Charles Earlandはお気に入りのOrgan奏者のひとりである。70年にPrestigeからリリースされた『Black Talk!』や『Black Drops』、極めつけのLive盤『Living Black! (Recorded LIVE! At The Key Club, Newark, N.J.)』といったLeader Albumの名作は言うに及ばずLou Donaldsonが69年にBlue Noteからリリースした『Say It Loud!』や『Hot Dog』やPrestigeから70年リリースの大好きなBoogaloo Joe Jonesの『Right On Brother』、Rusty Bryantの『Soul Liberation』といったSoul-Jazzど真ん中の作品でコテコテのOrgan弾き倒しで、その筋の方々を喜ばせてくれた名手である。Philadelphiaに生まれて元々はSaxを吹くようになってJimmy McGriffのバンドでSax奏者として演奏もしていたらしいが、ギタリストPat Martinoとの共演をきっかけにOrgan奏者としての活動を開始する。60年代末から70年代初頭、Organ奏者として上述のEarthyなコテコテ具合は最高だ。73年リリースの『Charles III』あたりからエレピも弾くようになり、以前取り上げた74年のサントラ盤『Dynamite Brothers』や『Leaving This Planet』ではエレピに加えてArpやMoogといったSynthesizerも大胆に取り入れたJazz-Funk路線へ向かい、76年にはCharles Earland And Odyssey名義によるアルバム『The Great Pyramid』をリリースする。EarlandはVocalも担当するようになって、この辺の時代の作品も中々面白い。本作はRandy MullerがProduceを手掛け、1曲を除き全ての曲を書いている(Earlandとの共作1曲含む)。従ってBacking VocalがSkyy、ギターでSkyyのAnibal "Butch" Sierraが参加している。ベースのGregory Spotswood、ドラムスのMuller Daryle、Stringsは『The Great Pyramid』にも参加したIrving Spice's Strings。70年代後半のDiscotiqueなノリも感じさせるが、個人的には結構お気に入りのFunkyなアルバムに入る仕上がっている。
『Perceptions』はCharles Earlandが78年にMercuryからリリースしたアルバム。
アルバム1発目は“Let The Music Play”。Horn隊も高らかにSpacyなSybthesizerも飛び交い、小気味よいギターのカッティングとSkyyのメンバーによる女性Chorusが最高に心地良い。鳴り響くPercussionとSaxソロもご機嫌であるがEarlandがどFynkyにキメまくるエレピ・ソロが最高としか言いようがない。高揚感に満ち溢れたOpener。
P-Funkな始まり方から期待を持たせる“I Like It”。悩まし気な
女性Voiceに妖しくウネリまくるSynthesizerが猥雑でな下半身直芸Funkを展開している。この曲ではBrass ConstructionのLarry Paytonがドラムスを担当してタメのきいた絶妙のドラミングを披露している。
“Changes”はCosmicなSynthesizerが重なりあい、MysteriousなVoiceと共に摩訶不思議な世界に連れ込まれていく。
腰を落としたNastyなFunk“Dance America”。EarlandのVocalやHorn隊も雰囲気タップリ。
BPMを上げた4つ打ち“Over And Over”はエレピやギターにChorus隊やStringsも加わり、Minimalなエレピが心地良いDiscotique。Emotionalなギター・ソロもイイ感じ。
“Smile”はKeith LarenceのSaxが歌い上げるRomanticなBallad。ここで登場するEarlandのOrganが地味ながらイイ味を出している。
ピアノで始まる“Broken Heart”はEarlandの気怠いVocalが雰囲気を出しているピアノ弾き語り。大好きな曲。さりげないStringsも良し。それにしてもEarlandのVocalが絶品である。
アルバム最後をシメるのは30秒たらずでアッサリ終わってしまう“Charley”。SpacyなOrganのみの演奏。
(Hit-C Fiore)