Live/Johnny Winter And | BLACK CHERRY

BLACK CHERRY

JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC

 Johnny Winter AndのLive盤とくれば、もう怖いものなしのご機嫌なブツに決まっているわけで、曲が書けて歌える、勿論ギターもバッチリのOhio州出身のギター小僧Rick DerringerとThe McCoysでDerringerと一緒だったJimi HendrixとSession経験もあるIndiana州Winchester出身のベーシストRandy Hobbs、そしてドラムスは後に泣く子も黙るCaptain Beyond~ArmageddonでそのAggressiveでキレキレのドラミングを披露するBobby Caldwell(あの“What You Won't Do for Love”のボビコさんではないっす)ときたもんだ。2本のギターにベース、そしてドラムスというThe Beatles以来Rockの基本形ともいうべきQuartet編成Bluesyで熱いRock魂が炸裂しているのだった。大将Johnny Winterは68年にAustinのSonobeatからDebut Album『The Progressive Blues Experiment』をリリースした頃は4曲の自作曲も含めMuddy WatersやSlim Harpo、Sonny Boy Williamson、Sonny Boy Williamson、Roosevelt SykesらのCoverで全曲Bluesドップリだった。ところがColumbiaと契約して翌69年リリースの『Johnny Winter』、『Second Winter』ときて、The McCoysというバンドのメンバー3人と組んだ70年の『Johnny Winter And』でChuck BerryやBob Dylanも取り込んできたJohnny Winterは自ら志向するBlues Rockの理想形を完成させたといってもいいかもしれない。そして、その集大成となるLive Albumの登場である。ここでもBlues一辺倒ではなくRockの持つDynamismとスリリングで破天荒な魅力が絶妙のバランスでぶち込まれて、観客を狂喜乱舞させるノリノリのLive。これぞJohnny Winter Andの魅力である。特に“Rock & Roll Medley”から始まるB面はたまらないものがある。これこそがWhite BoyAfrican-AmericanのBluesを上手くコピーしました的な単なる物真似には終わらない真のWhite Blues Rockのひとつなのかもしれない。

 

 『Live』はJohnny Winter And71年にリリースしたLive Album。New York CityFillmore EastFlorida州DaniaPirate's Worldでの演奏を収録している。

アルバム1発目はJohn Lee "Sonny Boy" Williamsonの37年のヒットで知られる“Good Morning, School Girl”。いきなりド肝をぬくBobby Caldwellの迫力に満ちたドラミングで始まりWinterと共に吼えるRick Derringerによる2本のギターが炸裂。

Debut Albumにも収録されていたSlow Blues“It's My Own Fault”。ドッシリしたBeatにのせて歌うJohnny Winterの黒くLazyなVocalも雰囲気タップリ。

A面をシメるのはThe Rolling Stonesの“Jumpin' Jack Flash”。Wildに唸りを上げるギター野卑なVocalが最高。

B面は“Rock & Roll Medley”からスタート。勢いにのってぶちかますJerry Lee Lewisの“Great Balls of Fire”からPercussionも飛び出しノリノリになってお次は“Long Tall Sally”で盛り上げまくって、トドメは再びJerry Lee Lewisのヒットで知られる“Whole Lotta Shakin' Goin' On”。ここでもPercussion入り混じって大盛り上がり大会。

ここでDebut Albumから“Mean Town Blues”。かなりTempo UpされたRockなノリが強調されたBluesといよりRock And RollなノリでDerringerとのギター・バトルも熱いのだが、Johnny得意のBottleneck Guitarが泥臭くBluesyに唸りを上げるあたりは、これぞJohnny Winter Andの唯一無比な世界。

最後をシメるのが『Second Winter』でもやってたChuck Berryの“Johnny B. Goode”。思わず『Rock And Roll!』と叫ぶJohnny。コレっすなあ。

(Hit-C Fiore)