Scream in Blue/Midnight Oil | BLACK CHERRY

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JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC

 Midnight Oilが昨年アルバムをリリースしていたのは知らなかった。そのアルバム『Resist』は彼らの15作目の作品にして最後のアルバムと言われているらしい。それに伴ってTourも行ったようだ。Midnight OilはMessage性の強いThemeを取り上げることで知られており、Lead VocalのPeter Garrettは政治家としても活動し大臣まで勤めていたようだ。彼らは、今の世界状況を一体どう思っているのだろうか?ふと、そんなことを思ったりもしたが、まあ、その辺のことは置いておいて、純粋に音楽だけ取り上げてみれば、Midnight Oilは手堅い演奏をしてCatchyな曲を書く中々いいバンドである。特にJames MoginieMartin Rotseyのの2人のギタリストを擁して鋭く突き刺さるようなギターAcoustic Guitarの取り入れ方も良かったし、何よりギターのRiffが本当にカッコイイ曲が何曲もある。Australiaから70年代後半ぐらいから80年代にかけてAC/DCやINXSらのバンドが世界的に活躍するようになったけれど、このバンドもまた、80年代に存在感を放ったバンドであった。70年代前半にMoginieとドラムスのRob HirstによってSydneyで結成されたバンドが母体となってベースのAndrew "Bear" Jamesが加わり、翌年Lead VocalにPeter Garrettを迎えて76年にMidnight Oilとして活動を開始した。77年にはギターにMartin Rotseyを加えて5人編成となった彼らは、78年にDebut Album『Midnight Oil』をリリースしている。本国でCult的な人気を博した後、米国でも人気を集めるようになり87年にリリースしたアルバム『Diesel and Dust』で世界的な注目を集めるようになる。本作は92年にリリースされた彼らのLive Albumであるが、9年間に渡って収録された5回のConcertから選ばれた楽曲が収録されている。こうやって聴いてみると、やっぱりギターがカッコイイ。

 

 『Scream in Blue』はMidnight Oilが92年にリリースしたLive Album。

アルバム1曲目は82年リリースのアルバム『10, 9, 8, 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1』収録の“Scream in Blue”。過激なギターがカッコイイ前半部からVocalが朗々と歌い上げる後半の対比が良い。

続いても同アルバムからギターのRiffがご機嫌なRead About It”。

出世作『Diesel and Dust』から勢いに満ちたDreamworld”。

81年リリースの『Place Without A Postcard』から、これまたギターのRiffがカッコイイBrave Faces”。

再び『10, 9, 8, 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1』から“Only The Strong”。イントロから2本のギターの絡みがカッコ良すぎ。グイノリのリズム隊も良し。

90年リリースの『Blue Sky Mining』からPsycheなギターのArpeggioがご機嫌な“Stars Of Warburton”。Chorusもイイ感じ。

85年のEP『Species Deceases』からSharpでキレキレのギターがご機嫌な“Progress”。ギター・ソロもカッコイイ。

Diesel and Dust』から冒頭を飾った“Beds Are Burning”。ジワジワと盛り上げていく。

続いても同アルバムから“Sell My Soul”。GarrettのVocalがチョイJim Morrisonを思わせるとことがある。

さらに同アルバムの最後をシメる勢いに満ちたSometimes”。

再びEP『Species Deceases』から大好きな曲“Hercules”。キレキレのリズム隊に乗ったEdgeの立ったギターCatchyなサビが最高。

ドラムソロからはじまるのはDebut Albumの冒頭を飾った“Powderworks”。これまたギターのRiffが最高過ぎる

最後をシメるのは『Place Without A Postcard』から“Burnie (Acoustic Version)”。こういうAcousticで淡々と静かに歌い上げる曲だと楽曲の良さがよくわかる。

(Hit-C Fiore)