast Eddy”は一転してドッシリ腰を落とした男気Shuffle。SimpleかつStraightに愚直なまでにAndersonが訴えかけるVocalが良い。
Hard Boogieでグイノリで迫る“One Of The Boys”も荒くれSlideが炸裂、良いっすなあ。
イントロからギターの激カッコイイRiffが炸裂する“Remedy”はAC/DC直系のRiffをひたすら勢いよくぶちかまし続けるRock n' Roll。野郎Chorusも盛り上がる。
上述の“Bad Boy For Love”は待ってましたの酒と脂の匂いがする男くさいBoogie。ここでもSlideがイイ感じ。
問答無用で豪快にぶっ飛ばす“T.V.”は個人的に一番好きな曲。PunkishともいえるノリにBluesyなSlideが暴れまくるのが良い。
雰囲気をガラッと変えてBluesyな2本のギターによるイントロから始まる“Stuck On You”。AcousticなSlideがイイ味を出している。
“Tramp”はギターの畳みかけるRiffが最高。Shoutもキレキレで後半に登場するSlideがツボ突きまくり。
アルバム最後をシメるのはギターの荒くれRiffにSlideが嘶くHard Boogie“Astra Wally”。Quoを彷彿とさせるグイノリが最高っすなあ。
(Hit-C Fiore)