Traumtänzer/Bernd Konrad | BLACK CHERRY

BLACK CHERRY

JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC

  Bernd  Konradはお気に入りのSax奏者の一人であるが、来日していたことがあるとは知らなかった。初めてKonradの存在を知ったのはDidier LockwoodHans Kollerが参加していたこともあって思わず手にした本作である。KonradはTrumet奏者のFrederic RaboldHerbert JoosFrederic Rabold CrewのBaritone Sax奏者のWalter Hüber、鍵盤奏者のPaul Schwarz、ベース奏者のJan Jankeje、DrummerのMartin BuesJazzcrew Stuttgart名義で素晴らしい名演を残している。あの伝説の4枚組Omnibus盤『Jazzfestival Balver Höhle Ausschnitte Vom New Jazz Programm 1974 & 75』のA面冒頭を飾っていたのがJazzcrew Stuttgartの“Time Machine”である。何年か前にReisueされたCD11枚組では当時上述の1曲のみ彼らの演奏のほぼ全容が収録されており、そのQualityの高さに驚かされたものである。また、盟友Herbert JoosとTrombone奏者Wolfgang Czelustとの連名で77年にリリースした『Blow!!』では3人の管楽器奏者のみの演奏でImaginativeなImprovisationを聴かせてくれる。KonradはJoos同様に、欧州のMusicianに多いClassicalな教育を受けて現代音楽へ進み、JazzAvant-Garde Musicも飲み込んだ独自の音楽性を追求していくタイプだと思われる。それにしても本作は傑作である。この手のFreeでAvant-Gardeな音楽にありがちな独りよがりで頭でっかちな部分は全く感じられらない。FreeExperimentalではあるのだが、意外に聴き易い。それでいて安易に媚びることのない優美で独創性の高い音楽に仕上がっている。LockwoodとKoller以外のメンツはドラムスにJazzcrew StuttgartのMartin Bues、ピアノにChristoph Spendel、ベースに名手Thomas Stabenowで、自由闊達でありながらJazz Rock的な楽しみ方も可能な一枚に仕上がっている。

 

 『Traumtänzer』はBernd  Konradが80年にリリースしたアルバム。

アルバム1発目“Phonolith”はいきなり全開モードで緊張度が高く自由闊達な展開がカッコイイ。疾走感に満ちたリズム隊にのってDidier LockwoodViolinがキレキレで煽りまくり。Christoph SpendelのピアノもHans KollerのSaxもテンションが高い演奏で、スリリングなUnisonなどバンド全体がとんでもないパワーを放ちまくっている。

Minimalなベースが気持ち良いアルバム・タイトル曲“Traumtänzer”。ベースとSaxのみの演奏Pastralな風景が果てしなくひろがっていくような感じが良い。KonradのSaxも心地良さそうに歌っているが、決して饒舌にならずにImaginativeなプレイでた楽しませてくれている。只管繰り返されるフレーズもイイ感じ。

静謐で硬質な美しさがたまらない“Nordlicht”。イントロのChristoph Spendelが弾く優美なピアノの響き、そして、それに重なる民族音楽調のKonradとHans KollerのEnsembleも良い。LockwoodのViolinも効果的。

11分越えの“Aufwärtsregen”も出だしからSpendelが弾くMysteriousで美しいピアノの響きに惹きこまれる。特に後半のピアノ独奏は時が止まってしまうほどに美しい。

アルバム最後を飾るのは“Jeannerette”。冒頭の2管による重厚なThemeから軽やかに展開していく様は実にお見事。2管が繰り返すフレーズが実にイイ感じ。ドラムスだけをバックにしたSaxソロが続くが、ここではジャンル無用に自由奔放なフレーズが繰り出されていく。後半の展開はピアノとベースも加わりスリリングな激カッコイイJazz Rockで鳥肌モノである。Martin Buesのドラム・ソロもイイ感じ。

(Hit-C Fiore)