◎We All Thought We Knew You/Birth Control
Birth Controlといえば60年代末にBerlinで結成された70年代にドイツでそれなりの人気を得て活躍していたバンドである。初期の彼らは“Gamma Ray”に代表されるようなドラムスのBernd Noskeの荒々しいVocalと攻撃的なOrganやギターを中心にWildでHardなRockを演奏するバンドであった。NoskeとギターのBruno Frenzel以外のメンバーを入れ替えたLive盤『Live』に続くアルバム『Rebirth』あたりから新加入の鍵盤奏者Zeus B. Heldの音楽性が徐々にバンドに変化をもたらすようになっていく。75年作の『Plastic People』ではBrassやStringsも導入してジャケットから想定されるようなProgressiveな側面も出てきて76年の次作『Backdoor Possibilities』はJazz Rockな方向性やFunkyな要素も顔を出し、中々の力作となった。ドラムスにMessageのManfred von Bohrが加わりツインドラムとなり、ベースもMessageのHorst Stachelhausに交代した77年の『Increase』はより多彩な音楽性が発揮されたがPopな部分も目立つようになってきた作品で、この辺までがこのバンドを楽しめるところであろう。
Increase/Birth Control
“We All Thought We Knew You”はBirth Controlが77年にリリースしたアルバム『Increase』に収録されている。この時期の彼らはLive Bandとしても最も充実していた時期かもしれない。Popな部分も出てきたとはいえ幻想的なJazz Rock“Until The Night”やFunky Rockな“Get Up!”など中々ダサカッコイイところがたまに聴きたくなるお気に入りの作品でもある。
(Hit-C Fiore)