Frank Rosolino Quintet/Frank Rosolino Quintet | BLACK CHERRY

BLACK CHERRY

JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC

 Frank RosolinoTromboneの演奏技術は非常に高い。現代では次から次に圧倒的なテクニックを持ったTrombone奏者が登場してきているのには驚かされる。演奏技術や表現方法、Approachというのは時代と共に変化していくものではあるけれど、Tromboneという楽器の特性を考えた時に、やっぱりJ. J. JohnsonとFrank Rosolinoの2人は、演奏技術ということに関しては当時、頭ひとつ抜きんでた存在であったことだろう。Doodle TangingでTromboneの奏法に革新をもたらしたCarl Fontanaという存在がいるにしても。面白いことに音楽は演奏技術が高ければ優れた作品が生まれるとは限らない。しかし、この2人は演奏技術もさることながら、音楽を聴かせるというところにも大切なEntertainment精神を持ち合わせていた。あくまでも個人的な好みで語るならば、Tromboneに関してはテクニックよりもTromboneらしい人間の声に近いと言われるこの楽器の特性を生かした奏者が好きではある。Curtis FullerBennie Greenは、そういう意味でも大好きだし、Slide HamptonはTromboneのStyleも好きだしTotalでみて素晴らしい音楽家でもあったと思うのである。しかし、それらを考えてもJohnsonとRosolinoは特別な存在で、2人の残した作品は聴くたびに新鮮な驚きがあったりするから好きなのだ。Frank RosolinoはMichigan州Detroitに生まれ、Bob ChesterGlen GrayTony PastorHerbie FieldsGene Krupa、そしてStan KentonというBig Bandで演奏し、Kentonの楽団で演奏した後にLos Angelesに移り住み、Howard RumseyのLighthouse All-Starsで活躍するなどWestcoast Jazz黄金時代を築き上げたMusicianの一人である。50年代半ばCapitol盤も好きだけれど、Modeの音盤を集めてきた自分には、やっぱり本作。後の悲劇的な人生の結末など微塵も感じさせないジャケットの笑顔のRosolinoを見るたび何とも切なくなってしまうのだが。

 

 『Frank Rosolino Quintet』はMode Recordsから57年にリリースされたFrank Rosolino Quintetのアルバム。ピアノにVince Guaraldi、ドラムスにWestcoast Jazzの名手Stan Levey、ベースにArt Pepper QuintetMonty Budwig、そしてTenor SaxにRichie Kamucaを迎えた2管フロントQuintet

アルバム1曲目はGerry Mulligan Quartetの演奏で知られるArthur GillespieとCharles N. Danielsの“Cherry”。2管フロントによる颯爽としたThemeがご機嫌でRosolinoのソロもキレキレっすなあ。Guaraldiの小粋に転がるピアノ・ソロも良き。

Rosolino自作の“Let's Make It”も鯔背にSeingin’なThemeが最高。勿論、小気味よくキメまくるRosolinoのソロもKamucaのTenorソロ、Guaraldiのピアノ・ソロと続く流れも気持良すぎ。

Gershwinの“How Long Has This Been Going On”はしっとり歌い上げるもベタッとせずカラッとしているところが良い。KamucaのTenorソロもイイ感じ。

Billie HolidayHelen Forrestの名唱で知られる“They Say”。RosolinoとCamucaのEnsembleもキマっているしGuaraldiのFunkyなピアノ・ソロが最高。

Rosolino作の“Fine Shape”も小粋なThemeがバッチリの指パッチンJazz

Russ Garciaの弟子でStan Kentonの楽団で作曲家として活躍したBill Holman作“Fallout”。ここでは短いながらもLeveyのドラム・ソロが聴ける。

27年MusicalA Connecticut Yankee』に書かれたStandard“Thou Swell”。これまた粋にキメたEnsembleが極上。Rosolinoのソロに圧倒されつつKamucaとGuaraldiは優美に聴かせるJazz Waltz

アルバム最後をシメるのはRosolino作“Tuffy”。小粋にSeingする指パッチンJazz。Rosolinoのソロが切れ込みKamucaも流麗にキメ、Guaraldiもご機嫌なソロを披露する。

Lover ManCorcovado/Frank Rosolino     

(Hit-C Fiore)